新型コロナで困難、在日外国人に対する日本の支援策は?給付金・電話相談窓口・雇用維持支援策

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新型コロナウイルスは日本のみならず世界各地で甚大な影響を及ぼしています。

5月25日にようやく全国で緊急事態宣言が解除され、感染の第一波が収まりつつあるという見方もされているものの、経済的な影響は深刻であり、政府や各自治体による種々の支援策が講じられています。

こうした影響は日本で暮らす外国人にも波及しています。雇用の調整にあたり、職を失い生活に影響が出ている人もいます。

この記事では、在日外国人労働者の新型コロナウイルスによる悩みや支援策について解説します。

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新型コロナウイルスの現状

緊急事態宣言は、5月25日に東京を含む5都道県で解除されたことにより、ようやく全面解除となりました。

決して感染が収束したわけではありませんが、各地域で徐々に休業要請や外出自粛要請が緩和され、「新しい生活様式に基づくルール」に従いながら、経済活動や日常生活が徐々に戻ってきています。

感染者数の減少

日本での新型コロナウイルスの感染者数は、3月末ごろから特に増え始めました。

4月11日には一日当たりの新規感染者数が720人にまで上りましたが、4月7日の緊急事態宣言発令後徐々に減少し、5月20日現在新規感染者が0人の都道府県も出始めています。

しかし東京など一部の地域では、1日あたりの感染者数が100人以上を記録していたピークは越えたものの、5月下旬現在では1日当たり10人前後の新規感染者数で推移しています。

6月以降、検査人数の増加に伴い、感染者数も増加をみせていましたが、9月に入り、死亡者数の増加に歯止めがかかりつつあることが報じられています。

<参照>

東京都新型コロナウイルス感染症対策サイト:モニタリング項目(4) 2020年9月9日確認

緊急事態宣言の延長

5月25日に5都道県で解除基準を満たしたと判断され、ようやく全国で緊急事態宣言が解除されました。

感染者状況や医療体制などが考慮され、各自治体による基準を満たしたために宣言解除となりましたが、ワクチンなど決定的な解決方法がなく、第2波、3波が来るとの報道もある中で、社会全体でリスクの高い状況を避ける傾向が続いています。

各国とのビジネス目的渡航が再開

ビジネス目的の各国との往来も、対象国を限定しながら再開されています。

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在日外国人労働者が困っていること

政府は新型コロナウイルスに関するさまざまな助成金や補助金を発表しましたが、申請時のトラブルが重なりオンライン申請を停止するなど、スムーズに支給が遂行しているとはいえない状況です。

受給対象者や申請方法などが連日決定・変更されるなか、在日外国人労働者にも混乱と戸惑いが広まっています。

母国に帰ると再入国できず

流行初期には、日本に居住する外国籍の人が母国に一時帰国した場合、日本への再入国が拒否されるケースが多いとして社会問題となっていました。

5月、茂木敏充外相は再入国を許可する方向との考えを表明していますが、8月末の時点では以下の通り、入国拒否対象地域に滞在した場合には再入国が難しい状況が続いています。

現在、水際措置の強化にかかる措置として、入国拒否対象地域に14日以内に滞在した外国人については特段の事情がない限り入国拒否の対象となっています。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/page1_000864.html

給付金の受け取りの是非

国民全員を対象とした一律10万円の給付金や、月最大33万円を上限とした休業手当の新制度の検討などの支援策が決定していますが、在日外国人労働者は受け取れるのか特別な手続きが必要なのかといった不安が広がっています。

特に雇用保険に加入しないアルバイトなどの非正規従業員の場合、不安を感じる人が多いようです。

また、給付金以外にも健康管理に不安を抱えている人が増えています。経済的に健康保険に加入できていない在日外国人労働者に向けた健康診断や相談会などを実施しているNPO法人も、新型コロナウイルスの影響を受けて当面の間中止せざるを得なくなったそうです。

他にも定期的に入国管理局に出頭しなければならない在日外国人労働者の中には遠方から訪れる人も多く、移動中の感染リスクを心配する声が上がっていました。

言語の壁

多言語や多国籍化が進む日本では、医療現場でも受入れ体制やコミュニケーションにおいて課題や不安が浮き彫りになっています。

福岡県の情報誌が在日外国人労働者に行ったアンケートでは、4割を超える人が医療機関の受信に不安を抱えているという結果が出ています。

別の県では、外国語対応窓口になっているセンターへの相談件数は4月末までに200件を超え、どこに相談すればいいのか、症状をうまく伝えられないなどの相談が寄せられたそうです。

都道府県によっては、本人と通訳者、保健所職員が3者通話できるシステムや、多言語翻訳機を使用する対応を進めています、しかしながら医療知識と高い通訳技能を必要とするため、人材確保に苦戦している地域が多いようです。

