アメリカではfacebook やマイクロソフト、中国ではテンセントやバイトダンスなど、世界的な大企業が注力するメタバース業界が注目を集めています。
中国のメタバース事情について、中国を軸にマーケティング、コンサルティングを手がける株式会社ENJOY JAPANのYouTubeチャンネルにて解説されています。
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メタバースとは?
メタバースとはいわゆる仮想空間で、アバターといわれる自分の分身のようなキャラクターを仮想空間の中で操り、バーチャルな時間を楽しむことや、仮想空間内で購入したものが現実世界でも手に入るということが一般的な考え方です。
日本では、任天堂switchのゲームソフト「あつまれどうぶつの森」が例として挙げられます。
2021年10月、facebookが会社名を「Meta」に変更することを発表しました。同年9月にはCEOのマーク・ザッカーバーグ氏が、メタバースの構築に力を入れていくことを表明していました。会社名の変更は、今後の会社の方向性と立ち位置を分かりやすく内外に示すためだという見方がされています。
中国のメタバース事情
中国ではメタバース分野へ参入する企業が急激に増加しています。政府が、2035年までにARやVR産業を強化するビジョンを発表したことも相まって、メタバース関連企業の株価が急騰しています。
一方、 facebookがメタバースに関する発表をする度に株価が上がるため、バブルの懸念も出ています。
中国の新興企業向け証券取引所「创业板」の管理部が、メタバース関連企業に対して、株価の異常な上昇を理由に事業について説明を求める文章を送る動きもあります。
それに対し、企業側は「確かに市場の思惑で株価が伸びているが、まだまだ開発も初期段階で不確定な要素もかなり多い。」と返答しています。これからの分野だけに、早い段階から中国政府を敵に回すようなことはしたくないという思惑が透けて見える対応と言われています。
今後のポイントはソフト面の開発
メタバースはバーチャル空間と人が繋がることで、初めてその概念が形成されます。その為VRのヘッドセットのような「ハード」と、ハードを使用して実際にバーチャル空間を構築する「ソフト」が必要となります。
現在ハードを開発する会社の資金調達が成功しやすく、すでにハードの技術開発での差別化は限界に達しているとも言われています。
今後は、開発されたハードをどのように使いこなしていくか、つまり大きな意味でのソフト面の開発が注目されるポイントとなります。
現在リリースされているサービスだと、VRを使ったバーチャル授業で実際に学校に行かずとも学校にいるような感覚で授業を受けられるようなものや、ランニングマシンにVRを取り入れ、自宅やジムで運動していても、様々な場所で走っているような感覚になるようなものなどが挙げられます。
ゲームプラットフォーム「ROBLOX」の事例
2019年、Tencentがアメリカのゲームプラットフォーム「ROBLOX」との提携を発表しました。2020年の資金調達でも出資し、中国での事業に向けて合弁会社を設立しました。
コロナ禍による巣ごもり需要で大きくユーザーを伸ばし、2021年3月には、ニューヨーク証券取引所に上場を果たしました。同年7月には「中国版 ROBLOX」もリリースしています。
「ROBLOX」とは、ユーザーがプラットフォーム上で制作したゲームを他のユーザーが遊ぶことができるサービスです。クオリティが高いものだとのゲーム内の仮想通貨を介して有料ゲームを販売することも可能になります。
ゲーム内で必要なアイテムなども売買が可能で、売上金額の一部を手数料として企業が受け取り、残りを開発したユーザーが受け取れるという仕組みになっています。
またアメリカでは「ROBLOX」の月間アクティブユーザー数が、2020年8月時点で1億6,400万人を超えており、16歳未満の半数以上がプレイしています。
日本では任天堂やSONYがメタバース業界を牽引
日本では、「あつまれどうぶつの森」をリリースした任天堂や、「フォートナイト」を製作しているEPIC GAMESに投資しているSONYグループなどがメタバース業界を牽引しています。
世界的な大企業が注力するメタバース分野で、日本企業はどのようにして存在感を高めていくのか、メタバースは今後どのように飛躍をしていくのかに注目が集まります。
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<参考>
・株式会社ENJOYJAPAN:公式サイト
・株式会社ENJOYJAPAN:超話題!中国の「メタバース事情」をまとめてみた
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