2021年の日本人国内旅行消費額は9兆1,215億円、日帰り旅行へのシフト・高単価化が鮮明に

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観光庁は、2021年年間および同年10-12月期の旅行・観光消費動向調査を発表しました。

2021年の日本人国内旅行消費額は9兆1,215億円となり、うち10-12月期の日本人国内旅行消費額は3兆3,288億円となりました。

年間では前年比8.5%減ですが、10-12月期でみると前年同期比20.2%増となっています。

また2021年の日本人国内延べ旅行者数は2億6,711万人で、うち10-12月期では8,859万人でした。1人1回当たり旅行支出(旅行単価)は34,148円/人であり、宿泊旅行においてはコロナ禍以前より減少しているものの、日帰り旅行においては増加しています。


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2021年の日本人国内旅行消費額は9兆1,215億円

観光庁は、2021年の日本人国内旅行消費額を発表しました。日本人国内旅行消費額は9兆1,215億円で、2019年比58.4%減、前年比8.5%減となりました。

コロナ禍の影響がなかった2019年と比較すると、4割強の水準になっており、完全な回復までにはまだ時間がかかる見通しです。

また4月から緊急事態宣言が発令され、「コロナ禍」という単語が意識され始めた昨年と比較しても、減少しました。これは2020年初頭においては、コロナ禍による規制がなく、観光が活発になされていたからだと考えられます。

なお日本人国内旅行消費額の内訳は、宿泊旅行消費額が6兆9,148億円、日帰り旅行消費額が2兆2,067億円でした。宿泊旅行消費額は前年比11%減となったものの、日帰り旅行消費額では前年比0.2%増となっており、マイクロツーリズムなどの考え方が徐々に浸透しているものと考えられます。

そして、2021年10-12月期の日本人国内旅行消費額は3兆3,288億円で前年同期比20.2%増でした。2020年同期においては、Go To トラベル事業などがまさに実施されているタイミングでしたが、そのタイミングよりも増えていることが分かりました。

2021年においては、9月まで年間を通じて緊急事態宣言もしくはまん延防止等重点措置下にある状態でしたが、10月から全ての規制が撤廃されたことを受け、より人々の旅行欲が解放されたため大幅に増加したものと考えられます。

日本人国内旅行消費額の推移:観光庁より訪日ラボ作成
▲日本人国内旅行消費額の推移:観光庁より訪日ラボ作成

2021年の日本人国内延べ旅行者数は2億6,711万人

2021年の日本人国内延べ旅行者数は2億6,711万人で、2019年比では54.5%減、前年比9.0%減でした。

うち宿泊旅行が1億4,148万人、日帰り旅行が1億2,564万人となりました。どちらも2019年比では半減、2020年比と比較しても減少しています。

一方、2021年の日本人国内旅行の1人1回当たり旅行支出は34,148円/人でした。人数では大幅に減少したものの旅行単価において、2019年比では8.6%減におさまり、前年比0.5%増となりました。

特に高単価化は日帰り旅行に顕著で、コロナ禍以前の2019年比でも1.3%増加となりました。コロナ禍で県境をまたいだ移動の自粛が呼びかけられる中、外出の機会が減少した分、日帰り旅行で行ける範囲ではより高単価化が進んでいると考えられます。

なお10-12月期の日本人国内延べ旅行者数は8,859万人で、2019年同期比33.3%減となりました。コロナ禍の影響で平時よりは落ち込んでいるものの、旅行需要が確実に戻りつつあることが分かります。

旅行単価も37,575円/人となり、2019年同期比9.9%増と1割程度増加していることから、高単価化の流れは続いていると考えられます。

▲日本人国内延べ旅行者数の推移:観光庁より訪日ラボグラフ作成
▲日本人国内延べ旅行者数の推移:観光庁より訪日ラボ作成

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<参照>
観光庁:旅行・観光消費動向調査

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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