【コロナ時代の新・集客術】話題のオンラインイベント・ツール3選:ウェビナーやWeb会議導入で気をつけたいこととは?

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今週、新型コロナウイルスの流行に伴う緊急事態宣言が解除され、外出自粛の段階的緩和の目安が発表されました。人が集まる様々なイベントについても、2~3週間ごとに段階的に拡大する方向で調整が図られることが伝えられています。

オフラインでのイベントの解禁により、自粛期間に得られなかった集客効果に期待が高まりますが、一方で、現在は段階的解除を進めているとあり、引き続き外出を自主的に控えようと考える人もいると考えられます。政府の専門家会議の低減でも、引き続き会議や名刺交換はオンラインで行うことが推奨されています。

オンラインイベントは遠隔地からの参加を可能にし、またアクセス可能なエリアに居住する場合でも移動時間を短縮できるといった点から、参加者から高く評価されるケースもあるようです。新型コロナウイルスの流行により、「オンライン飲み会」といった言葉も広く市民権を得るまでになりました。

今回は、Web会議システムを使用したオンラインセミナーなどの事例を紹介し、オンラインイベントが持つポテンシャルについて解説します。「ウィズコロナ」時代が切り拓いた新たな市場「オンラインイベント」開催の際には気を付けたい、オンラインサービスやオンラインツール導入の注意点も整理します。

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オンラインセミナーが次々開催

外出自粛に伴い、オンラインセミナーの需要が高まっています。誰でも簡単にイベント管理やチケット販売・集客ができるサービス「Peatix」には、さまざまなオンラインセミナー情報が掲載されており、その需要の高さがうかがえます。

こうしたセミナーの主題は、Twitterのビジネス活用や、飲食・小売業界向けのコロナショック対策、英語学習、謎解き、インド料理教室、ビール工場見学など、種類は多岐に渡ります。

 ”ウェビナー”

ウェビナーとは、ウェブとセミナーを合わせた造語で、動画によるセミナーをインターネット上で配信することを意味します。

動画コンテンツのビジネス活用が注目され始めた2015年頃から、動画がオンラインコミュニケーションの中で存在感を表すようになり、ウェビナーの認知が拡大したとされています。

今回の新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛に伴い、オンラインで開催するウェビナーという形式は、世界中でさらに注目を集めることとなりました。

動画によるセミナーはリアルタイム配信や録画配信の2パターンがあり、オンラインセミナーもウェビナーの一つといえます。

オンラインで開催するため、参加者はどこにいてもコンテンツを視聴することができます。開催者側が一方的に情報を発信するだけでなく、音声通話やチャットを通して質問を受け付け、相互に意見をやり取りする形のイベントも開催されています。

オンラインイベントの支援サービスもスタート

オンラインイベントの需要が高まる一方で、急速な世間の変化に追いつけず対応に困っている企業も少なくありません。そのような状況下で、企業をサポートしオンラインイベントの開催を後押しする「オンラインイベント支援サービス」が開始されました。

広告・プロダクション・メディア制作におけるインフルエンサーマーケティングのソリューションを提供する会社「BitStar」と、レンタルスペースを掲載するプラットフォームを手がける「スペースマーケット」が、パートナー企業と連携し新たな支援サービスを実施しています。

企業のオンラインイベントの企画から、ライブ配信に適した会場の選定・機材準備・配信まで一括でサポートするサービスです。インフラ整備やライブ配信当日の対応・映像の編集・コンテンツ配信などもサポートするため、オンラインイベントの開催経験がない企業でも、時代に合わせたオンライン企画をユーザーに提供できます。

話題となったオンラインイベント

現在、オンラインで行われているのはセミナーだけでありません。自宅で家族や友人と集まるものから、内輪の勉強会、コンテンツの鑑賞まで、さまざまなオンラインイベントが開催されています。

1. Google Arts and Culture

「Google Arts and Culture」は3,468ものバーチャル・ミュージアム・ツアーを無料で提供しています。

世界最大級の博物館であるロンドンの「大英博物館」をはじめ、ニューヨークの「ゲッゲンハイム美術館」、パリの「オルセー美術館」など、世界の有名博物館や美術館をオンライン上で見学できます。

特定の作品をクリックすると、その作家や歴史なども表示される仕組みです。世界中で外出自粛が進む中、ネットを通じて気軽に世界中を旅行しているような気分になれる、画期的なオンラインイベントといえるでしょう。ユーザーに美術館・博物館の魅力をオンラインを通して伝えることで、新型コロナ収束後に実際に見学に来てもらうなど、今後の集客に繋がることが期待できます。

2. オンラインライブ

さらに、オンラインライブも話題となっています。

村上春樹の代表的長編小説『ねじまき鳥クロニクル』の舞台は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う公演中止を受け、舞台で音楽の生演奏を担当したアーティストを招いたライブストリーミングを開催しました。一口800円で、プロの演奏が楽しめるという内容です。

3. オンラインレッスン

技能の習得や技術の向上、知識の増加につながる習い事は、気分転換や自己啓発の目的で、男女問わず広い年代から需要があります。習い事では複数人が一つの空間に集まるものが多く、まさに「3密」となります。

新型コロナウイルスの流行期間中には、営業を自粛せざるを得ない教室も少なくありませんでした。こうした状況を受け、PCやタブレットを利用して指導を受ける「オンラインレッスン」の形が広がりました。

東京・日本橋のヨガ教室「studio SHANTI」は、緊急事態宣言の発令に伴う東京都からの事業停止要請を受け、オンラインレッスンを開始しました。週16レッスンが1か月受け放題のマンスリーパスポートを、定員48名に対し受講料7,000円で提供しています。

