情報発信力×食への関心、パラサイクリストに「日本の魅力」を訴求すべき理由:スペインのリカルド・テン選手とマンゾーネ選手のケースに学ぶ

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自転車競技は、2021年の東京でのオリンピックとパラリンピックの両方に採用されているスポーツです。

もともと自転車競技自体が盛んなヨーロッパでは、サイクリング・イベントなどで、パラサイクリスト(何らかの身体的なハンディキャップをもつサイクリスト)に出会うことは決して珍しいことではありません。スペインもその例外ではなく、世界トップクラスのパラサイクリストを輩出している国の一つです。

とはいえ、このスペインでも、パラサイクリング(パラサイクリストによる自転車レース)の普及にはさまざまな課題があります。その一方で、スペインのパラサイクリストの中にはパラスポーツの枠を超えて、一般の人にもその活躍が知られている選手もおり、スペイン国内におけるパラサイクリストの影響力はこの数年少しずつ顕在化しています。

今回の記事では、パラサイクリングについて、またスペインでパラサイクリストが担う社会的な役割についてレポートします。


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パラサイクリングとスペインのパラサイクリストの特徴

まず、パラサイクリングの特徴として、さまざまな種類の自転車が使用されることが挙げられます。

  • 手足にハンディキャップを持つサイクリストのための「二輪自転車(二輪車)」
  • 脳性まひなどによる重い四肢障害のサイクリストのための「三輪自転車(三輪車)」
  • 視覚に障害のあるサイクリストが晴眼者のパイロット役と共に乗るための「タンデム」
  • 下半身に障害を持つサイクリストのための「ハンドサイクル」

ロードレースでは上記の4種類の自転車が使用されますが、トラックのレースでは「二輪車」「三輪車」「タンデム」の3種類の自転車が使用されます。

障害の程度とカテゴリー

また、2つ目の特徴として、この4種類の自転車の中には障害の程度に応じた「カテゴリー」があります。選手たちは自身が分類されたカテゴリーの中で競います。

カテゴリー1が最も障害の程度が重く、数字が増えるごとに障害の程度は軽くなります。

「二輪車」と「ハンドサイクル」には1から5まで、「三輪車」には1と2のカテゴリーが存在しますが、「タンデム」にカテゴリー分けはありません。

ダイバーシティ(多様性)の広まり

自転車レースが盛んなスペインでは、パラサイクリングを楽しむ人も少なくありません。そして、パラサイクリングは、パラリンピックに出場するようなエリート選手だけのものではありません。

趣味として純粋に自身が楽しむために、自転車に乗っているパラサイクリストもたくさんいます。例えば、アマチュアのサイクリストが走るようなサイクリングイベントに、パラサイクリストが参加することはごく普通にあります。

ハンドサイクルの選手の中には自転車レースはもちろん、マラソン大会にまで参加してしまう人もいます。

他のサイクリストも、そうしたパラサイクリストの存在を普通のこととして受け止めており、一般的にスペインの自転車関係のイベントは、主催者側もパラサイクリストの参加を歓迎しています。

スペインではサイクリストの間では、パラサイクリストとの垣根もそれほどないように見受けられます。

パラサイクリング拡大のための障害とは

幸いにして、スペインはパラサイクリストの活動を歓迎する国の一つではあります。とはいえ、この国にもパラサイクリングのさらなる発展を妨げる課題が存在します。

1. 宿泊施設

レースやイベントに参加したいパラサイクリストをまず最初に悩ませることは、宿泊場所、つまりホテルの問題です。

例えば、ハンドサイクルの選手は日常生活で車いすを使用する人がほとんどであり、2人いるタンデムの選手の1人は、視覚に障害を持っています。こうしたハンディキャップを持つ人に対応した設備やサービスを持つホテルが少ない、あるいはそのようなホテルの情報が得にくいことが、パラサイクリストの競技参加を躊躇させる一つの要因となっています。

2. 機材が高価

自転車をはじめとするパラサイクリスト用の機材が高価であることも、この競技に参加するためのもう一つのハードルとなっています。例えば、ハンドバイク1台の価格は約4,770ユーロです(日本円では572,400円。1ユーロ120円で計算)。 簡単に何台も購入できるものではありません。こうした事情から、パラサイクリスト同士で、使わなくなった機材を売買するFacebookページも存在します。

この続きから読める内容

  • 3. マスメディアを通じた認知の獲得が難しい
  • スペインにおけるパラサイクリストの影響力
  • 「ウィズコロナ」時代に人々を励ますアイコンに
  • 広告塔として
  • パラサイクリストには、熱心な「発信者」も多い
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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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