観光庁は6月19日、訪日外国人観光客の満足度向上を目指し、観光現場においてのインバウンド対応の課題の調査、その課題に対してICTを用いたサービスを提供する企業のリストを公開しました。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
地方インバウンド観光客受け入れに際しての課題
インバウンド受け入れに関する課題のヒアリング対象地は、様々な課題を抽出できるよう、釧路市、盛岡市・八幡平市、高知市、長崎市の4地域に設定され、自治体や交通機関、宿泊施設など観光客と接する機会が多い事業者に対してヒアリングが行われました。
地方観光現場における課題としては、インバウンド観光客が特定の時期・場所に偏っている、インバウンド受入環境対応やICTサービスの利用状況は関係者間の取組度に差があるなどが挙げられました。地方観光地においてのインバウンド受入環境対応に関する課題は大きく「訪日外国人向けのコンテンツ整備」「タビマエ情報の発信・予約対応」「現地での多言語対応」「決済・通信環境の整備」「その他」に分けられます。
![▲[地方観光地におけるインバウンド受入環境対応の課題:観光庁] 地方観光地におけるインバウンド受入環境対応の課題](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6875/main_2cd4d81040d207b122376579ba411130.png?auto=format)
ダイレクトに解決を導く「インバウンドベンチャーリスト」
今回の資料では、抽出された各課題カテゴリーに対応して有効な施策と、それらを提供しているインバウンドベンチャーをリストアップしています。このリストには企業別の課題対応領域、連絡先が掲載されています。現状の課題と採りたい解決策から、依頼を出せる組織が見つけ出せる資料となっています。
事例紹介
観光庁が公開した調査結果の中には事例紹介のセクションもあり、5件紹介されています。ここでは2件紹介します。1. Kpnetworks株式会社:福岡県の博多天神地下街で導入済
ネットワーク、インフラサービスを行うKpnetworks株式会社は、同社製造の無線LANアクセスポイントを使用し、安定同時接続、配線工事費の低減を実現し、回線を利用するユーザーにとってストレスフリーな無線LAN環境を提供しています。このサービスは現在、福岡県の博多天神地下街などで導入されています。
![▲[地方でのサービス導入事例【Kpnetworks株式会社】:観光庁] 地方でのサービス導入事例【Kpnetworks株式会社】](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6876/main_6f5b15b53efc16fb4f36329bf60fdc8c.png?auto=format)
2. 株式会社Payke
商品に関する情報を多言語で提供する「Payke Tablet」を通じて、インバウンド観光客には安心して買い物できる空間を提供し、店舗側にはPOP撤廃と売り上促進を図ります。![▲[地方でのサービス導入事例【株式会社Payke】:観光庁] 地方でのサービス導入事例【株式会社Payke】](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6878/main_acce5954abd024fb13e657b1b4fc772a.png?auto=format)
地方観光現場における課題マップ
今回の調査対象となった事業者カテゴリーは「自治体」「交通」「宿泊」「観光」「小売」「飲食」です。抽出された課題カテゴリは細かく分けると「ナイトコンテンツ創生」「体験型コンテンツ創生」「季節性の繁閑差解消」「HPでの発信」「SNS・他社メディアでの発信」「予約・問い合わせ対応」「多言語対応(表示等)」「多言語対応(コミュニケーション)」「決済」「通信」「多様な宗教・生活習慣への対応」「その他」と分けられます。
事業者ごとに対面している課題は様々です。共通しているのは、それぞれの現場で変化の必要性を感じていることで、詳細には今後目指すべき方向が示唆されているといえるでしょう。
こうした観光地で、変化を起こすべく取り組んでいること、変化を起こしつつあることは、インバウンド観光客にとってメリットをもたらすものとなります。情報発信により、観光地を認知してもらったり、選んでもらうための動機付けを与えたりできる可能性もあります。
![▲[各カテゴリーにおける事業者毎の課題認識(詳細に記載):観光庁] 各カテゴリーにおける事業者毎の課題認識(詳細に記載)](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6879/main_7fcc420124ab87a5022e044319d51ec7.png?auto=format)
![▲[各カテゴリーにおける事業者毎の課題認識(詳細に記載):観光庁] 各カテゴリーにおける事業者毎の課題認識(詳細に記載)](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6880/main_7ba04856ba5f02ef96f27e88fe64a234.png?auto=format)
観光庁:ICTサービス等を活用した更なる訪日外国人旅行者の受入環境改善へ!~地方観光現場におけるインバウンド対応の課題及び課題解決に資する先進的・革新的ICTサービス等を取りまとめました~
観光庁:「訪日外国人旅行者の受入環境整備向上に向けた観光現場におけるICTサービス等利活用促進事業」調査結果【7/9開催】消費額1.7兆円超!最新中国インバウンド市場の攻略ポイント
2024年、訪日外国人による旅行消費額は過去最高の約8兆1,257億円を記録。 そのうち中国は1.7兆円超(全体の約21%)と圧倒的な1位を占めており、宿泊日数や訪問者数でもトップクラスの存在感を示しています。
これだけ市場が大きく、経済インパクトのある中国インバウンド。 いま多くの企業が「中国向けに本格的な戦略を立てるべきではないか?」と検討を始めています。
しかし中国では、Googleをはじめとする多くのサービスに規制があり、中国現地のSNSや地図サービスを活用するなど、独自のカスタマイズされた対策が必要です。
本セミナーでは、インバウンド戦略の基本を押さえた上で、「中国市場の最新動向」と「具体的な対策」について、わかりやすく解説します。
<本セミナーのポイント>
- インバウンド戦略の基本が学べる!
- 中国インバウンド市場の規模と最新トレンドがわかる!
- 中国特有のSNS・地図アプリを踏まえた対応策を学べる!
詳しくはこちらをご覧ください。
→消費額1.7兆円超!最新中国インバウンド市場の攻略ポイント【7/9開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

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