5月7日、世界保健機関(WHO)のマイケル・ライアン氏は、今夏の東京五輪の開催を望んでいると表明しました。また、国際オリンピック委員会(IOC)のコーツ副委員も、東京五輪の進行を止めることはできないと断言しています。
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日本では緊急事態宣言延長も、世界機関は五輪開催に前向き
日本政府は、7日、東京都、大府阪、京都府、兵庫県に出している緊急事態宣言の延長を正式に決定しました。しかし、菅義偉首相東京五輪について、感染対策を徹底することで安全・安心な大会実現は可能との考えを表明しています。
そんな中、WHOやIOCは東京五輪の開催は可能であるとの見解を示しました。
WHOは五輪開催を望む
WHOの緊急事態対応部門を統括するマイケル・ライアン氏は、7日にジュネーブで行われた記者会見で、「五輪開催がわれわれの希望だ」とし、日本の新型コロナ感染症の陽性率は横ばいになっていると指摘しました。
ライアン氏は、日本当局はこれまで「非常に体系的でリスク管理されたアプローチ」を適用しているとしたうえで、東京にはどのように大会を開催するかを決定する「高い能力」があるともしています。
さらに、IOC、東京、日本政府がリスクをどのように管理するかについて正しい判断を下すと確信していると続けました。観客数など一部の判断については、感染者数の推移を見極めながら開幕直前に行うことが可能だと主張しています。
IOC「五輪の中止や延期なし」とコメント
IOCのジョン・コーツ副委員長は、東京オリンピックの進行を止めることはできないと断言し、7月23日に開始予定の試合がキャンセルまたは延期される可能性を真っ向から否定しました。
コーツ副委員長は、菅首相が4月の日米首脳会談において「安全で安心な」オリンピックを開催するために可能な限りのことをしていると強調したことに触れながら、「私たちは彼(菅義偉首相)とすべての安全対策に取り組んでいます。」とコメントしました。
IOCは、5月6日、東京五輪・パラリンピックに参加する選手団のため、米製薬大手ファイザーと独製薬企業ビオンテックが開発した新型コロナウイルスワクチンの寄付を受けることを発表しています。
コーツ氏はこれについても「大きな前進である」としたうえで、「アスリートの健康と日本の人々の健康を目的としています」と言及し、IOCが健康よりも経済を優先していることを否定しました。
一方で、日本国民のワクチン接種が遅れていることに対する懸念も示しています。「安全面を心配している人の数は日本のワクチン接種状況と関連があるだろう」と述べ、ワクチンが日本国内で普及すれば、状況は改善されるとの見解を示しました。
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<参考>
・The Japan Times:Nothing can stop Tokyo Olympics from going ahead, IOC No. 2 says
・ロイター:WHO「東京五輪開催望む」、日本の緊急事態宣言延長でも
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