香港「近場の旅行」推進、シンガポールとのトラベルバブルは延期:11月の香港市場は

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世界的に新型コロナウイルスの感染が拡大し、外出制限や海外渡航の自粛など、さまざまな影響が出ています。

日本では2021年夏の東京オリンピック・パラリンピックの開催等を見据え、インバウンド需要の回復に期待がかかっています。政府は外国人の観客について、入国後14日間の隔離を免除する方向で検討するとしました。

今回は、日本と距離も近く2019年は229万人以上の観光客を受け入れ、訪日リピーター率は約88%を誇る香港市場の新型コロナウイルスの感染状況や、トレンドについて紹介します。

訪日香港人観光客の特徴

香港は中国の特別行政区ですが、インバウンドマーケティングを行ううえでは同国とは別途対応が必要な地域です。歴史的な事情からイギリスの強い影響を受けており、香港人は中国とは異なる習慣、感性を持っているためです。


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香港の現在の新型コロナウイルスの感染状況

香港の新型コロナウイルスの感染者数について、9〜11月上旬までは比較的落ち着いていたものの、11月に入って「第4波」の兆しがみえています。

11月17日に報告された新規感染者数は4人にとどまっていましたが、11月27日には92人の新規感染者が確認されるなど、感染の急拡大が見受けられます。

累計の感染者数は、11月27日現在で6,040人となりました。

日本政府は10月30日、香港への渡航禁止を解除し、感染症危険情報をレベル3「渡航は止めてください」からレベル2「不要不急の渡航は止めてください」に引き下げましたが、直近の感染急拡大を受け、今後状況が変わることも否定できません。

香港の旅行事情

香港の現在のトレンドとして、シンガポールとの「トラベルバブル」の延期と、国内旅行需要について解説します。

シンガポールとの「トラベルバブル」を延期に

香港とシンガポールは、新型コロナウイルス対策の隔離措置を設けずに、両地域間の移動を可能とする「トラベルバブル」の導入を、急遽延期することとなりました。

本来は、11月22日に導入予定でしたが、数日前より香港で感染拡大がみられたことから、導入を2週間先送りすると21日に発表しています。

香港内では、公共で集まる場合は最大4人までに制限することや、マスクの着用義務なども継続的に実施されます。さらに11月15日からは、クラスターが発生した建物の住人や、特定の職業に従事する人など、特定のグループを対象に、強制的に感染についての検査を受けさせることが可能になりました。強制検査を拒否する場合、最高で6か月の禁固刑に処すなど、規制を強化しています。

国内旅行需要:地元観光局が「国内の魅力を再発見するツアー」を提案

香港旅遊發展局は「Hello Hong Kong Holiday AT HOME」という特設サイトを開設し、香港内の旅行に関するツアーを紹介しています。

「香港の魅力を再発見する」ことをコンセプトに、近場での旅行需要を喚起する目的で実施されています。

市民は街中への外出を自粛する一方で、社会的距離(ソーシャルディスタンス)が確保しやすいハイキングやトレッキングなどのアウトドアアクティビティを楽しむ人も見受けられるようになりました。

香港では「安心出行」という、旅行の際の行動を記録するアプリもリリースされています。旅行の際の行動履歴をアプリ上で管理することで、万が一感染した場合も、感染経路の特定に有効としています。感染者と同時刻に同じ場所にいたとされる場合、アプリから通知を受けられる機能もあります。

Hello Hong Kong Holiday AT HOME 特設サイト 編集部キャプチャ
▲[Hello Hong Kong Holiday AT HOME 特設サイト]:編集部キャプチャ

【ポストコロナのインバウンド戦略】香港の新型コロナ対策事情とこれからの考え方:JALサテライトトラベル/日航天地旅遊有限公司 董事長

緊急企画『ポストコロナのインバウンド戦略』では、コロナ禍において、業界の「中の人」に聞くサバイバル術として最前線に立つ方々に特別寄稿いただきます。今回は香港のお客様をメインに香港発世界各地への旅をお手伝いする、JALサテライトトラベル/日航天地旅遊有限公司(JAL Satellite Travel Co., Ltd.)董事長の藤田亘宏 氏に寄稿いただきました。目次コロナ禍が与えた衝撃香港のコロナに対する取り組み感染者数の推移と対策香港人の過ごし方:EC普及、ハイキング、オープンテラス「アフ...


感染状況を注視し、情報発信の継続を

香港では、11月中旬以降感染者数が急激に増加し、トラベルバブルも延期され規制が強化されるなど、短期間で大きな変化がみられています。今後も引き続き、感染状況や国内旅行需要の動向を注視することが必要です。

香港市場は新型コロナウイルスの流行前はリピーター率が約88%に上っている、インバウンドの重点市場です。アフターコロナの再誘客に向けて、継続的な情報発信に取り組むことが求められます。

香港人は感染対策への意識が高い傾向にあるため、訪日旅行のPRをする際も感染者数が少なく「3密」を比較的避けやすい地方への旅行や、観光施設の感染対策に関する情報発信に力を入れることが誘客促進に効果的と考えられます。

<参考>

・NHK:東京五輪の外国人観客 原則14日間の待機免除で検討

・BBC NEWS:香港「第四波疫情」來勢洶洶,其與新加坡的「旅遊氣泡」首當其衝

・2019冠狀病毒病-香港最新情況:トップページ

・香港経済新聞:日本政府、香港への渡航中止勧告を解除 キャセイ航空は関空線を一部再開

・香港経済新聞:香港政府、新型肺炎の規制再び強化 政府による強制検査を拒否すれば罰則も

・Hello Hong Kong:公式サイト

・安心出行:公式サイト

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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