緊急企画『ポストコロナのインバウンド戦略』では、コロナ禍において、業界の「中の人」に聞くサバイバル術として最前線に立つ方々に特別寄稿いただきます。今回はインバウンド観光事業のサポート、Webメディア「fromJapan.info」およびタイのメディア紹介サイト「タイメディアラボ」の運営、Webマーケティングを活用した広告販促サポートなどをされている株式会社SPコンシェルジュに寄稿いただきました。
弊社は2019年10月にタイ・バンコクにある制作会社MIRAI MEDIA CO., LTD.と業務提携し、訪日外国人向けWebメディア「fromJapan.info」を運営する広告代理店です。
とくにタイ市場には精通しており、タイ国内の媒体や芸能人を紹介する「タイメディアラボ」の運営、時には旅行会社様と連携し地方への送客、鉄道会社様の持つ沿線の魅力を発信する業務など、多岐に渡り活動をしています。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
出鼻をくじかれた訪日タイ人向けプロモーション
2020年1月、タイの「インパクト・ムアントンタニー」で開催された旅行博の会場では、出展した企業様・自治体様が積極的なPR活動をされました。狙いは、タイの旧正月(ソンクラン・4月)での訪日旅行の誘致です。ところが、2月に入ると日本でも日ごとに新型コロナウイルスの感染者が増加。
この頃から旅行博で購入した訪日商品をキャンセルするタイ人も相次ぎました。
弊社も自社メディア「fromJapan.info」を活用し、「3~4月に訪日予定のタイ人向けプロモーション」を組んでいました。しかし、掲載予定のクライアント様から自粛の連絡を受け、プロモーション自体を取り止めることになりました。
年間を通じて、タイ市場が最も盛り上がりを見せる3~4月に向けてプロモーションを企画したご担当者様は皆、頭を抱えたことかと思います。
4月末までのタイの現状
タイ政府は、新型コロナウイルスに対しての以下のような対抗策を段階的に講じてきました。3月18日 バーやマッサージ店などの娯楽・歓楽施設の営業禁止
3月22日 入国制限(非コロナ感染証明の提出など)の実施
3月21日 デパート、商業施設などの営業禁止
3月26日 「非常事態宣言」を全国に発令(4月30日解除予定)
4月3日 午後10時から翌朝午前4時までの夜間外出禁止
4月4日 航空機によるタイ入国の原則禁止(貨物便を除く)
4月28日 「非常事態宣言」を5月31日まで延長
ちなみに、4月29日時点での累計感染者は2,947名(新規感染者9名)と一定の抑え込みに成功しています。
また、経済面も配慮し、封鎖していた施設を5月から段階的に開放するとの報道も発表されています。
グループ会社(バンコク)へのヒアリング
弊社グループの制作会社「MIRAI MEDIA」に現況を聞きました。- 製造業などBtoBの企業は、リモートワークなどを取り入れ、一定数稼働中。
- 店舗系などBtoCの企業は、閉店状態が続き、持ち帰り可能な飲食店を除いて、為す術が無い状態。家賃の軽減交渉、人件費の削減など、各自で出来る範囲で対応。
ただ、政府の救済措置への理解もまちまちで、混乱が生じている様子も伺えるとのことでした。
タイ人の心境の変化
2月、3月に訪日を予定していた多くのタイ人は旅行のキャンセルを余儀なくされました。この時期、日本情報を発信するメディアやインフルエンサーのSNSに対して、ネガティブなコメントも多数見受けられました。ただ、4月に入るとタイでも「Stay Home」が定着、感染者数もピークを越え、少しずつ「アフターコロナ」を意識し始めたようにも感じます。
「家にいても暇だから日本に関する動画を見よう」
「コロナが収束したら日本に行こう」
など、弊社が運営する「fromJapan.info」のFacebookページでも好意的なコメントが見られるようになってきました。
まだ予断を許さないながらも、少しずつ光明が見えてきた気がします。
アフターコロナを見据えた訪日タイ人へのアプローチ
訪日タイ人の今後に関しては、以下のように考えています。
- タイと日本、両国間の新型コロナウイルスの収束
- 移動制限の解除(航空機の再就航開始)
この2つが揃うことで、訪日タイ人が戻り始めると思います。
それがいつ頃かを判断するのは今なお難しい状況ですが、もともと夏に訪れるタイ人の数はあまり多くない為、桜の次に訪日需要が増える秋の紅葉を目安にアプローチを考えてみてはいかがでしょうか?
