【新型コロナ海外動向まとめ】変異株の封じ込めに各国が対応追われる:入国制限やロックダウン延長、ワクチン接種も進む

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1月31日のロイターの集計によれば、新型コロナウイルスの感染者数は世界全体で1億263万人を超え、死者は221万9,741人にのぼっています。

210を超える国・地域で感染が報告されており、いまだ収束のめどはたっていません。さらに感染力の強い新型コロナウイルスの変異株の感染も拡大しており、入国制限などの規制を強化する国や地域も相次いでいます。

この記事では、2021年1月1日から1月末ごろまでの世界各国の動きについてまとめてご紹介します。

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【アジア】韓国・中国で感染対策強化、台湾の病院でクラスター、香港では初のミニロックダウンも

アジアの主要国では、新型コロナウイルスのワクチン接種が進められています。

シンガポールが12月30日に東南アジアで最も早くワクチン接種を開始し、インドネシアとインドもそれぞれ1月13日、16日から開始しました。

2月以降はさらにワクチン接種を始める国が増える見込みで、マレーシアやタイも2月から開始すべくワクチンの確保を進めています。

韓国:防疫対策延長、旧正月の帰省や家族での集まりが困難に

1月31日、韓国政府の中央災難(災害)安全対策本部は、同日に終了を予定していた、防疫対策「社会的距離の確保」のレベルを延長する方針を発表しました。

2月11日~14日にかけての旧正月連休が終わるまでの2週間延長するもので、5人以上の私的な集まりを禁止する措置もあわせて延長します。

宗教団体関連施設での集団感染による感染者の増加にくわえ、2月から始まるワクチン接種や3月の小中学校の新学期開始に与える影響なども考慮したものです。

旧正月の帰省や家族での集まりなどは、事実上困難となる見通しです。

中国:春節と全人代を控え、北京市で感染対策を強化

1月25日までに中国本土で確認されている新型コロナウイルスの感染者数は、累計8万9,115人に増加し、死者数は横ばいの4,635人となっています。

中国では検査で陽性でも無症状の人は感染者としてカウントしていませんが、北東部の吉林省で、無症状だった人の発症例が急増して感染者数を押し上げています。

1月27日、北京市は春節や全国人民代表大会を控え、新型コロナウイルス対策を強化すると発表しました。

1月28日から3月15日の期間中、国内の低リスク地域から北京に入る人に陰性証明の提示を義務付けるほか、到着後14日間にわたって健康観察が必要となり、到着後7日目と14日目に新型コロナウイルスの検査が実施されます。

台湾:病院内クラスターで感染再燃

台湾では1月中旬に北部・桃園の病院内で発生したクラスターを発端に、新型コロナウイルスの感染が再燃しています。

院内クラスターでは1月25日時点で15人の陽性が確認されており、政府対策本部は最高レベルの厳戒態勢を敷いています。

同病院に入院歴のある人や同居家族なども対象に2週間の自宅隔離を強制し、対象者は5,000人規模となる見通しです。

香港:初のエリア指定による「ミニロックダウン」実施

香港政府は、1月23日から24日にかけて、佐敦(Jordan)地区で「ミニロックダウン」を実施し、初めてエリアを指定しての防疫措置を行いました。

1月1日から12日にかけ、佐敦地区のビル56棟で162の新規感染者が発生したことを受け、地域一帯での検査や消毒を実施したものです。

3,650世帯7,000人に対し検査が行われ、13人の陽性が確認されました。

タイ:非常事態宣言を2月末まで延長

タイ政府は、新型コロナウイルス感染拡大の状況を鑑み、1月5日の閣議で非常事態宣言を2月末まで延長することを決定しました。

1月7日からは新たな規制措置を開始し、サムットサコーン県、チョンブリ県、ラヨーン県、チャンタブリ県、トラット県の5県を対象として、県外への移動制限などを強化しました。

