観光地におけるKGIとは?設定する上での注意点・豊田市の事例を紹介

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KGIKey Goal Indicator)とは、効率的に事業目標を達成するための目標達成度の具体的な計測指標のことです。

本記事ではKGIとは何か、KGIを設定するときの注意点、そして観光におけるKGIの事例について紹介します。


KGIとはなにか?

KGIの意義や設定方法について解説します。

KGI(経営目標達成指標)とは

KGIとはKey Goal Indicatorの略で、「経営目標達成指標」と訳されます。

企業の経営戦略やビジネス戦略を達成するため、何をもって成果とみなすのかとする指標のことです。

成果の指標を定量的に定めるため、売上高や利益率、成約件数などでKGIが定められることが多く、KGIは「最終目標(ゴール)」として位置づけられます。

目標が数値化されていないと、日常的かつ継続的な確認ができなくなってしまうため、測定できる尺度で示す必要があります。

そのため一般的に経営戦略に使用される指標は、数値化されたデータをもとに評価されることとなります。

最終的な目標が明確になっていなければ相応しいKGIを設定することはできず、KGIを定める時には本当にその目標がKGIとして適正なのか十分に検討する必要があります。

中間目標であるKPI

なお最終目標であるKGIに対し、目標達成に向けたプロセスにおける達成度を把握し評価するための「中間目標」として「KPI」があります。

KPIKey Performance Indicatorsの略で、「重要業績評価指標」と訳され、売上高などの組織の達成目標に対し目標達成度合いを評価する指標となっています。

KPIは目標を達成するための「過程」、KGIは「ゴール」にあたります。

例えばKGIを「お店の年間売上50%アップ」と定める場合、過去のアンケートから「新規客のほとんどがリピーターの口コミによる獲得である」、売上のデータから「おすすめ商品を購入した客は他の商品も購入していて客単価が高い」と分かれば、KGIを達成するための重要な要因は「リピーター数」と「おすすめ商品の購入数」いう仮説が立てられます。

仮説をもとにKPIを設定することで、より精度の高いKPIを設定することができます。

KGI・KPI設定の注意点

KGIKPIを設定するにあたっては、まず最初に適切なKGIが設定されている必要があります。

この前提を守ったうえで、以下の点に留意してKGIKPIを設定していきます。

  • 定量化できる指標にする

    実際に達成できているのかメンバー間で認識のズレが生じないよう、KGIもKPIも必ず数値として示すことができるものにする必要があります。
    例えば「ユーザーがより満足するアプリにしたい」といった目標の場合、「ユーザーの満足 =アプリストアレビューの平均評価点数」など、定量的に評価できる指標にすることで、モニタリングや施策の効果検証が行いやすくなります。

  • KGIと結びついたKPIを設定する

    KPIがKGIと結びついていなければ、KPIを達成していたとしても成功しないため、KPIの目標数値をクリアした先にKGIの達成があるよう、KPIを設計する必要があります。
    例えばKGIが「売上」の場合、客の店の滞在時間が長くても売上に影響がなければ「滞在時間」というKPIは適切な指標といえません。

  • 施策で改善可能なKPIにする

    定量的なKPIを設定しても、施策によって改善可能でなければなりません。
    KPIが施策と結びついていれば、施策の成果を定期的に検証できるため効果的です。

観光におけるKGIの事例

観光分野におけるKGIとして、豊田市の事例を紹介します。

【豊田市】KGIに観光客の満足度やイベントの観光入込客数を設定

愛知県豊田市が策定した「第8次豊田市総合計画後期実践計画(計画期間:2021-2024年度)」は、観光分野の実践計画であり、観光の指針及び各実施主体の行動計画として位置付けられます。

同計画では2020年までのKGI達成率を振り返るとともに、今後4年におけるKGIを再設定しています。

「豊田市観光実践計画2018-2020」の評価は、KGIKPIでそれぞれ以下のようになりました。

5つのKGI(基準値、2019年実績、2020年実績(目標値))

  1. (観光消費額の増加)観光客1人当たりの平均消費額(宿泊):13,477円、 9,437円 、10,204円(14,024円)
  2. (観光消費額の増加)観光客1人当たりの平均消費額(日帰り): 2,233円、2,026円、2,168円(2,323円)
  3. (観光入込客数の増加)主な観光施設やイベントの観光入込客数 :1,135万人、1,056万人、736万人(1,200万人)
  4. (外国人観光宿泊客数の増加)主な宿泊施設での観光目的の外国人宿泊者数 :17,935人 、9,932人、未測定(26,000人)
  5. (観光客満足度の向上)訪れた観光地について満足と感じた人の割合: 23%、26.8%、24.9%(27%)

KPI(実績(目標数))

  1. 地区間連携により開発された「連携プロジェクト」の数 29(10)
  2. 無料公衆無線LAN(Wi-Fi)を設置した公共施設数 39(38)
  3. 快適な環境を目指す主要観光地の公共施設数(トイレ等) 30(26)
  4. 市補助を活用しトイレの洋式化に取り組んだ宿泊施設数 7(20)
  5. 多言語化した主に既存の案内看板、サイン、標識の数 121(150)
  6. とよた観光おもてなしパートナー認定を受けた事業所従業員等の数 59(100)
  7. ツーリズムとよたのホームページ総ページビュー数 207万(180万)
  8. 豊田市の観光地経営を推進する体制づくり 検討段階(体制構築)

主な観光施設やイベントの入込客数は2019年までの10年間は1,050万人前後で横ばいだったものの、2020年は新型コロナの影響で前年比約30%減少しました。

また日本人宿泊者数はここ数年25万人前後で推移していたものの、2019年は年度末の新型コロナウイルス感染拡大の影響が大きく、前年比約8%減少しています。

外国人の観光目的の宿泊者数は数年減少傾向だったものの、2019年はラグビーワールドカップによる来訪者数が影響し、前年比4.6%増の9,932人となりました。

これらの現状把握を受けて、2021年~2024年のKGIが以下のように策定されました。

  1. 訪れた観光地の満足度(30%増):本市の既存の観光資源を存分に生かし、新たな魅力の創出とサービス機能等を高めることにより、観光力の高質化を図ることで、観光客の満足度を高める
  2. 主な観光地・イベントの観光入込客数(1,056万人):観光地の魅力や認知度・関心度を高め、戦略的なマーケティングと効果的なプロモーションを展開することで、豊田市全体の観光入込客数の増加を目指す
  3. 観光客1人当たりの平均消費額(9,908円):本市を訪れる観光客が満足するような観光地づくりを進め、入込客数や立ち寄り率、周遊率を高める取組を展開することで、市内観光消費の拡大を目指す

KGIの設定で達成状況の意識共有、定期的な見直しも

本記事では過去に設定したKGIKPIの達成状況を踏まえ、現状を把握し、次の目標につなげていくサイクルを回していく事例として豊田市を紹介しました。

このようにKGIを設定して実績を見える化することで、定量的に成果が確認できるだけでなく、達成できているのかどうかを地域内の観光業全体で意識することができます。

またKGIは、定期的に見直すことでより高い効用が期待できます。現実性はあるか、設定した内容が基本理念に関連しているかなど、その都度再確認することも必要です。

コロナ禍では訪日外国人観光客の客足は止まり、インバウンド関連事業者は厳しい状況にあります。しかし今だからこそ、この先に目指すべきKGIを見直してみることをおすすめします。

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<参照>

豊田市:豊田市観光実践計画2021~2024



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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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