2022年の旅客輸送量、コロナ前の約7割まで回復【世界の航空便増減まとめ 1〜2月分】

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※この記事では、2023年2月13日時点における世界の航空便の運航情報をまとめています。以降の運行状況は変更されている場合があります。

IATA国際航空運送協会)によれば、2022年の旅客輸送量は2019年比で68.5%となり、順調に回復していることが明らかになりました。

2019年比の運航トラフィックは、国際線が62.2%、国内線は79.6%でした。

地域別の座席利用率では、アジア太平洋が74%、欧州80.6%、中東75.8%、北米80.8%、中南米82.2%、アフリカが71.7%で、いずれの地域も増加し、前年からの増加率はアジア太平洋地域が最も高くなりました。

ウィリー・ウォルシュ事務総長は、一部の国が中国に対する水際措置を強化しているものの、回復は続くとの見通しを示しました。

また12月の国際線利用率はANAが76.2%、JALが73.4%で、旅客数はANAとJALともに2年10か月ぶりに40万人を突破しました。

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【東アジア】JALの羽田国際線、コロナ前の1.5倍に拡大

東アジアでは、各国で運航再開や増便が相次ぎ、日本や台湾の航空会社では新規路線の開設も予定されています。

JALの羽田国際線はコロナ前の1.5倍に拡大するなど、往来再開の動きが活発化しています。

日本 JALの羽田国際線、コロナ前の1.5倍に拡大

ANAは夏ダイヤから羽田~ミュンヘン線と成田~ブリュッセル線を再開し、冬ダイヤ期間に成田~パース線を再開する予定です。

また羽田~ニューヨーク線を段階的に増便して9月から1日2往復で運航するほか、4月20日から成田~ホノルル線の専用機材「エアバスA380型機」を3年ぶりにデイリー運航します。

JALは夏ダイヤから羽田~ニューヨーク線を1日2往復に増便し、羽田発着のシンガポール・マニラ2路線も増便し、羽田路線の便数はコロナ前の1.5倍に拡大する見通しです。

ZIPAIRは夏ダイヤで成田~シンガポール線と成田~ソウル/仁川線をデイリー運航に増便し、成田~ホノルル線も春休みとGWの繁忙期はデイリー運航に増便します。

ピーチ・アビエーションは、2月1日から関西~香港線を約3年ぶりにデイリー運航で再開するほか、夏ダイヤから関西~バンコク線をデイリー運航に増便し、8月1日に関西~高雄線を再開する予定です。

また同社は2月1日、同社初の中部国際線となる、中部~台北(桃園)線を3月27日に開設すると発表しました。    

韓国 各社で日本路線のチャーター便運航

大韓航空は1月に続き、2月もソウル/仁川~青森間のチャーター便を2往復で運航し、日本からの訪韓客も利用できます。

アシアナ航空も3月18日と21日に、ソウル/仁川~仙台間のチャーター便を運航するほか、LCCのティーウェイ航空はソウル/仁川~旭川間で2月に5往復、鹿児島間で3~4月に11往復のチャーター便を運航します。

また大韓航空は夏ダイヤ期間に、ソウル/仁川発着のプラハ、チューリッヒ、イスタンブール、マドリードの欧州4路線を約3年ぶりに週3往復で再開します。

チェジュ航空は3月26日から、ソウル/仁川~静岡線の定期便を週3往復で再開します。

香港 水際措置の影響で、日本路線の一部便が欠航

キャセイパシフィック航空や香港エクスプレス航空では、日本政府の水際措置の影響で、香港発着の日本路線の一部便が欠航となりました。

また香港エクスプレス航空は、6月4日から石垣〜香港線、6月5日から鹿児島〜香港線の運航を再開します。

台湾 スターラックス航空、台北~仙台線開設へ

台湾の新興航空会社スターラックス航空は2月10日、台北(桃園)~仙台線を4月1日に開設すると発表しました。

タイガーエア台湾は夏ダイヤ開始の3月26日から、運休中だった台北(桃園)発着の仙台と茨城、岡山の地方3路線を順次再開します。

チャイナエアラインは1月19日から、高松〜台北/桃園線を週4往復で再開します。エアバスA321neoで運航し、ビジネスクラス12席とエコノミークラス168席の計180席が配置されています。