タイ国内では、1月4日に1日あたりの新型コロナウイルス新規感染者数が745人と過去最多を記録しており、プラユット首相は国民に自宅にとどまるよう呼びかけています。

フィリピン:変異株確認国・地域からの外国人入国禁止

12月28日、フィリピン大統領府は、2021年1月1日から31日までのフィリピン各地におけるコミュニティー隔離措置を発表しました。

マニラ首都圏などの地域において比較的緩やかな隔離措置であるGCQを、その他の地域においては最も緩やかな隔離措置MGCQを運用するとしました。

また、新型コロナウイルスの変異株の感染者が確認された国・地域からの入国規制を強化しています。

インド:感染者数減で規制緩和

1月28日、インド政府は新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかかったとの見解を示しました。

全土の約2割の地域で、1週間連続して新規感染者が報告されなかったことを受けたものです。

インドの感染者数はアメリカに次いで世界2位の多さですが、感染率は2020年9月中旬をピークに、大幅に低下しています。

感染者数の減少を受け、インド政府は2月1日からスイミングプールの利用制限解除や、映画館や劇場について定員の50%以上の観客収容を許可する方針を発表しました。

【北・南米】アメリカで入国制限再導入、ブラジルでコロナワクチン接種開始

北米から南米の新型コロナウイルスに関する動向を紹介します。

アメリカ:感染者数が2,500万人突破、入国制限再導入

感染者が2,500万人突破

1月24日、ロイターの集計で、アメリカの新型コロナウイルス感染者数が2,500万人を超えました。

アメリカでは人口の6%分に相当する2,180万回を接種済みで、人口の13%が接種済みのアラスカ州が接種率が最も高くなっています。

バイデン大統領、入国制限を再導入

1月25日、バイデン大統領は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、南アフリカに最近滞在した大半の外国人の入国を禁じる大統領令に署名しました。

1月30日から実施するとし、1月26日付けで解除する予定だった、ブラジルや欧州からアメリカに入国する外国人を対象とした入国制限を再導入することとなりました。

カリフォルニアとNYで一部制限緩和

1月25日、カリフォルニア州は、感染拡大ペースが鈍化し、入院患者が減少したことを受け、厳格な外出制限措置を緩和しました。

テイクアウトと宅配に限定されていたレストランの営業は屋外飲食が認められ、ネイルサロンや美容院も制限付きで営業を再開できることとなりました。

また1月29日、ニューヨーク州のクオモ知事は、2月14日に制限付きでニューヨーク市内の飲食店の店内飲食を許可すると発表しました。

新型コロナウイルス感染拡大の度合いを示す、州政府の基準値が改善したことを受けたものです。

バレンタインデーにあたる2月14日から、客数を最大収容人数の25%に限定したうえで店内飲食を再開できます。

ブラジル:コロナワクチンの接種開始

1月17日、ブラジル国家衛生監督庁は、ブラジルが中国のシノバック・バイオテックと共同開発した「コロナバック」と、イギリスのオックスフォード大学がアストラゼネカと共同開発した「コビシールド」の2種類の新型コロナウイルスワクチンの緊急使用(合計800万回分)を承認しました。

シノバック・バイオテックと提携しているサンパウロ州のブタンタン研究所から600万回分を確保し、残り200万回分はオックスフォード/アストラゼネカと提携するオズワルドクルス財団から確保しました。

サンパウロ州政府は、承認後にブラジルで初となる新型コロナウイルスワクチンの接種を開始し、1月22日までに10万人以上が接種しました。

メキシコ:コロナ死者数がインドを抜き世界3番目に

1月28日、ロイターの集計によれば、メキシコの新型コロナウイルスによる死者数が、インドを抜いて世界3番目の多さとなりました。

メキシコの累計感染者数は182万5,519人、死者数は15万5,145人にのぼり、人口がメキシコの10倍以上であるインドの死者数15万3,847人を上回りました。

