海外の一部の国では、富裕層らに対し外国人でも旅行先で新型コロナウイルスワクチンを接種できる「ワクチンツーリズム」が盛んになってきています。
一方、スペイン王女は国の基準ではワクチン接種対象年齢ではないのに対し、UAEでワクチンを接種したとして国民から厳しく非難されるなど、一部の権力者が自由にワクチンを接種できる状態に非難の声もあがっています。
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各国で進むワクチンツーリズム
世界では、すでに自国民のワクチン接種率が高い国や、ワクチンに対する不信感が国民の間で根強い国から、ワクチンを外国の富裕層に打つ取り組みが盛んになっています。
ロシアでは、ロシア製ワクチン「スプートニクV」の公式ツイッターアカウントが4月1日、7月から訪問外国人がワクチンを受けられる仕組みが始まると予告したことが話題となりました。
また、公式ではないものの、トルコ大手紙ヒュリエットによると、トルコの旅行会社はすでにロシアへのワクチンツアーを催行している模様です。
UAEでは、接種回数がすでに人口の9割近くに迫っているため、世界各国の富裕層がワクチン目的で集まっています。
UAEでは非居住の外国人はワクチンの接種対象ではありませんが、スペイン王女2人や、カナダの年金ファンドのトップがUAEでワクチン接種を受けたと報じられました。双方ともUAEの有力者などから接種を持ちかけられたとしていますが、自国民から厳しいバッシングを受けています。
セルビアでは3月下旬から外国人への接種が無料で開始されました。セルビアでは、人口が700万人のためワクチン開発国から計1,500万回分のワクチンをかき集めたものの、国民の間でワクチンへの忌避感が強く、接種率は2割台にとどまっています。余ったワクチンを売りにして、観光収入を増やす狙いがあります。
同国メディアは、セルビア語を理解できる旧ユーゴスラビア圏の国民がすでに2万人以上訪れ、週末には接種センター前に長い行列ができたと報じています。
一方日本では、外国で合法的にワクチンを受けても帰国後は2週間の隔離が義務付けられており、ワクチンツーリズムを利用するメリットは限定的です。
ワクチンツーリズムの問題点
ワクチンツーリズムの問題点として、外国でのワクチン接種には、重い副作用が起きた場合に国から補償が受けられないおそれがあることがあげられます。
またワクチンツーリズムはワクチンを打つ経済的余裕の有無で人命を守れるのか決定されることから、不平等だと訴える声もあります。
日本においてはワクチンツーリズムの導入如何の前に、国民に十分な量を供給する体制を整えることが先決でしょう。
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<参照>
日本経済新聞:富裕層らに「ワクチンツーリズム」 ロシアやUAE
UNWTO:持続可能な観光の定義
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
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「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
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