【東南アジア】フィリピンエアアジア、成田~マニラ線開設

東南アジアでは、フィリピンエアアジアが成田~マニラ線開設をデイリー運航で開設します。

マレーシア マレーシア航空、GWにコタキナバル~成田間の直行臨時便運航

エアアジアXは、2月3日からクアラルンプール〜釜山線の運航を再開しました。

マレーシア航空はリゾートへの観光需要掘り起こしのため、ゴールデンウィークにコタキナバル~成田間の直行臨時便を2往復運航します。

ベトナム ベトナム航空、成田~ダナン線再開

ベトナム航空は夏ダイヤ期初の3月26日から、ダナン~成田線を週4往復で再開し、7月1日以降は1日1往復に増便します。

さらにホーチミン~成田線も週4往復で再開し、夏休みの繁忙期には1日2往復運航する予定です。

日本路線の便数は、コロナ前の2019年同期比で、最大9割まで回復する見通しです。 

フィリピン フィリピンエアアジア、成田~マニラ線開設

フィリピンエアアジアは2月1日、成田~マニラ線を1日1往復のデイリー運航で開設します。

マニラ拠点の同社国際線は成田で10都市目となっており、成田ではLCC専用の第3ターミナルに乗り入れます。

【南アジア】印インディゴ、デリー〜イスタンブール線開設

南アジアでは、インドのインディゴがデリー〜イスタンブール線を開設しました。

インド インディゴ、デリー〜イスタンブール線開設

インディゴは2月1日、デリー〜イスタンブール線を開設しました。

ターキッシュ・エアラインズとの運航期間1年間のウェットリース契約で、ターキッシュ・エアラインズがボーイング777-300ER型機で運航を担い、共同運航(コードシェア)も実施します。

