日本を代表するショッピングタウン新宿は、多くの外国人が行きかう大歓楽街です。だからこそ、緊急時の多言語対応が求められています。
東神開発株式会社が設備、警備などの施設管理業務を受託するタカシマヤタイムズスクエアでは、多様化する外国語対策としてUSEN-NEXT GROUPの株式会社 USENが提供する、「USENおもてなしキャスト アナウンスアプリ防災」(以下、おもてなしキャスト)を導入しています。
USENおもてなしキャストには標準搭載されたアナウンスが多いだけでなく、現場に即した内容、誰にでも使える操作性があり、同施設でも評価されています。
新宿のランドマーク「タカシマヤタイムズスクエア」の施設管理担当者に、導入経緯や導入後の感想についてインタビューしました。
![▲[東神開発株式会社の石川様・宍倉様]:USEN SOUND Lab.編集部撮影 ▲[東神開発株式会社の石川様・宍倉様]:USEN SOUND Lab.編集部撮影](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6067/main_bbad53f20aa3ed1c242ec93e9cb65409.jpg?auto=format)
【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】
タカシマヤタイムズスクエアとは
新宿エリアの在日外国人は東京23区で1番多く、また区民全体の約12%が外国人であることや、日本政府観光局が調査する訪日外国人観光客の訪問先ランキングでも常に上位となっています。日本最大級の歓楽街「新宿」は、商業施設とオフィスが並び多くの外国人が行き来する情報発信拠点となっています。
タカシマヤタイムズスクエアは、1996年10月に情報発信型ショッピングセンターとして新宿駅南側に開業、その後新宿南口再開発に合わせて改装を行い、大型専門店の誘致や新宿エリア最大の面積を誇る高層レストラン街など新宿に来られた方が1度は行きたくなる施設として多くの方に喜んでいただいております。
開業当初は新大久保が近いことから韓国の方の来店が中心でしたが、2015年の中国人に対するビザ発給の緩和以降は中国の方が中心となり団体でいらして頂けることなどから、海外の方の売り上げが年々増加している状況です。

導入前の状況と課題
新宿エリアはもともと在日外国人が多く外国語対策を進めていました。もともと、店内の自動放送や掲示物などは日本語と英語で行っていました。状況に変化が生まれたきっかけは、中国人に対するビザの規制緩和等です。2017年4月に免税店「髙島屋免税店 SHILLA&ANA」をオープンし、訪日中国人のツアーなどを招致しました。
徐々に案内を外国語で提供する必要性を感じ、中国語も加えた日英中の3言語で店内放送も行うようになりました。
免税店のオープン以降には、外国語での問い合わせも増えたことから、外国人スタッフによる通訳担当者を増員しました。迷子の案内などのアナウンス放送に関しても、連絡を受けた通訳担当者が行うことでお客様をスムーズにご案内できる環境を整えております。
店舗ではタブレットを使った対面翻訳サービスなども試み、海外の方を意識したサービスを行っております。
お客様をおもてなしするスタッフも、中国の方を中心とした外国人スタッフを増員しました。そのため、業務連絡や緊急時の連絡にも外国語が求められるようになりました。
販売の現場やバッグオフィスだけでなく、免税店のオープン以降、災害時や避難訓練においても多言語化が求められるようになりました。しかし、防災センターに外国語が話せるスタッフを常駐させることは難しく、日本人スタッフが英語の原稿を読むなど試みましたが、発音などの関係もあり伝わらないという問題に直面していました。
そこで、多言語人材に頼らない、防災に特化した多言語サービスの導入を検討していました。
![▲[導入前の課題についてお聞かせいただきました]:USEN SOUND Lab.編集部撮影 ▲[導入前の課題についてお聞かせいただきました]:USEN SOUND Lab.編集部撮影](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6045/main_31b4b678723a0f18a8555b4f32ff6f01.png?auto=format)
おもてなしキャストを選んだ理由
タカシマヤタイムズスクエアでは月1回、開催するフロアを決めた防災朝礼と年2回、全館の防災訓練を行っています。
「おもてなしキャスト」の提案を受け2018年の夏に行った防災朝礼で初めて試したことがきっかけとなり、導入にいたりました。
具体的に良かった点は、「放送する言語が選べる」「正確な発音とアナウンスの平準化」「個人差なく誰でも使える」の3点です。
1. 放送する言語が選べる
避難訓練にあたり改めて放送原稿を見ると日本語ではお客様へのアナウンス以外にスタッフ向けの内容が多いことがわかりました。
そのため日本語は今まで通りスタッフによるマイク放送を行い、お客様への多言語の放送は「おもてなしキャスト」を使用するなど、放送言語を選ぶことでスタッフにもお客様にも伝わる点です。
2. 正確な発音とアナウンスの平準化
これまで外国語が話せるスタッフなどで訓練を行ってきましたが限られた時間で行う訓練は、早口になる、読むことに集中するためマイクとの距離が保てず音量にばらつきが出る、読み間違えることがありますが、「おもてなしキャスト」は誰が操作しても正確な内容を一定の速度と音量で読み間違えることもなく館内に放送できる点です。
3. 個人差なく誰でも使える
実際に操作するスタッフは固定しておらず、その日の状況により誰が操作するかが分からないのが実情です。
複雑な操作では緊急時に使いづらく心配する声もありましたが、iPad miniの大きな画面での操作なので個人差なく誰でも使えます。![▲[USENおもてなしキャストの操作感について、高く評価いただいております]:USEN SOUND Lab.編集部撮影 ▲[USENおもてなしキャストの操作感について、高く評価いただいております]:USEN SOUND Lab.編集部撮影](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6046/main_31b4b678723a0f18a8555b4f32ff6f01.png?auto=format)
訓練で使用した感想:使ったからこそ気づいた「本当に必要なもの」
導入当初はスタッフ側の不安もあり操作する横で見守る必要がありましたが、何回か訓練で使用することにより操作に慣れたようです。今では、事前に使用するアナウンスを履歴に残しスムーズな流れで訓練を行えるようになりました。
今はタブレットから流れる音をマイクに聞かせる方法で訓練を行っていますが、災害時に今の音量では聞こえづらいのではないかということから専用のスピーカーの購入も検討しています。訓練で使っているからこそ、必要なものに気付けたのだと思います。
こうした気づきから環境を整えることで、お客様にとってより安全な施設であることはもちろん、従業員にとっても安全性の高い勤務環境を確保することつながると考えています。
![▲[USENおもてなしキャストをお持ちになる、東神開発株式会社の宍倉様・石川様]:USEN SOUND Lab.編集部撮影 ▲[USENおもてなしキャストをお持ちになる、東神開発株式会社の宍倉様・石川様]:USEN SOUND Lab.編集部撮影](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6047/main_31b4b678723a0f18a8555b4f32ff6f01.png?auto=format)
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
- 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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