メキシコ人の英語力は?観光地以外はスペイン語がメイン・その理由も解説

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メキシコは、マヤ文明遺跡や美しいビーチといった観光資源を有する国です。

2020年度より、観光庁が定める訪日重点市場にメキシコが新たに追加されました。日本のインバウンド市場においても、メキシコは今後存在感を増していくものと思われます。

この記事では、メキシコ人の英語力について解説します。また、メキシコの歴史的特徴や、旅行時の注意点についても紹介します。


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メキシコ人の英語力はどれくらい?

メキシコは北アメリカ大陸の南部に位置しているため、英語が通じると思う人もいるかもしれません。

しかし実際は、メキシコ人は英語が苦手な人が多い傾向にあります。メキシコ人の英語力と、その背景について解説します。

英語力は「低い」水準

2019年のEF(イー・エフ・エデュケーション・ファースト)の英語能力指数によると、メキシコ人の英語能力は100か国中67位です。

これは、53位の日本より低い水準です。2018年は88か国中57位でしたので、英語力は低い水準が続いているといえます。

英語が通じるのは観光地くらい

メキシコでは話されている主要言語はスペイン語です。

英語が通じるのは、アメリカとの国境付近や観光地、空港に限られています。観光地や主要都市から離れたローカルな場所に行くほど英語が通じづらくなります。

貧富の格差が原因?

メキシコ人で英語能力指数が低い原因の一つとして、貧富の差が激しいことがあげられます。

メキシコでは幼稚園(3歳)から中等教育修了(18歳)までが義務教育として定められていますが、就学率は6歳から12歳で98.4%、13歳から15歳で84.5%、16歳から19歳で64.4%と年齢が上がるにつれ著しく減少します。

長い義務教育期間があるにもかかわらず、経済的理由により退学をしてしまう人が多く、教員の絶対数も足りていないため、十分な英語教育を受けられないのが現状です。

メキシコの言語、歴史、文化

メキシコはその歴史的背景から、人種・民族の多様性に富んだ国です。またメキシコでは故人への思いを馳せる「死者の日」という文化があります。

「死者の日」は日本のお盆に近い文化ですが、あくまで明るく笑いながら祝うのが特徴です。

ここではメキシコの歴史や文化について紹介します。

メキシコには多様な言語が存在

メキシコでは先述の通り、スペイン語が人々の主要言語として使用されていますが、政府が「公用語」として定めている言語はありません。

メキシコには多様な先住民族が存在しており、マヤ文明で有名な「マヤ語」など、政府が公認しているだけでも68の民族語が存在しています。最も使用されている先住民族語は「ナワトル語」であり、メキシコでは137万6,026人が話しています。

メキシコの歴史

メキシコはかつてオルメカ文明、マヤ文明などの古代文明が繁栄した地でした。14世紀にはアステカ王国が出現し繁栄しましたが、16世紀のスペイン侵略によりアステカ王国は消滅しました。

その後、1821年の独立まで約300年の間、スペイン領として統治されました。

メキシコの植民地であったこの約300年間で、先住民とスペインを始めとする西洋人との混血は進みました。現在では西洋人と先住民の混血が6割まで増加し、先住民は3割ほどまで減少しています。

この様な歴史的背景から、メキシコではスペイン語が広く話されています。また、9割以上の国民がカトリック教徒であることもメキシコ人の特徴といえるでしょう。

メキシコの伝統文化「死者の日」とは?

11月1日と2日は、メキシコの「死者の日」です。この日は日本でいうお盆にあたり、死者を迎える祝祭が行われます。

メキシコのこの文化の起源は2500〜3000年前にまで遡ります。メキシコでは古くから、祖先の骸骨を身近に飾る習慣がありました。

メキシコの「死者の日」の特徴的な点として、死を恐怖するのではなく、むしろ明るく楽しく死者とともに笑いあうというモチーフがあることが挙げられます。

近年ではパレードが開催されており、骸骨のフェイスペイントをし、色鮮やかな仮装をまとい行進します。この日は「死者の花」であるマリーゴールド「オフレンダ」と呼ばれるカラフルな祭壇が町中に飾られます。

メキシコの「死者の日」は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産にも登録されています。ディズニー映画『リメンバー・ミー』の設定が、メキシコ田舎町での「死者の日」であったこともあり、2018年には約100万人の見物客が訪れました。

メキシコへ行く際の注意点

メキシコに行くときはどの様なことに気を付ける必要があるのでしょうか。メキシコ旅行においての注意点を紹介します。

治安には要注意

メキシコでは麻薬、石油窃盗、人身売買等の組織犯罪が多発しており、組織間の抗争による殺人事件も連日発生しています。治安は悪いといわざるを得ません。

窃盗事件などの軽犯罪も多く、観光客が巻き込まれるケースが多発しています。在メキシコ大使館によると「突然背後から首を絞め、気を失っている間に所持品を強奪される」「歩行中、腕や顔に水や唾をかけられ、気を取られている間に所持品を窃取される」「地下鉄やバスで後ろから被害者を押し、バランスを崩し手をついた隙にポケットなどから所持品を窃取する」などの事件が報告されています。

高地ならではのリスクも

首都メキシコシティは標高約2,300mの高地に位置するため、酸素が希薄です。そのため、多くの旅行客が軽症の高山病にかかります。

メキシコ現地では、まず体を慣らすことを心がけ、無理な運動はせず、ゆっくりと体を休めましょう。大声を出したり、笑いすぎたりすることも呼吸が浅くなるため注意が必要です。

メキシコのマナー

メキシコにはチップの習慣があります。ホテルやレストランなどではチップを渡すことがメキシコのマナーです。また、公共の場や歩きながらの飲酒も禁止されています。公共の屋内では喫煙も禁止されており、レストランなどの禁煙エリアで喫煙をすると罰金が科せられる場合があります。

写真撮影についても、軍の施設や政府の建物など撮影が禁止されている場所が多数あります。写真を撮る際にはあらかじめ確認しておくことが望ましいでしょう。

メキシコ人のインバウンド対策にはスペイン語対応が必要

メキシコ人はアメリカの近くに位置していますが、主に使用されている言語はスペイン語であり、英語力は高くありません。その背景には、貧富の格差からくる教育機会の不均等さが関係しています。メキシコ人への接客の際には、英語での対応はむしろ避けられてしまうかもしれません。

スペイン語は、実は世界で4番目に話されている言語でもあります。インバウンド対策として、スペイン語圏の訪日外国人を想定した受け入れ体制整備は、メキシコ人に限らず多くの国へのインバウンド対策にも寄与することでしょう。


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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