上記の2条件のクリアを前提としますがタイ国内で「秋冬商品のPR」が可能なイベントをまとめてみました。
タイの旅行博、イベント
■「Thai International Travel Fair#27」タイ・バンコクで年2回開催される国際旅行博。
秋の紅葉、年末年始の需要に合わせて開催され約30万人が来場
会場:「インパクト・ムアントンタニー」
日時:2020年8月20日(木)〜23日(日)
※延期(事実上中止)になる可能性あり。
■「Visit Japan FIT Fair 2020」
JNTOが主催FIT向けの旅行博。
訪日商品がメインの旅行博、来場者数は未発表ながら、確度の高い訪日予定者に会える
会場:サイアムパラゴン5階「パラゴンホール」
日時:2020年10月30日(金)〜11月1日(日)
■「バンコク日本博2020」
日本とタイを繋ぐサブカル色の強いイベント
会場:サイアムパラゴン5階「パラゴンホール」
日時:2020年9月4日(金)〜9月6日(日)
※上記日程は変更の可能性もあるので、最新情報は随時確認ください。
8月、9月、10月と日本に関する旅行博やイベントが開催されます。特に毎年FITの展示会は申込みが殺到し、ブース募集の開始日に予定枠が埋まります。
今後の訪日タイ人の誘致計画の参考にしていただければと思います。
私たちができること~fromJapan.infoを活用する情報発信~
訪日外国人向けメディアを持つ弊社が新型コロナウイルス収束後に何ができるか?その役割を改めて考えてみました。
一番大切なことはコロナ収束後に、「日本は安全です!」と言うメッセージの発信ではないでしょうか。例えば、旅行者が戻ってきた観光地を取材し、記事として発信することで「安心感」を与え、訪日旅行の促進を促すことはメディアならではの取り組みです。
また現在、多くのインバウンドのご担当者様は厳しい状況に置かれていることと思います。
そこで弊社では、訪日外国人に向けた情報発信を無料でさせていただきたいと考えています。
「fromJapan.info」では、英語・タイ語・繁体字の3言語で情報発信をしています。情報発信を希望される自治体、企業の担当者様は原稿と写真をいただければ、サイト内に無料で掲載させて頂きます。
※言語は3言語全て用意する必要はございません。1言語だけでも掲載可能です。※希望言語への翻訳が必要な場合、実費で翻訳させていただきます。
「アフターコロナ」に向けた情報発信の窓口としてご検討頂ければ幸いです。
著者プロフィール:株式会社SPコンシェルジュ(総合広告代理店)
インバウンド観光事業のサポート、WEBメディア「fromJapan.info」およびタイのメディア紹介サイト「タイメディアラボ」の運営、Webマーケティングを活用した広告販促サポートなど
緊急企画『ポストコロナのインバウンド戦略』寄稿募集
訪日ラボでは、現在のコロナ禍をどうやって乗り越えていくべきなのか?ポストコロナをどのようにとらえ、今対策をしていくべきなのかなどを、インバウンド業界の「中の人」に寄稿いただく特別企画を実施しております。本企画において寄稿を募集しておりますので、ぜひご応募ください。
ご応募の際には、まずは問い合わせフォーム( https://honichi.com/contact/ )より、
- お名前
- 所属・役職
- 寄稿したい記事内容の草案(タイトルやどんな内容になりそうかが見えれば問題ございません)
をご連絡くださいませ。ご連絡の際には完成した原稿は必要ございませんので、まずはお気軽にご相談ください。
なお、ご応募頂いたすべての方の掲載を保証するものではございませんのでご了承ください。ご応募受付のさいには、お問い合わせの返信を持ってお知らせいたします。
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皆さまのご参加をお待ちしております!
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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