メキシコでは移動や商業活動を制限する政府の措置にもかかわらず感染が拡大していますが、対人口比ではメキシコの死者数はアメリカやイギリス、スペイン、ペルーなどを下回っています。

チリ:コロナ感染急増で規制緩和計画を変更

1月14日、チリ政府は年末年始の新型コロナウイルス感染急増を受けて、規制緩和計画の内容を変更しました。

国内の衛生措置は地域ごとに5段階で規制されており、最も厳しい第1段階での外出禁止措置の継続期間を最長4週間に変更しました。

スーパーで生活必需品以外の販売が禁止され、週2回取得できる外出許可の有効時間は2時間に制限されます。

第2段階の地域では、土日祝日の外出が制限されるほか、自宅や公共の場の集会の人数の上限は5人に制限されます。

ペルー:緊急事態宣言再延長、首都リマなどでロックダウン

1月26日、ペルーのフランシスコ・サガスティ大統領は、1月31日を期限としていた緊急事態宣言を2月28日まで延長すると発表しました。

さらに、新型コロナウイルスの感染が急増し、医療崩壊寸前の状況となっていることを受け、首都リマと中部9地域でロックダウンを開始しました。

ロックダウンは少なくとも2月14日まで継続する予定で、在宅勤務や不要不急の全店舗閉鎖のほか、国内の地域内での陸路・空路での移動禁止、変異株流入防止のため欧州やブラジルからの航空機乗り入れ禁止も継続されます。

