訪日ラボ編集部が、中国現地ニュースから注目のトピックを紹介します。
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1. 「ズボンだけ」ありえない大陸の冬、防寒ファッションが一大関心事
キーワード:ファッション、アパレル、防寒、冬、ユニクロ
地域による気候さが激しい中国ですが、秋から冬にかけては中国人にとって葛藤の時期でもあります。それは「毛糸のパンツを穿くべきか?」「この気候なら毛糸のパンツをまだ我慢できるか?」です。
中国の寒さが厳しい地域では、ズボンの下に穿く防寒用の毛糸のパンツが手放せません。ネット上では「防寒保温の神ツール」と書かれている商品もあります。
この「毛糸のパンツ」は、いくら必要性が高いといえども「年寄が穿くモノ」のイメージがあります。また着ぶくれなどの悩みもあり、オシャレを気にする若年層などは積極的に履こうとは思わないようです。
こうして、現代人中国人は「防寒とオシャレ」の間で葛藤します。 最近はユニクロのヒートテックなど、オシャレで機能的な保温下着が中国でも出てきているので、若年層でオシャレを気にする人はそちらを積極的に使用している様子もあります。日本とはくらべものにならない大陸性の冬の寒さが日常である中国人にとって、おしゃれと両立する保温アイテムへの関心は非常に高くなっていると言えるでしょう。
2. 安徽省合肥市で「グルメサービス・ビックデータ」報告会が開催
キーワード:出前、デリバリーサービス、ローカルフード
10月30日に安徽省合肥にて、デリバリーサービスを展開する美団(Meituan)が「グルメサービス・ビックデータ」を公開し、それに関する報告会が開かれました。
安徽省合肥は「中国江南の首、中原の喉」と言われており、多様な食文化がある中国でも特に様々な地域のグルメが集まっている土地として知られています。デリバリーサービスに関するビックデータの集積においては、いろいろな種類の料理に対する反応が拾えると考えられます。
このビックデータ報告会では、合肥ではお馴染みの中国ファストフード(マーラータン)などが相変わらず強いものの、果物市場が他の分野に比べて成長していることが報告されました。
和食はどうかというと、データに見られるものの存在感はありません。また、評価の高い外食産業ランキングの中でも火鍋の「海底捞」や地元安徽省の特産を使った「刀板香餐厅」が圧倒的に強いことがわかりました。
これらの事から現代中国人が無意識に食すのは「地元のグルメ」であり、「和食レストラン」は普及しているものの「日常的に食されるモノではない」ということが言えそうです。この事実は訪日旅行の際の和食PR戦略策定の参考になるでしょう。
3. 中国移動(チャイナ・モバイル)で5Gの通信プラン提供開始
キーワード:5G、IoT
中国移動(チャイナ・モバイル)がついに5G通信の商用通信プランを実用化し販売を開始しました。
5G通信プランは北京や上海や広州の他に、大連、石家庄、鄭州、雄安、天津、南京、杭州、武漢、昆明、成都、銀川、ウルムチなど中国各地合計50の都市で商業プランが実用化されます。
5G通信は通信や娯楽産業の促進といった影響だけでなく、IoTや社会システムのスマート化への応用などが期待される分野です。
中国では他にも「農業のスマート化」「物流のスマート化」といった計画に基づく社会実装の方策も、かなり具体的に考えられています。今後、越境EC含む中国国内のインターネットショッピングの更なる進化が期待されます。もちろん、日本製商品の販売や宣伝手法も刷新を求められるでしょう。
4. 映画『少年の君』なぜヒット?「イジメ」に関する議論活発に
キーワード:イジメ問題、校内暴力
10月25日に公開された映画『少年的你 (少年の君)』が話題を呼んでいます。映画は中国の地方都市の学校の中で起きるイジメや未成年を題材にしたもので、国内では様々な議論を呼び起こしています。
またこの映画が公開される5日前には、大連市で未成年による殺人事件が発生しました。「未成年による暴力事件」「10代の少年少女の心の問題」は今年度下半期の中国社会のホットトピックとなるでしょう。
日本では長いこと、学校教育の現場では「イジメ」が問題になっています。また学校教育の現場で起きる様々なトラブルなどを描いたドラマや映画なども制作されています。中国人によっては『少年の君』の話題を見た時に、日本の作家の湊かなえさんの『告白』を思い浮かべた人もいるようです。
この問題は子を持つ親にとって無視できないものです。今後中国社会が日本へ解決方法を探りに来ることも考えられ、「日本の学校教育現場への視察」や「教育現場の研究コンテンツの提供」などの価値は高まると考えられるでしょう。
5. 中国大学の文系・語学専攻は”ハーレム生活”それでも恋愛は難しい
キーワード:男女交際、恋愛、大学生、ウーマノミクス
中国では9月が新学期で、11月はそろそろ新入生が学校生活に慣れる時期とあり、学校に関する様々な話題がネットでも見かけられます。
ある記事では、中国の大学における男女比率に関するデータを使いながら、女性が圧倒的多数を占める学校の「ハーレム生活」や、その反対で男性が圧倒的多数の環境である「逆ハーレム生活」の”あるある”を紹介しています。
少数派だからといって簡単に恋人ができるわけではなく、結局は個人の魅力に結果が左右される、というのも「ハーレム生活」の実際でしょう。大学での勉強にかける熱意は日本より高いと言われる中国ですが、こうした情報からは日本の同年代と大きくは変わらない人間関係の機微が見えてきます。
中国で女子学生の比率が大きいのは、上から中華女子学院、成都師範学院、四川外国語大学です。中華女子学院を除き「師範大学」や「外国語大学」といった名前を冠する大学が目立ちます。また、総合大学の中でも文系は圧倒的に女子が優勢です。記事の中では2017年の南開大学の学部の男女比率が示されていますが「マルクス主義学部」でも女子が優勢となっています。
こうしたデータからは、日本語が流暢な中国人には女性が多く、日本国内での消費行動や支持されるコンテンツなども「女性的」なものが多くなるという仮説も成り立ちます。
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