非対面、密集を避けた空間での開催という「オンラインレッスン」は、新型コロナウイルスの流行を受けて広く世間に認知されうことになりました。事業継続のための手法だけでなく、今後遠隔地からの顧客獲得の可能性も切り拓いたといえるでしょう。

オンラインイベント、ビデオ会議で使われているツール

オンラインイベントやビデオ会議に活用できるツールは多くありますが、参加者の慣れや、何よりも目的に合わせて使い分けることが重要です。

できることとできないことを事前に把握しておくことで、イベントや会議をスムーズに進行することができるでしょう。

1. Zoom

オンライン飲み会のツールとして話題となった「Zoom」は、無料でも最大100人まで接続でき、大人数でのイベント開催に便利です。ZoomビデオウェビナーというWebセミナー用サービスも用意されています。

スマートフォンの場合は事前にアプリのインストールが必要です。通信が安定しているとの評価もありますが、サイバー攻撃のリスクについて報道されたこともあり、セキュリティ面ではあまりよくない印象をユーザーの間に残してしまっている部分もあります。

無料アカウントで複数人で使用する場合は利用時間が最大40分となり、短い時間で終了する会議やイベントでしか使えない点も、事前に理解しておく必要があります。

2. Whereby

「Whereby」はZoom同様、主催者が発行したURLをクリックするだけで、ユーザー登録をしていない参加者ともつながれます。

無料アカウントでは同時に4人まで、有料プランによっては同時に最大12名まで接続できます。画面共有やチャットルームのロックといった機能を多く備えているため、小規模のオンラインイベントやセミナーの開催に適しています。

3. Skype

「Skype」は、世界中にユーザーを抱える無料のビデオチャットツールです。誰でも簡単に操作ができるUIが高く評価されています。既存のユーザーが多いため、ビデオ通話や多様なタイプのオンラインツールに慣れていない人が参加者にいる場合には利点があるでしょう。

複数で通話する場合は、ZoomやWherebyと異なり、LINEの通話のようにユーザー同士でつながり合ってグループ通話を開始します。

「大勢で話せない」を解決/ニッチなユーザーのニーズに商機

大勢と一度に繋がれるツールは便利である一方で、大人数になればなるほどオンライン上でのコミュニケーションが難しくなるのも事実です。発言者に注目が集まりプレッシャーを感じることや、発言するタイミングを逃してしまうこともあります。

大人数のイベントながら、「実際に会話をする際は少人数で話したい」といったニーズに応えるのが、Web会議システムの「Remo」です。

バーチャル会場に複数のテーブルが置かれ、参加者はテーブルを自由に移動しながらテーブル内にいるメンバーとのみビデオ通話ができます。1テーブルに6名まで参加が可能で、全体では100人以上がバーチャル会場に入りイベントに参加できる仕組みです。

テーブルの参加者同士でホワイトボートを共同編集できるなど、コミュニケーションツールも充実しており、参加者同士のコミュニケーションを重視したいオンラインイベントやセミナーに最適のツールです。

これまで伸び悩んでいたサービスが、オンラインでのコミュニケーションの増加を追い風に、注目を集めているケースもあります。

2016年にローンチした「Houseparty」は、最大8名とライブ動画配信感覚で話ができるグループビデオチャットアプリです。ローンチ当初は10代の間で瞬く間に人気となりましたが、利用者数が激減し、2019年にはEpic Gamesに買収されています。

ところが、新型コロナウイルスの流行でオンラインツールの需要が高まったのを受けて、2020年2月に週あたり約13万回だったダウンロード数が、3月末には約200万回にまで急増しました。

カナダや英国・ニュージーランドのiOSストアでは第1位も獲得しており、今世界で最も注目されているオンラインツールの1つとなっています。

外出自粛によりユーザーがさまざまなオンラインツールを試すようになり、改めて関心を持たれるサービスも増えてきています。

提供したいコンテンツに合わせてオンラインツールの選択を

一括りにWeb会議システムといっても、UIや機能に多少の違いがあることを踏まえ、自社の提供するコンテンツに合わせて選択する必要があります。

適切なツールを選択できるかどうかが、オンライン上での「体験」の質を大きく左右するといえます。 オンラインイベントやセミナーの規模・参加者同士のコミュニケーションを活発化させたいかどうかなど、開催する目的によって、着目すべきポイントが異なってくるでしょう。

新規事業や新しいオンライン導入を考えている事業者は、自社のコンテンツに適した機能を備えているオンラインツールに注目し、導入を進めるべきでしょう。オンライン配信で紹介する映像や出版物の著作権、セキュリティの強化についても、オフライン同様十分に注意を払うことも大切です。


<参照>

・Peatix:セミナー検索結果

・ferret:よく耳にするウェビナーとは何か!基礎知識とオススメのツール6選

・BUSINESS INSIDER:自宅待機中でも大丈夫...世界中の美術館・博物館のバーチャル・ツアーに出かけよう

・Peatix:The Wind-Up Bird Orchestra Live Streaming Event - 舞台「ねじまき鳥クロニクル」の音楽より

・Peatix:【オンラインヨガ】マンスリーパスポート(1ヶ月レッスン受け放題)週16レッスン

・MarkeZine:BitStarとスペースマーケットがオンラインイベントを支援 企画から会場選定・配信まで対応

・BOXIL:Skype×Zoom×Whereby徹底比較-目的別おすすめWeb会議ツール

・CNET Japan:テーブルを自由に移動できる「Remo飲み会」が楽しい--20人規模のウェブ飲みに挑戦

・note:まだZoom飲みしてるの?Houseparty完全マニュアル

・日経X TREND:緊急事態で増えるオンラインイベント・会議 著作権は大丈夫?

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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