【オセアニア】オーストラリアとニュージーランドのトラベルバブル停止延長

オセアニアの新型コロナウイルスに関する動向を紹介します。

オーストラリア:ニュージーランドとのトラベルバブル停止延長

1月27日、オーストラリアのハント保健相は、国内で新型コロナウイルスの市中感染が報告されなくなってから10日目になったと発表しました。

最も人口の多いニューサウスウェールズ州では10日間、テニスの全豪オープンが開始されるビクトリア州では3週間にわたり州内での感染者数が報告されていません。

1月28日、オーストラリアはニュージーランドとの間で隔離措置なしで渡航者を受け入れる「トラブルバブル」の停止を1月31日まで延長すると発表しました。

ニュージーランドで新型コロナウイルス変異株の感染者が2人感染されたことを受けたものです。

また同日、オーストラリア保健当局者は、人口の大半が新型コロナウイルスのワクチン接種を受けても、年内に国境を完全開放する可能性は低いとの認識を示しました。

【ヨーロッパ】イギリスで変異株の感染拡大、ドイツやポルトガルでロックダウン延長

ヨーロッパの新型コロナウイルスに関する動向を紹介します。

イギリス:変異株の感染拡大、ロックダウンの延長も

イギリスでは新型コロナウイルスの変異株の感染が拡大しており、1月26日には新型コロナウイルスによる死者が10万人を突破しました。

1月27日、イギリスのジョンソン首相は、導入しているロックダウンを少なくとも3月8日まで維持する可能性を示唆しました。

イギリスでは南アフリカなど変異株が確認された22か国からの入国を禁止していますが、さらに入国規制を強化します。

高リスクとみなされる国からの入国者に対し、イギリス政府が提供する施設での10日間の隔離を義務付けました。

ポルトガル:ロックダウン延長、海外渡航も制限

1月28日、ポルトガル政府は新型コロナウイルス感染拡大抑制のための全国的なロックダウンを2月中旬まで延長し、国外への渡航も制限すると発表しました。

15日間の陸・海・空路での海外渡航を制限し、スペインとの国境1,200キロを再び規制します。

1月15日に初めて導入されたロックダウンは、少なくとも2月14日まで延長され、不要不急のサービスや学校が閉鎖されるほか、在宅勤務が可能な限り義務付けられます。

スペイン:コロナ新規感染が最多更新、各地で規制強化

1月25日、スペインで週末に確認された新型コロナウイルスの新規感染者数は9万3,822人と過去最多を記録したことが分かりました。

地方当局は制限措置強化に動いており、ガリシア州では家族以外との交流を制限したほか、不要不急の事業の午後6時以降の閉鎖を命じました。

バレンシア州とムルシア州で2人以上の集まりが禁止されたほか、マドリード州では夜間外出禁止令が1時間前倒しになり午後10時からとされました。

フランス:感染拡大もロックダウンは実施せず、入国制限を強化

1月27日、フランスで約2万7,000人の新型コロナウイルス新規感染者が確認されました。

これは1日あたりとしては、ロックダウンが実施されていた2020年11月18日の2万8,000人以来最多となるものです。

1月29日、フランス政府は3回目のロックダウンは実施しないことを決定し、かわりに入国管理と抑制措置違反の取り締まりを厳格化して対応することとしました。

1月31日付けでEU域外からのすべての不要不急の入国を禁止するほか、EU域内からの入国者に対し新型コロナウイルス検査の陰性証明の提出を求めます。

また1月27日、フランスのカンヌ国際映画祭の主催者は、2021年の開催日を7月6〜17日とし、当初の予定から2か月延長すると発表しました。

新型コロナウイルスの感染再拡大を受けたもので、2020年の同映画祭は中止となっています。

ドイツ:ロックダウン延長、変異株流入を懸念

1月19日、ドイツのメルケル首相は、ロックダウンを2月14日まで延長することで各州首相と合意しました。

ドイツでは、ロックダウン措置の下で、新規感染者数は減少傾向にあるものの、変異株の流行が懸念されています。

1月26日、ドイツ政府は変異株の流入阻止に向けて、国外からの渡航者を大幅に削減することを協議していると関係者が述べました。

地元の報道では、変異株の感染が拡大している国との国境を閉鎖し、航空便数をほぼゼロに減らすことが検討されていると報じられています。

オランダ:戦後初の夜間外出禁止令、入国制限も

1月20日、オランダ政府は第二次世界大戦以降初となる、全国的な夜間外出禁止令を提案しました。

議会承認後に実施される見込みで、午後8時30分から翌日の午前4時30分までの外出が禁止され、違反者には罰金95ユーロ(115ドル)が科されます。

また新型コロナウイルス変異株の感染拡大を防ぐため、1月23日から南アフリカからイギリスなどからの入国を制限すると発表しました。

オーストリア:変異株拡大防止のためロックダウン延長と規制強化

1月17日、オーストラリア政府は、新型コロナウイルス変異株の拡大防止のため、現行の3回目のロックダウンを2月7日まで延長すると発表しました。

さらにマスク着用や社会的距離の基準など対策を強化しました。

またオーストリアでは12月27日から新型コロナウイルスのワクチン接種が開始されており、1月17日までに10万人以上がワクチンを接種しました。

ウィーン市では、1月18日から一般市民によるワクチンのオンライン申請の受付を開始しています。

スイス:ロックダウンを2月末まで延長

1月6日、スイス政府は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、昨年12月半ばから開始したロックダウンの期限を、2月末まで5週間延長すると発表しました。

ロックダウンではレストランやスポーツジムなどをすべて営業停止し、国民に対し外出自粛を呼びかけましたが、感染者数の大幅な減少見込みがなく延長することとなりました。

スイスでは、イギリスで検出された感染力の強い新型コロナウイルス変異株も広がっており、さらなる感染拡大が懸念されています。

ベルギー:3月まで観光目的の出入国禁止

1月22日、ベルギーのデクロー首相は、観光目的での出入国を1月27日から3月1日まで禁止すると発表しました。

新型コロナウイルス第3波と、感染力の強い変異株の拡大防止を目的としたもので、変異株が確認されているイギリス、南アフリカ、南米からの渡航者には10日間の隔離が義務付けられます。