【北・南米】米ハワイアン航空、ホノルル~福岡線再開

北・南米地域では、アメリカのハワイアン航空が、ホノルル~福岡線を再開します。

アメリカ ハワイアン航空、ホノルル~福岡線を4月から週3往復で再開

ユナイテッド航空は、3月2日から羽田〜ニューヨーク/ニューアーク線を1日1往復に増便するほか、3月4日から成田〜デンバー線の運航を週3往復で再開します。

デルタ航空は、夏スケジュールに大西洋横断路線を拡充しますが、中部〜デトロイト線は「需要が期待値に届かなかった」として2月28日をもって運休します。

ハワイアン航空は4月28日から、ホノルル~福岡線を週3往復で再開します。

またジェットブルー航空は3月25日から、ニューヨーク/ジョンF・ケネディ〜ロンドン/ヒースロー線を増便します。

【オセアニア】フィジー・エアウェイズ、成田~ナンディ線再開

オセアニア地域では、フィジー・エアウェイズが成田~ナンディ線を再開します。

フィジー フィジー・エアウェイズ、成田~ナンディ線再開

フィジー・エアウェイズは4月4日から、成田〜ナンディ線の運航を週2往復で再開します。

同路線は2018年7月に開設されましたが、2020年3月に運航を取りやめ、その後一時的に運航を再開していたもの、2022年7月から再度運休していました。

【ヨーロッパ】ブリティッシュ・エアウェイズ、中国本土への乗入れ再開

ヨーロッパでは、ブリティッシュ・エアウェイズが中国本土への乗入れを再開します。

イタリア ITAエアウェイズ、ローマ〜リオデジャネイロ線を10月開設へ

ITAエアウェイズは10月29日に、ローマ/フィウミチーノ〜リオデジャネイロ線を開設する予定で、エアバスA330型機で1日1往復を運航します。

同社は収益性向上のほか、短距離路線への接続強化のための戦略としても長距離路線の拡大を進めており、6月にワシントン、7月にはサンフランシスコにも就航する予定です。

リオデジャネイロ線は、ブエノスアイレス、サンパウロに続く南米路線で、イタリア出身者の人口比率が高く、イタリア人の休暇先としても人気であるため就航を決定しました。

フィンランド フィンエアー、夏の欧州路線を追加

フィンエアーは3月26日からの夏スケジュールで、ヨーロッパの複数都市へのフライトを追加します。

ヘルシンキとリュブリャナ、ボードー、ミラノ/リナーテを結ぶ路線を運航するもので、リュブリャナへは運航再開、ボードーへは初の乗り入れとなります。

イギリス ブリティッシュ・エアウェイズ、中国本土への乗入れ再開

ブリティッシュ・エアウェイズは中国本土への乗り入れを再開し、4月23日から1日1往復でロンドン/ヒースロー〜上海/浦東線、6月3日から週4往復でロンドン/ヒースロー〜北京/大興線を運航を再開します。

同社は1980年11月に中国本土へ就航し、中国本土への乗り入れ再開は約2年ぶりとなります。

北欧3国(スウェーデン、デンマーク、ノルウェー) スカンジナビア航空、コペンハーゲン〜ニューヨーク/JFK線開設

スカンジナビア航空は2月9日、コペンハーゲン〜ニューヨーク/ジョン・F・ケネディ線を開設しました。

週5往復で開始し、夏スケジュールには1日1往復に増便する予定です。

同社はすでにニューヨーク/ニューアークに乗り入れており、ニューヨーク都市圏への乗り入れは2空港目となります。

オランダ KLMオランダ航空、中国本土や香港への運航再開・増便

KLMオランダ航空は中国政府の水際措置の緩和に伴い、政府承認を条件として、中国本土と香港への増便や運航再開を予定しています。

3月26日からアムステルダム発着で香港へ週3往復を運航するほか、北京/首都と上海/浦東へ週6往復を運航し、5月からは1日1往復に増便します。

オーストリア オーストリア航空、成田〜ウィーン線再開

オーストリア航空は5月2日から、冬スケジュール期間中に期間運休していた、成田〜ウィーン線の運航を再開します。

週3往復で再開し、5月17日からは週5往復に増便します。

フランス エールフランス航空、中国本土と香港へのデイリー運航再開へ

エールフランス航空は7月1日から、パリ/シャルル・ド・ゴールと北京・上海・香港を結ぶ路線を、デイリー運航で再開します。

中国の渡航制限解除に伴い、同社は現在、北京/首都へ週1往復、上海/浦東へ週2往復、香港へ週3往復運航しており、2月3日からは上海/浦東へ週3往復を運航します。

また同社はカリブ海地域路線も拡大し、5月5日からフランス領ギアナのカイエンヌとブラジルのベレンを結ぶ直行便を週1便で運航します。

さらに6月27日には、パリ/シャルル・ド・ゴール〜オタワ線を開設する予定です。

【中東】エルアル・イスラエル航空、成田~テルアビブ線開設

中東ではエミレーツ航空やエティハド航空など各社で増便の動きが相次いでいるほか、エルアル・イスラエル航空が成田~テルアビブ線を開設します。

アラブ首長国連邦 エミレーツ航空、ドバイ~香港線拡大

エティハド航空は、2月2日からアブダビ〜上海/浦東線を週2往復に増便するほか、3月26日からアブダビ〜バンコク/スワンナプーム線、10月1日からアブダビ〜ジャカルタ線を1日2往復に増便します。

エミレーツ航空は、1月1日からドバイ〜バンコク/スワンナプーム線を1日4往復に増便しました。

さらにドバイ〜香港線の運航を拡大し、既存のバンコク経由の1日1往復に加えて、3月29日からは直行便を1日1往復追加して香港へ1日2往復乗り入れます。

イスラエル エルアル・イスラエル航空、成田~テルアビブ線開設

エルアル・イスラエル航空は3月1日、成田~テルアビブ線を週2往復で開設します。

当初計画から3年遅れでの就航で、イスラエルから日本への定期便は初となります。


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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