アメリカ有名旅行雑誌「Travel+Leisure」に東京・京都がランクイン:徹底した”外国人目線”の情報発信で勝機をつかむ

アメリカで最多の発行部数を誇る旅行雑誌『Travel+Leisure』は、現地時間7月10日に「The World's Best Awards 2019」を発表しました。

世界の人気観光都市をランキング化した「The Top 15 Cities in the World」部門では、日本からは東京と京都の2都市が初めて同時ランクインを果たしています。 

今回はインバウンドのアメリカ市場の現状を踏まえ、東京と京都のこれまでのインバウンドプロモーションと今後の展望について見ていきましょう。


『Travel+Leisure』が毎年実施する「World's Best Awards」とは

アメリカの月刊旅行雑誌「Travel+Leisure」誌は北米を中心に100万部近い発行部数を誇り、世界各地の質の高い観光地やアクティビティ、ホテル、グルメ情報を紹介しています。旅行好きな高所得者層が読者の中心となっているのが特徴です。 

同誌では読者投票ランキング「The World's Best Awards」を1995年から年に一度実施しており、世界の観光都市やホテル、クルーズ、旅行会社、航空会社等のカテゴリーでそれぞれランキングを発表しています。

観光都市カテゴリーの「The Top 15 Cities in the World 2019」ではアジア圏からのランクインが多い中、日本からは東京と京都の2都市がトップ10に選出されました。

  1. ホイアン(ベトナム)
  2. サン・ミゲル・デ・アジェンデ(メキシコ)
  3. チェンマイ(タイ)
  4. メキシコシティ(メキシコ)
  5. オアハカ(メキシコ)
  6. ウブド(インドネシア)
  7. 東京(日本)
  8. 京都(日本)
  9. フィレンツェ(イタリア)
  10. ウダイプール(インド)

京都と東京が初の同時ランクイン

8年連続で京都がトップ10入りを果たしたほか、東京は初のランクインとなりました。同誌において「東京と京都は、日本を訪れる米国人によく知られ、人気がある都市である」と記載されています。

さらに「The Top 10 Cities in Asia」部門でも東京が4位、京都が5位、大阪が8位に入っており、2018年11月に同誌が発表した「2018 Destination of the Year」でも日本が選出されたことから、継続的に高評価を受けていることがうかがえるでしょう。

日本政府観光局はこれらの評価を、長年の地道なプロモーション活動の積み重ねと各都市による継続したブランディングの成果だと捉えています。 

ここで、これまで東京都と京都府が実施してきたインバウンド対策について見ていきましょう。 

東京都:プロモーション動画が3ヶ月で1,565万回再生を記録

東京都では、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け「東京ブランディング戦略」という方針を立てました。「& TOKYO」のキャッチコピーをもとに、海外向けプロモーションを実施しています。

具体的には、海外放送での「& TOKYO」に関するCMの放映や、日本の伝統的織物との商品企画などに取り組みました。伝統的な東京都の魅力を発信する[Tokyo Tokyo Promotion Movie] Unstoppable Journey - Coolというプロモーション動画は、公開からわずか3ヶ月で1,565万回再生を記録しています。


各自治体による取り組みとしては、新宿区が独自に新宿観光振興協会を発足させ、伝統文化体験ができるツアーなどを開催しています

一方23区以外の地域ではインバウンド誘客が低迷していることを考慮し、多摩や島しょでの自然を満喫できるツアーなど、魅力的な観光資源のプロモーションを実施中です。

京都府:「海の京都」エリアへインバウンドの欧米豪市場を誘客

京都府および北部7市町で構成される一般社団法人京都府北部地域連携都市圏振興社、通称「海の京都DMOは、「海の京都」エリアにおける人口拡大を目的に、欧米豪市場を中心にインバウンド誘客の促進を目指しています。

2018年8〜9月に実施した外国人を対象としたアンケートの結果をふまえ、外国人目線のプロモーションとして、PR動画制作・ガイドブック(小冊子)制作・SNSによる情報発信・メディアファムトリップ・広告記事掲載の5つのコンテンツを作成しました。

PR動画はカメラマン・ディレクター含めた全制作スタッフに外国人を起用し、「外国人目線」を徹底的に追求しています。

全12ページのガイドブックも外国人編集者が手がけ、「海の京都」エリアの歴史文化や食文化、体験アクティビティの紹介をはじめ、アクセスやイベント情報などがまとめられています。

まとめ:インバウンドのアメリカ市場の需要拡大に注目しプロモーション強化へ

今回東京と京都が『Travel+Leisure』誌の「The Top 15 Cities in the World」に選出されたことで、日本は今後もアメリカを中心とした海外諸国から魅力的な旅行先としてますます注目を浴びることが期待されるでしょう。

JNTOによると、2018年のアメリカからの訪日外国人観光客数は152.6万人と前年比11.0%増を記録しました。2019年1〜9月までの累計も前年比13.2%増の127.7万人と、引き続き好調な推移を見せています。 

今後は従来の富士山や桜といった典型的なイメージのみならず、自然アクティビティ・食の魅力・現代アートなど、日本の魅力を多角的に発信することで、アメリカ市場のインバウンドからのさらなる需要拡大が期待できるでしょう。


<参考>

・JNTO:米国の旅行雑誌の世界の人気観光都市ランキングで東京と京都の2都市がランクイン!

・LIFE PEPPER:東京インバウンド最前線!2020に向けて効果的な施策・プロモーションをご紹介

・valuepress:海の京都DMO プレスリリース

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客のインバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!