雇用について

新型コロナウイルスの影響で倒産や規模縮小などの対応をする企業が増えている中、労働者への影響も深刻になっており、「コロナ切り」と呼ばれる解雇や雇い止めが相次いでいます。

この影響は、日本に160万人以上いるといわれている在日外国人労働者労働者も例外ではありません。

在日外国人労働者労働者の相談を受けている各組織には多くの問い合わせがあり、ある労働組合では2月末以降2,000件以上の相談が寄せられました。

相談者の雇用形態は、アルバイトなどの非正規やフリーランスなど不安定な状況に置かれた形態が多くなっています。中には、渡航時に日本滞在費用を前借したため借金がある人や、職や住まいを失う人、帰国できない人も出ています。

さらにビザの種類によっては働ける職種や労働時間の制限があるため、感染拡大防止による休業や短縮営業などの措置に困窮する人もいます。

在日外国人労働者への支援に向けた取り組み

新型コロナウイルスの影響によって在日外国人労働者が抱える問題が浮き彫りになりましたが、現在は国や各都道府県などが中心となり問題解決に乗り出しています。

窓口の開設や電話対応だけでなく、Webでの動画解説や言語ツールの公開などで情報を発信することで、待ち時間や受付時間を気にすることなくさまざまな情報を得られるようになっています。こうした動きはコミュニケーションの齟齬が生まれやすい医療現場でも役立っています。

受け取り可能な給付金

国民に一律支給される現金10万円は、申請や受取時期は各市町村が決定するため地域によって差がありますが、国籍に関係なく以下の人が対象となります。

  • 国籍を問わず令和2年4月27日時点の住民基本台帳に記載されている人
  • 3か月を超える在留資格などを持ち、住民票を届けている外国人

これらの条件に合う人は対象となり、何かしらの理由で住民票の登録がなくても、4月27日時点で国内に住んでいることが確認できれば28日以降に住民登録をすることで支給対象となります。

ただし、日本人と同様に「受給権者は原則その世帯の世帯主」となるため自ら申請できない場合があり、誰が申請対象者なのか確認する必要があります。

申請時には在留カードが必要で、在留カードに記載されている「住所地」が住民票所在地となり、その市区町村が申請管轄になります。

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多言語対応のホームページや電話相談窓口

在日外国人労働者の不安や恐怖を少しでも和らげるべく、民間企業や官庁などでは多言語での情報相談窓口や動画などが多く用意されています。

在日外国人労働者労働者支援するORJでは動画サイト「soeasy」と組んで、給付金の申請方法を10か国語で説明する動画を公開しました。

また「旅の指さし会話」を展開する情報センター出版局では、新型コロナウイルスに関する医療現場や日常生活で必要な会話をまとめた資料19言語版で用意し、無料公開しています。

厚生労働省のサイトは新型コロナウイルスの情報をまとめ、支援や労働者に向けた取り組みなどを日本語に加えて英語や中国語、ポルトガル語などさまざまな言語で紹介しています。

このほかにも、東京都が設置した外国人新型コロナ生活相談センターや順天堂大学による医療従事者に向けた外国人患者に用いるやさしい日本語の動画公開など、サポートの輪が広がっています。

在日外国人労働者の雇用維持に向けた支援

雇用を不当な理由で打ち切られた際の相談窓口や、雇用を打ち切られた後の生活の相談窓口も開設されています。

法務省では在日外国人労働者労働者であることを理由に不利に扱われることがないように、振り仮名つきの日本語や多言語で説明した資料を公開し、雇用主へ呼びかけています。資料では、在日外国人労働者も日本人労働者と同じルールや条件で休業手当や助成金、有給休暇などをもらう権利があることを訴えています。

このほか、通常転職が認められない技能実習生などが新型コロナウイルスの影響で仕事ができなくなった場合は転職を認め、さらに特定活動への在留資格を最大1年間得られるようになりました。

また、転職先を自分で見つけることが厳しい場合は、出入国在留管理庁から関係省庁などを通じて仕事を紹介するマッチングの支援も為されています。

国籍や言語・文化の違いを超えた支援を

在日在留外国人数は約280万人にも上り、その内労働者数は約160万人で、前年から約20万人増加しました。

在日在留外国人やその内の労働人口は今後も増加するといわれています。少子高齢化や人口減少が進む昨今では、在日外国人労働者は日本の経済成長とは切り離せない関係となっています。

国籍や言語関係なく、日本に住んでいる人々全員でこの苦境を乗り越えるためにも、出身地や話す言語、母国語の違いなどによる差別や区別、情報量の差が生まれないようにすることが大切です。

今回の新型コロナウイルスにより引き起こされた問題解決に向け、多言語対応など外国人向けの環境を構築することは今後のインバウンド市場の成長に資する重要な経験を積む機会となるはずです。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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