仕事や通院など必須の越境は引き続き容認されます。

イタリア:緊急事態宣言を4月末まで延長

1月14日、イタリア政府は1月31日を期限としていた非常事態宣言を4月30日まで延長すると発表しました。

感染リスクに応じてイタリア全土の20州を、赤・オレンジ・黄色の3パターンに色分けして、異なる措置を講じる体制も継続します。

1月17日時点で、最もリスクの高い赤色地域は、ミラノのあるロンバルディア州、ボルツァーノ自治県、シチリア州の2州1自治県となっています。

赤色地域では小売店の影響が停止され、例年年明け1月に実施されるセールができず、特にファッション業界への打撃が懸念されています。

デンマーク:変異株感染拡大で制限措置延長

1月28日、デンマークのフレデリクセン首相は、新型コロナウイルス変異株の感染拡大を抑制するため、現行の制限措置を2月28日まで3週間延長すると発表しました。

デンマークでは1月から新規感染者数や入院者数は減少しているものの、変異株の感染者が増加しています。

現行の制限措置では集会が5人に制限され、バーやレストラン、小売店、学校が閉鎖されています。

スウェーデン:商業施設やジムの収容人数制限

1月8日、スウェーデンは新型コロナウイルス感染拡大防止のため、社会的距離対策の強化を発表しました。

1月10日以降、商業施設やジムには規模に応じた収容人数の上限が設けられ、集会の人数は8人までに制限されます。

なおデンマークでは海外からの渡航が制限されており、24時間以内に取得したコロナ陰性証明書や明確な理由がない限り入国できません。

ノルウェー:外出禁止令発動の法律策定

1月6日、ノルウェーのメーラン法相は、新型コロナウイルスの新規感染件数がピークに達した際に、外出禁止令を発動できる法律を策定していると明らかにしました。

現時点では外出禁止令は検討されていないものの、感染が急増し医療システムが崩壊の危機にさらされるなど極限的な状況に備えるものだとしています。

ノルウェーは他の欧州諸国に比べ感染は拡大していませんが、過去1か月で感染件数が増加傾向にあります。

EU:感染拡大地域からの移動制限強化、入域制限解除国リストから日本を除外

1月21日、EUの執行機関である欧州委員会は、新型コロナウイルスの感染拡大が深刻なホットスポットを特定し、該当地域からの不要不急の移動自粛を求めることを提案しました。

変異株の感染拡大に対する懸念が強まっており、フォンデアライエン欧州委員長は、欧州の医療状況は「非常に深刻」との認識を示しました。

また1月28日、EU理事会は入国制限解除国リストを改定し、日本を除外しました。

リストは、EU加盟国と欧州自由貿易連合加盟国以外の国からの、必須でない入域制限措置の解除対象を示すものです。

入国制限解除国に指定されたのは、オーストラリア、ニュージーランド、ルワンダ、シンガポール、韓国、タイの7か国のみとなりました。

【中東】イランで変異株発生国からの入国制限、イスラエルでロックダウン延長

中東の新型コロナウイルスに関する動向を紹介します。

イラン:変異株発生国からの入国を制限

1月27日、イラン政府は、イギリスや日本など、新型コロナウイルス変異株の感染が確認されている国からの入国を原則禁止すると発表しました。

該当国に滞在歴のあるイラン人の帰国は、入国後14日間の隔離を条件に認められます。

イラン航空が週1便運航していたイギリス便については、2月19日まで運行停止が発表されました。

イスラエル:ワクチン接種進むも、変異株感染拡大でロックダウン延長

1月31日、イスラエル政府は、5週間にわたり続けてきたロックダウンを2月5日まで延長すると発表しました。

イスラエルではワクチン接種が進んでおり、人口の24%が接種を受けたものの、変異株の感染が拡大しています。

サウジアラビア:3月末からサウジ国民の渡航規制解除

1月8日、サウジアラビア内務省は、サウジ国民に対する出入国規制を3月31日から完全に解除すると発表しました。

規制の解除には、サウジ国民の出入国の許可や、国際線の発着規制解除のほか、すべての陸海空国境の開放が含まれます。

2020年9月時点では、2021年1月をめどに移動制限を解除する見込みとしていましたが、周辺国で感染拡大が沈静化しないことから、日程が後ろ倒しとなっていました。

サウジアラビアでは12月末から段階的に新型コロナウイルスワクチンの無償接種が開始されており、ワクチン接種などへの対応に要する期間も踏まえ、3月31日という期日を設定したとしています。

