シティプロモーションとは?地域の魅力アピールとSDGsの関係性、北海道の事例も

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

シティプロモーションとは、地方自治体が主体となって地方創生地域活性化を目指す取り組みのことです。

広報や営業による地域のイメージ向上や、ブランドの確立を目標にしています。

本記事ではシティプロモーションの重要性と、今注目されているSDGsとの関係性について解説します。


【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】

カンファレンスについて詳しく見てみる

シティプロモーションとはなにか

まずシティプロモーションが普及した背景や、その目的について説明します。

シティプロモーションの定義と背景

シティプロモーションが誕生した背景には、2014年12月2日に政府が施行した法律「まち・ひと・しごと創生法」があります。

この法律は「地方が活気あるものになれば、日本全体が元気で豊かになる」ことを狙いとしており、国を挙げて地方創生に取り組む姿勢を主張しています。

さらに現在シティプロモーションが注目されている背景には、少子高齢化による人口減少と新型コロナウイルスの感染拡大が関係しています。

人口減少が進む中、主要都市への人口集中による地方の過疎化を緩和するため、地域の魅力をアピールすることは必要不可欠となっています。

また新型コロナウイルスの感染拡大に伴い「Go Toトラベル」が開始されたことや、テレワークの普及により、多くの人が地方への観光や移住に興味を示しています。

シティプロモーションを実施するために知っておきたいこと

シティプロモーションは、その前提として、行う地域の特性によって目的が異なります。

例えば自然や文化的遺産などの観光資源を持つ地域は地域ブランディングの強化によって観光客を増やしたり、少子高齢化による過疎化が進む地域では転入者・定住者を増やすことが目的となります。

まず自分の地域がどのような特性を持つのか、分析する必要があります。

さらに、シティプロモーションは高いノウハウが必要とする事業です。

そのため、民間企業との連携や専門化などのアドバイスを受けて管理・広告・営業を行ったり、他地域のシティプロモーションに成功している事例を参考にして独自のシティプロモーションを作り上げることが重要となります。

また地域は住民で成り立っているため、シティプロモーションを実施するうえでは地域住民の協力が欠かせず、各地域の住民が地元を愛しプロモーションに協力することが成功の鍵を握っています。

新しいシティプロモーション 鍵は「SDGs」

現在シティプロモーションは進化を遂げており、特にSDGsの目標と地域の課題が一致している点において注目を集めています。

SDGsとシティプロモーションの親和性

SDGsにおいては、住み続けられる街づくりや産業と技術革新の基盤を作ることや、その上で土地や環境に負荷をかけない都市を維持・発展させることを目指しており、これはシティプロモーションとの親和性が非常に高いといえます。

内閣府ではSDGsの国内実施を促進して、よりいっそうシティプロモーションに繋げることを目的に、広範なステークホルダーとのパートナーシップを深める官民連携の場として「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」を設置しています。

このプラットフォームに登録する会員は、自身が開催するイベントなどの情報を発信できるため、取り組み内容をより広く周知し、シティプロモーションの情報交換を行うことも可能となります。

サステナビリティな取り組みの事例|北海道下川町「SDGs未来都市しもかわ」

北海道の下川町では、森林を軸としたシティプロモーションを実施しています。

「伐採→植林→育林→伐採」という循環型森林経営を推進しており、安定した木材の確保を実現しています。

これまで林業に関わる仕事として生産・加工業が重視されてきましたが、育林が加わることで「森林保育事業」の展開も可能となり、就労・雇用の場の確保につながります。

下川町ではシティプロモーション実施以降、平成元年以降のUターン、Iターン者18名が森林組合に就職した実績があります。

その結果、2008年に「環境モデル都市」、2011年には「環境未来都市」に選出され、人口の減少率が緩和されつつあると同時に、近年では転入者数が転出者数を上回る年もあるほどです。

シティプロモーションとSDGsは今後さらに注目される

現在、社会全体がシティプロモーションSDGsに注目しています。

シティプロモーションを実施して人口減少を解消できれば、持続可能な社会を形成することにも繋がります。

シティプロモーションSDGsへの注目は、今後さらに高まっていくでしょう。

インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる

<参照>
内閣府:地方創生SDGs官民連携プラットフォーム
エシカミー:地方創生にはSDGsが欠かせない!|背景や取り組み事例で理解が進む!
北海道下川市:SDGs未来都市しもかわ「チャレンジ2030」へのアプローチと過疎地域戦略

【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」

インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。

<本セミナーのポイント>

  • 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
  • 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
  • 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
  • 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける

詳しくはこちらをご覧ください。

宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】

【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

<こんな方におすすめ>

  • インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
  • 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生

「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる

【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。

この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに