世界各地で新規路線・増便・再開相次ぐ 中国水際対策緩和も【世界の航空便増減まとめ 2〜3月分】

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※この記事では、2023年3月15日時点における世界の航空便の運航情報をまとめています。以降の運行状況は変更されている場合があります。

日本政府は2月27日、中国本土から直行便で到着する入国者に対する水際対策を3月1日から見直すと発表しました。入国者全員に実施している「入国時検査」は無作為のサンプル検査に変更するほか、直行旅客便が到着できる空港の制限も撤廃します。    

また全日本空輸(ANA)や日本航空(JAL)など国内の航空各社が加盟する業界団体「定期航空協会(定航協)」は2月21日、政府が示した方針に沿って、機内や空港内でのマスク着用を個人の判断に委ねる方針を発表しました。

2023年1月の国際線利用率は、ANAが74.1%、JALは71.4%で、両社とも国際線旅客数は2か月連続で40万人を超えました。

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【東アジア】JAL、夏ダイヤで中国路線を大幅増便

東アジアでは、JALが夏ダイヤで中国路線を大幅に増便するなど、各国で往来が活発化しています。

日本 JAL、夏ダイヤで中国路線を大幅増便

JALは夏ダイヤで中国路線を大幅に増便し、羽田~上海線を1日3往復とするほか、関西と中部路線も再開します。また5月16日には退役するボーイング777-200ER型機による羽田発ロサンゼルス行きチャーターフライトを実施します。

さらに3月7日から、ハワイ燃油込み往復9.4万円の国際線エコノミークラスのセール「JALスマイルキャンペーン」を開始しました。いっぽう3月9日には、システム障害が発生した国内線全路線の片道6,600円販売セールを、サイト復旧の見込みが立たないため中止しました。

ZIPAIRは2月21日、夏までに成田~サンフランシスコ線とマニラ線の2路線を開設すると発表しました。

ANAは夏ダイヤも、フランクフルト線は1日2往復、パリ線は週3往復を継続します。またピーチ・アビエーションは3月7日、中部~台北(桃園)と羽田~台北の2路線で「弾丸往復運賃」の販売を開始しました。

ジェットスター・ジャパンは夏ダイヤ期初の3月26日から、中部~マニラ線を1日1往復で再開します。

韓国 アシアナ航空、ソウル~仙台・羽田線を再開

アシアナ航空は4月28日から、仙台〜ソウル(仁川)線を週3往復、羽田〜ソウル(仁川)線の運航を1日1往復で再開します。さらに3月10日から関西〜ソウル(仁川)線を1日3往復、3月15日から那覇〜ソウル(仁川)線を1日1往復、4月1日から福岡〜ソウル(仁川)線を1日3往復に増便します。

大韓航空は夏ダイヤ期初の3月26日から、仁川~羽田と金浦~関西の2路線を再開し、仁川~中部線を増便します。

LCCのエアソウルは3月26日から、高松〜ソウル(仁川)線を1日1往復に増便します。夏ダイヤでソウル~成田線は1日2往復を基本とし、最大で週19往復運航します。

香港 キャセイパシフィック航空、成田~台北~香港線再開

キャセイパシフィック航空は5月1日から、成田〜台北(桃園)〜香港線の運航を週4往復で再開し、6月1日からは1日1往復を運航します。

さらに6月1日からは関西〜台北(桃園)〜香港線の運航を1日1往復で再開します。

また3月26日から福岡〜香港線を週5往復から1日1往復に増便し、5月3日からは週10往復、7月4日~9月3日は週12往復で運航します。

なおマカオ航空は3月20日、マカオ~関西線を再開し、冬ダイヤ期間は週2往復、3月26日からの夏ダイヤ期間は週3往復運航します。さらに週1往復のマカオ~成田線を増便し、夏ダイヤ期初から週4往復運航します。

台湾 タイガーエア台湾、日本の地方路線再開を加速

タイガーエア台湾は夏ダイヤ初日の3月26日から、台北(桃園)~仙台線を週3往復で再開します。

さらに5月からも日本の地方路線を順次再開し、5月9日に旭川線、5月10日に花巻線、5月12日に函館線を再開します。

また台湾の新興航空会社スターラックス航空は2月14日、台北(桃園)~ロサンゼルス線を4月26日に開設すると発表しました。同社初の太平洋路線で、当初は週5往復で6月からは週7往復(1日1往復)に増便します。

チャイナエアラインは3月26日から、台北(桃園)〜オンタリオ線を週4往復から1日1往復に増便します。

中国 中国東方航空、成田〜南京線の発着時刻を繰り上げ

中国東方航空は3月27日から、成田〜南京線の便名と発着時刻を変更し、成田発は2時間半、南京発は2時間、出発時間が繰り上げになります。

【東南アジア】バティックエアー・マレーシア、中部線を3月開設

東南アジアでは、バティックエアー・マレーシアが中部線を3月に開設するなど、新規路線の開設や再開、増便が相次いでいます。

マレーシア バティックエアー・マレーシア、中部線を3月開設

バティックエアー・マレーシア(旧マリンド・エア)は3月30日、クアラルンプール~中部(セントレア)線を開設し、台北(桃園)経由の週3往復で運航します。

中部空港へのクアラルンプール線の乗り入れは、2015年2月以来8年1か月ぶりとなります。成田、関西、札幌(新千歳)に加え、同社の日本路線は4路線目となります。

ベトナム ベトジェットエア、福島〜ハノイ・ホーチミン線でチャーター便

ベトジェットエアは3月20日~5月3日、福島〜ホーチミン・ハノイ線で連続チャーターを運航します。ホーチミン発着11往復、ハノイ発着3往復の計14往復28便で、ベトナム側からの訪日旅行者のみ利用できます。

また同期間中、福島のほか新潟・静岡にもチャーター便を運航する予定で、同社が静岡へ乗り入れるのは初めてです。

なお同社は羽田〜ダナン線の運航について、3月26日から1日1往復で再開する予定でしたが取りやめました。

フィリピン セブパシフィック航空、成田〜セブ線を5月再開

セブパシフィック航空は5月1日から、成田〜セブ線を1日1往復で再開します。

さらに5月21日からは、成田~クラーク線を週4往復で再開します。

タイ タイ国際航空、関西線と成田線を増便

タイ国際航空は7月1日から、大阪(関西)〜バンコク(スワンナプーム)線を1日2往復、成田〜バンコク(スワンナプーム)線を1日3往復に増便します。

なお2022年12月1日から1日1往復で運航を再開していた札幌(新千歳)〜バンコク(スワンナプーム)線は、4月30日をもって期間運休します。

またタイ・ベトジェットエアは2月16日、チェンマイ~関西線を開設しました。週3往復で運航し、夏ダイヤからは週4往復に増便します。同社日本路線は、2022年7月開設のバンコク(スワンナプーム)~福岡線に続き2路線目です。

インドネシア ガルーダ、成田~マナド直行便を初就航

ガルーダ・インドネシア航空は3月7日、成田発マナド行きの運航を開始しました。既存のデンパサール(バリ島)~成田線のうち週1往復をマナド経由に変更するもので、日本からマナドへの直行便は初就航となります。

またバティックエアー・マレーシアは3月30日に、名古屋(中部)〜台北(桃園)〜クアラルンプール線を開設し、週3往復で運航します。

シンガポール スクート、成田線と札幌線を増便

スクートは3月26日から、成田〜台北(桃園)〜シンガポール線を、週10往復から週12往復に増便します。なお成田〜シンガポール線の直行便も1日1往復運航しています。

さらに同日から、札幌(新千歳)〜台北(桃園)〜シンガポール線も週3往復から週4往復に増便します。札幌(新千歳)〜シンガポール線の直行便も週3往復で運航していますが、運航を終了します。

