フィリピン人のビザ取得方法は?短期滞在ビザ・就労ビザ・POEA・POLOなど日本で雇用するために知っておきたいこと

公開日:2019年12月02日

フィリピンは査証(以下ビザ)免除の対象となっていないため、日本への入国にはビザの取得が欠かせません。そのためフィリピン人の友人知人、恋人、両親、ビジネスパートナーなどを日本に呼ぶためには、短期滞在ビザの申請が必要となります。この記事では、フィリピン人が日本へ入国する際に必要なビザの申請手続きの流れやフィリピン人を日本で雇用する際の流れを詳しく解説します。


フィリピン人の短期滞在ビザの取得方法と来日までの流れ

フィリピン人が観光や親族・知人の訪問、短期の商用、会議などの目的で日本へ入国するには、短期滞在ビザ(90日以内の滞在)を申請する必要があります。ここでは、ビザの取得方法から来日、入国までの流れを解説します。

フィリピン人がビザを取得する方法は2通り:自分で取得するか日本から呼んでもらうか

フィリピン人が短期滞在ビザを取得する方法は、おもに2通りにわかれています。

申請者(フィリピン人)が自分で取得する

ビザ申請時には、申請者の所得証明書や預金通帳、在職証明書など金銭面の保証が証明できる資料が必要になります。

日本側の招へい人や身元保証人の協力を得て取得する

日本側で渡航費用の一部または全額を負担する場合は、招へい人や身元保証人が金銭面の保証が証明できる資料を準備する必要があります。

フィリピン人が申請できる短期滞在ビザは渡航目的によって4種類にわかれており、準備する書類が異なります。

  1. 自身で計画した旅行を目的とした観光申請
  2. 日本に居住する友人(知人)または三親等を越える親族の訪問を目的とした知人訪問申請
  3. 配偶者,血族及び・姻族(三親等以内)の訪問を目的とした親族訪問申請
  4. 会議や商談、非実務研修などを目的とした短期商用等申請

次の章では、協力者を介した場合の申請方法を解説します。

来日までの流れ:申請からビザ発給までは1週間程度

日本側に招へい人や身元保証人がいる場合は、まず日本側で招へい理由書や滞在予定表などの書類を揃える必要があります。とくに「招へい理由書」「招へい経緯書」はビザ取得審査のポイントとなるため、「観光」「親族訪問」といった漠然とした書き方ではなく、具体的に記載します。 招へい理由に関する資料として関係性の説明が必要な場合は、写真やメールのほかにも普段のSNSのやり取りなどを利用することも可能です。

日本側の書類の準備が整ったら、書類一式をビザ申請人(フィリピン人)に送付します。万が一の紛失に備え、書類はコピーをとり、送る際は日本郵便のEMS(国際スピード郵便)やFedEx(フェデックス)など、追跡番号を導入しているサービスを利用すると安心です。

フィリピン側では、パスポート、ビザ申請書、証明写真(45mm×45mm)、必要があれば出生証明書(Birth Certificate)、婚姻証明書(Marriage Certificate)を準備します。

滞在予定日数もあらかじめ決めておくとよいでしょう。ビザは15日・30日・90日の3種類に振り分けて発給されており、日数が多いほど審査が厳しくなる傾向にあります。各提出書類は、発行後3か月以内(有効期間の記載がある書類は有効期間内)のものを提出します。

すべての書類がそろったら、ビザ申請人(フィリピン人)は、在フィリピン日本国大使館の承認を受けた「代理申請機関」を通じてビザの申請を行います。ビザ発給までの目安は申請から1週間ほどですが、追加書類の提出や本人面接など、何らかの確認事項がある場合は審査に数週間から数か月を要することもあります。なお不許可の場合、6か月間は同じ目的での再申請はできません。

