インバウンド再開へ 今月実証事業開始 米豪など4か国対象

17日、斉藤国土交通大臣は、訪日観光再開に向け今月中に試験的な少人数の訪日ツアーを実施する考えを表明しました。

対象となるのは新型コロナウイルスの変異株の感染状況が比較的落ち着いているアメリカ、オーストラリア、タイ、シンガポールの4カ国になります。

試験的な訪日ツアー 対象地域は同意した観光地のみ

来月以降の訪日観光再開に向けて、必要な材料を収集するために少人数の訪日ツアーを試験的に行う方針です。

感染防止対策の遵守方法や陽性者発生などの緊急事態への対応について検証し、旅行会社や宿泊事業者向けに「ガイドライン」を策定します。

対象は変異株の感染状況が落ち着いており、訪日重点市場であるアメリカ、オーストラリア、タイ、シンガポールの4カ国で、ワクチンを3回以上接種していることが条件です。

また、ツアーは観光庁日本旅行業協会が連携して行い、対象地域は都道府県が同意した観光地のみで実施される予定です。形式は少人数単位の、スケジュールが予め定められたパッケージツアー形式で添乗員が同行します。

なお今回の実証事業を通して観光庁は、

  • 効果的な感染防止対策の遵守方法
  • 陽性者発生時を含む緊急時の対応
  • 陽性者の発生状況

などを検証項目として設定しています。

全国知事会、インバウンド受け入れ早期再開を要望

17日、全国知事会は観光産業の本格的な復興について斉藤国土交通相に要望しました。インバウンド再開に向けた仕組みづくりを進めるよう提案したほか、「Go To トラベル」の再開も求めました。

また、感染防止対策としてのマスク着用について、「単独で屋外にいる際の着用を不要とするなど、インバウンドの再開と同時に着用のルールをはっきりさせてほしい」と訴えました。訪日観光再開が目前に迫る中、訪日外国人のマスクの着用ルールのあり方について改めて懸念を示す声もあります。

マスク着用、アメリカは「独自判断」シンガポールは「屋外では不要」

訪日ツアーの対象国であるアメリカやシンガポールではマスク義務が解消されつつあります。

アメリカでは、1月のピーク時は約130万人で推移していた1日当たりの新規感染者は、今月には約14万人と減少しています。

CDCが延長を決めた公共交通機関でのマスク着用義務について、米フロリダ州の連邦裁判所は、違法とする判決を下しました。アメリカ国内では、各交通機関は独自の判断でマスク着用を決めることが可能になりました。

また、シンガポールは4月から、ワクチン接種を条件に隔離なしの入国を認めています。

公共交通機関やショッピングモールなどの屋内施設では、引き続きマスクの着用が義務付けられていますが、屋外ではマスク不要となっています。

タイ 観光客受け入れ再開するも感染者増加

隔離なし入国を認めている国では感染拡大が問題となっています、

ワクチンの接種完了などを条件に、今月初めから外国人観光客を隔離なしで受け入れているタイでは、1月初めまで約3,000人で推移していた1日当たりの新規感染者は、隔離免除後の今月5日、1万人を超えました。

タイ政府は「接種済みはマスクの非着用の言い訳にならない。厳格に処罰する」と警告しています。

感染対策の徹底 感染者の再拡大を防ぐためにも

段階的な訪日観光の再開を受け、懸念すべき点は感染者の再拡大です。また、感染対策による各国と日本国内の意識の差によって、観光地でのトラブルを引き起こす可能性もあります。

受け入れ地域は、地域住民がインバウンド誘致に対してネガティブにならないよう、マスクの着用義務が必要なのかというレベルで改めて議論した上で、明確なルールの設定と周知が求められます。

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<参照>

観光庁今後の訪日観光再開に向けて必要な検証をするための実証事業を実施します

・日本経済新聞:全国知事会、インバウンド受け入れ早期再開を要望

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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