【アフリカ】アフリカ大陸の感染者数が300万人突破、ワクチン接種開始

1月10日、アフリカ疾病予防管理センター(アフリカCDC)によると、アフリカ大国の新型コロナウイルス感染者数が累計で300万人を突破しました。

11月19日に200万人を突破してから、約2か月弱でさらに100万人増加しました。

国別の内訳では、南アフリカ共和国が最多で約130万人にのぼり、大陸全体の約4割を占めています。

各国でワクチン接種の準備が進められており、1月10日にはセーシェルでアフリカ大陸で初となるワクチン接種が始まりました。

南アフリカ共和国:「調整された警戒レベル3」継続、陸路国境を一時閉鎖

1月11日、南アフリカ共和国のシリル・ラマポーザ大統領は、2020年12月28日に発表した「調整された警戒レベル3」の継続を決定したと発表しました。

当初1月15日まで継続すると発表されていましたが、感染が確実に減少するまで制限を維持するとして、継続の期限の明示は控えられました。

さらに、休暇で周辺国に帰省していた労働者が、南アに再入国する際に、陸路国境が混雑し感染拡大の危険につながったとして、物流を除き20の陸路国境すべてを2月15日まで一時閉鎖するとしました。

また陸路国境に限らず、在外南ア人などの例外を除いて出入国を禁止することも発表しました。

ケニア:夜間外出禁止令延長、学校は再開

1月3日、ケニアのウフル・ケニヤッタ大統領は、夜間外出禁止令(午後10時~翌日午前4時)を3月12日まで延長すると発表しました。

交通機関の利用者は、私用車であっても車内でのマスク着用が義務付けられ、公共機関の乗客の乗車率は60%以下に制限されます。

一方、2020年3月15日から約10か月間にわたり、一部の学年を除いて閉鎖措置が取られていた学校は、国家の義務だとして1月4日に全面的に再開されました。

【WHO】調査団が武漢の海鮮卸売市場などを視察

1月15日、世界保健機関(WHO)は、新型コロナウイルスに関して、ワクチン接種や免疫獲得の証明を、海外渡航の条件としないよう勧告しました。

ワクチンの科学的根拠が現時点では完全ではなく、ワクチンの数も十分ではないため、渡航に不必要な制限を設けるべきではないとしています。

また1月31日、WHO主導の国際調査団は、世界初の新型コロナウイルス集団感染が確認された、中国・武漢市の海鮮卸売市場を視察しました。

中国到着後2週間の隔離期間を1月28日に終えた調査団は、29日には中国側の科学者との対面協議を行い、感染拡大初期に患者を診察していた武漢市内の湖北省中西医結合病院も視察しました。

感染源究明のために実施調査の意味は大きいものの、調査団が現地入りするまでに時間がかかっており、アメリカ政府は中国の専門家が先に調査を行ったことなどを批判しています。

【その他】バッハ会長、無観客での東京オリンピック開催の可能性に言及

1月22日、国際オリンピック委員会IOC)は東京オリンピック・パラリンピック改正実現に向けて、出場する全選手の新型コロナウイルスのワクチン接種を検討していると、イギリス紙テレグラフが報じました。

また1月27日、IOCのバッハ会長は、東京オリンピック・パラリンピックについて「安全な」開催を主張し、無観客での開催の可能性に初めて言及しました。

バッハ会長は、開催地の変更や中止などの「プランB」(代替案)の検討については、あらためて否定しました。

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訪日ラボ編集部

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