提出書類、代理申請機関は在フィリピン日本国大使館ホームページに掲載されています。

https://www.ph.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000249.html

日本入国:短期滞在ビザの有効期間は発行日から3か月

短期滞在ビザの有効期間は発行日から3か月です。発行日当日から日本への入国、上陸が可能となるため、有効期間内に入国審査を受けなければなりません。短期滞在ビザの期間延長は原則認められていないため、やむを得ない事情を除き、期限が切れてしまった場合は再申請が必要になります。

フィリピン人を日本で雇用するまでの流れ

日本でフィリピン人を雇用する場合には、在留資格だけでなく、フィリピン国内にあるPOEA、及び日本国内にあるPOLOの承認が必要です。フィリピン人を日本で雇用するまでの流れをみていきます。

POEAとは:フィリピン人の人身売買・不当搾取を防ぐ組織

フィリピンは、国内に仕事が少なく就職が容易ではありません。しかし英語を話せる人が多いため、国内にとどまらず海外に出て働く人が多い傾向があります。

POEAとは、Philippine Overseas Employment Administration(フィリピン海外雇用庁)の略で、海外で就労するフィリピン人を人身売買や不当搾取などの不当な労働環境から守るために設立された役所です。POEAでは出国前に勤務先の審査をして、雇用主とフィリピン人労働者との契約内容が適正かどうか、勤務先の現地登録情報が本物かなどをチェックしています。

また2017年の8月から法律が変わり、原則として日本企業がフィリピン人を直接雇用することはできなくなりました。そのためフィリピン人が日本で就労する場合は、POEA認定の現地エージェントを介してフィリピン側と日本側の双方が契約を結ぶことになっています。

POLOとは:POEAの海外拠点

POLOとは、Philippine Overseas Labor Office(フィリピン海外労働事務所)の略で、POEAの海外拠点にあたります。

日本で就労するフィリピン人の就業条件などがPOEAの定める基準を満たしているか、労働者にとって不利な条件となっていないかを確認するためのに設けられました。

POLOは、フィリピン大使館(東京都港区六本木)内にあり、日本語担当者もいますが、基本的なやり取りは英語となります。雇用手続きの際は、書類審査後にPOLOで雇用主が面接を受け、問題がなければ承認の証書が発行されます。

フィリピン人雇用までの流れ

フィリピン人雇用には、在留資格認定証明書交付申請のほか、POEAやPOLOの審査スケジュールを考慮する必要があるため、他の外国人雇用に比べて時間がかかります。以下に直接雇用の場合を除いたフィリピン人雇用までの流れをみていきます。

  1. フィリピン就労者と日本の雇用主が、POEA認定の現地エージェントと契約
  2. フィリピンのエージェントによる提出書類の準備と日本の雇用主による書類の準備
  3. POLOに書類を提出
  4. POLOにて雇用主の面接(通訳の同席可能)
  5. 日本で在留資格認定証明書(就労ビザ)の申請
  6. 認定証明書がおりたら、フィリピンの日本大使館でビザの手続
  7. POLOが発行した書類をフィリピンの就労者へ送付
  8. フィリピンの就労者がPOEAへ書類を提出
  9. POEAの就労許可
  10. フィリピンの就労者来日

フィリピン人を日本に呼ぶためにはビザの準備を

外務省では平成30年8月1日以降の申請分から、短期滞在数次ビザの発給対象者を拡大しています。対象者は商用目的以外では大学教授らに限定していましたが、ここに医師や弁護士、公認会計士も含むとしました。

また、最長の有効期間を現行の5年から10年に延長するなど、訪日フィリピン人の利便性を高めるため発給要件を緩和しています。

この記事では、フィリピン人が日本へ入国する際に必要なビザの申請手続きの流れや、フィリピン人を日本で雇用する際の流れをご紹介してきました。

どちらの場合も必要書類が多くなります。とくにフィリピン人を雇用する場合には、フィリピンの行政機関とのやり取りが発生するため時間もかかります。相手国のルールを理解したうえで、申請には余裕を持った早めの準備が重要だと言えるでしょう。


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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