アジア最大規模の日本好きが集まるコミュニティサイト『FUN! JAPAN』を運営する株式会社Fun Japan Communicationsは7月、台湾・香港・タイ・マレーシア・インドネシア・ベトナム・インドのアジア7カ国の訪日旅行事情に関する調査結果を発表しました。
訪日旅行への関心が高い、100万人以上のFUN! JAPAN読者の声をもとに、インバウンドのアジア市場における旅マエの最新動向を見ていきましょう。
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訪日旅行の行き先決定は「2〜3ヵ月前」が最多
アジア7カ国のFUN! JAPAN読者が、訪日旅行の詳細な行き先を決める時期は、「2〜3ヵ月前」が最も多い結果となりました。
一般的に、東南アジア諸国では「6ヵ月前程度」と回答するケースが多い中、FUN! JAPAN読者はもともと日本への関心が高くリピーターも多いことから、比較的短期間のうちに訪日旅行を計画する傾向があると考えられます。
「3ヵ月以内」と回答した割合を見ると、タイが40%、インドネシアは54%、ベトナムは65%と半数以上を占める国も見受けられました。
ベトナム人は渡航まで「1か月以内」にプランを立てる
またベトナムでは意外にも「1ヵ月以内」の回答が最も多いという結果となりました。訪日ベトナム人観光客は観光ビザの取得が必要となり、申請の際には航空券と宿泊先の予約表を提出します。ビザの取得には2週間から1ヵ月ほどかかるため、渡航1ヵ月前まで旅行の詳細が決められないという状況なのかもしれません。
ビザ取得後に、航空券の購入や宿泊先への支払いを進め、旅程を具体的に検討するといった流れもあり得るでしょう。旅行者によっては出発の1ヵ月前から一気に各種手配を行うことになります。観光ビザが必要なベトナムならではの訪日旅行事情として、インバウンドのプロモーションをする際は把握しておきたい情報の一つです。
リピーターは旅マエに「飲食店」「買い物する店」は決めていない
リピーターを対象に、旅マエに決めることについて質問しました。
訪日旅行の旅マエに決めることに関しては、7カ国全てにおいて、旅行に必須の「宿泊先」「交通手段」と、旅行先を決定する上で重要な「観光施設」がトップ3にランクインしました。
「飲食店」も旅行中に不可欠な項目ですが、意外なことにいずれの国も回答者総数の半数にも満たず、12〜30%に留まっています。同じく、買い物をする店も12~30%と低い数字にとどまります。食やショッピングにおいては、現場での誘客も効果的かもしれません。
旅マエに旅行の計画を立てるための情報源
7カ国全てにおいて、「日本関連の情報提供サイト」「旅行関連のブログ」といったWeb媒体が中心的に活用されていることがわかります。
紙媒体でもものによっては広く活用されているようです。「新聞・雑誌」は9〜33%に留まりますが、旅行中も持ち歩ける「旅行ガイドブック」の割合は38〜66%です。特に、香港、インドでは60%以上と高い割合で参考にされています。マレーシアでも55%という結果です。
スマホはもはや旅行時の必需品のようですが、「旅行ガイドブック」に対する一定の需要はそれでもなお健在であることが確認できます。「旅行ガイドブック」には公式な情報、見どころのおすすめ順などがわかりやすく掲載されているため、玉石混交のインターネット上の情報を自分で精査する手間が省けることに価値を見出されているのかもしれません。
また今回の調査結果からは、訪日旅行経験者によるリアルな口コミや体験談を知りたいという旅行者心理が見えてきます。「旅行関連の口コミサイト」「旅行関連のブログ」「インターネット掲示板」を利用するという回答は、公式情報を掲載する「旅行ガイドブック」や「日本関連の情報提供サイト」と同程度にまでなっています。
まとめ:訪日アジア人観光客の旅マエ動向をキャッチし、効果的なプロモーションを
インバウンド集客の際には、インバウンドの最新動向をターゲット市場別に把握しておくことが重要です。
旅マエの情報収集においても、コト消費ブームを特徴付けるようにアクティビティに注目が集まっていることが分かりました。また、訪日旅行を計画する上での情報源は、公式情報だけでなく、先輩旅行者によるリアルな口コミや体験談の需要が高まっている点もおさえておくべきポイントです。
四季や社会情勢、現地展開する日本コンテンツなど、様々な要因がトレンドを変化させています。今後もインバウンド市場では、最新の現地情報や調査結果へのキャッチアップは欠かせないでしょう。
<参考>
・PR TIMES:日本旅行の詳細はいつ決める?FUN! JAPAN訪日旅行オンライン調査結果を発表
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