【北・南米】米ユナイテッド、羽田~LA・ワシントン開設

北・南米では、ユナイテッド航空が羽田~LA・ワシントン線を開設するなど、新規路線の開設が相次いでいます。

アメリカ ユナイテッド、羽田~LA・ワシントン開設

ユナイテッド航空は2月16日、ロサンゼルス~羽田線とワシントン~羽田線の2路線を3月25日に開設すると発表しました。

いずれも1日1往復運航するほか、グアム路線も大幅に増便し、夏ダイヤ(3月26日~10月28日)の日本路線は15路線125往復に拡大します。

デルタ航空は3月25日から、羽田~ミネアポリス線を1日1往復で再開するほか、秋以降にニューヨーク(ジョン・F・ケネディ)〜リオデジャネイロ・ブエノスアイレス線を開設します。

いっぽうハワイアン航空は3月25日から、ホノルル~関西・成田線を1日1往復から週6往復に減便します。

なおジェットブルー航空は6月29日から、ニューヨーク(ジョン・F・ケネディ)〜パリ(シャルル・ド・ゴール)線を開設します。 

ブラジル アズール・ブラジル航空、サンパウロ〜パリ線を4月開設

アズール・ブラジル航空は4月26日に、サンパウロ〜パリ(オルリー)線を週6往復で開設し、7月31日からは1日1往復を運航します。

オルリー空港で初となる南米路線の乗り入れで、アズール・ブラジル航空の欧州路線は2路線目となります。

カナダ エア・カナダ、羽田~トロント線4月再開

エア・カナダは4月21日から、羽田〜トロント線をデイリー運航で再開します。

なお同社では夏スケジュール期間中、日本とカナダを結ぶ5路線を最大で週32往復運航します。

【オセアニア】豪ヴァージン、羽田~ケアンズ線航空券販売

オセアニアでは、ヴァージン・オーストラリアが6月に就航予定の羽田~ケアンズ線の航空券の販売を日本国内で開始しました。

オーストラリア ヴァージン、羽田~ケアンズ線航空券販売

ヴァージン・オーストラリアは2月28日、羽田~ケアンズ線の航空券を日本国内で販売開始しました。

同社初の日本就航となるこの路線は6月28日に就航予定で、1日1往復運航する予定です。    

フランス領ポリネシア エアタヒチヌイ、成田線を10月再開

南太平洋・仏領ポリネシアのエア タヒチ ヌイは冬ダイヤ期初の10月30日、運休中のパペーテ(タヒチ)~成田線を週2往復で再開します。

3年7か月ぶりの再開で、現在はロサンゼルスや成田のほか、オークランド(ニュージーランド)線、ロサンゼルス経由パリ線を運航しています。

【ヨーロッパ】ブリティッシュ・エアウェイズ、羽田〜ロンドン線増便

ヨーロッパでは、ブリティッシュ・エアウェイズが羽田〜ロンドン(ヒースロー)線を増便するなど、各国で往来が活発化しています。

イタリア ITAエアウェイズ、ローマ〜ニューヨーク線増便

ITAエアウェイズは6月1日から、ローマ(フィウミチーノ)〜ニューヨーク(ジョン・F・ケネディ)線を1日3往復に増便します。

同社はアメリカ市場を戦略的に重視しており、2023年夏スケジュールではローマ(フィウミチーノ)〜ワシントン・サンフランシスコ線を開設して北米路線を強化します。

イギリス ブリティッシュ・エアウェイズ、羽田〜ロンドン線増便

ブリティッシュ・エアウェイズは3月26日から、1日1往復運航している羽田〜ロンドン(ヒースロー)線を週11往復に増便します。

またヴァージン・アトランティック航空は、大韓航空とアシアナ航空の合併に伴い、ロンドン(ヒースロー)〜ソウル(仁川)線を1日1往復で開設します。

さらに同社は5月1日から、水際措置の緩和に伴いロンドン(ヒースロー)〜上海(浦東)線を1日1往復で再開します。

ノルウェー ノースアトランティック航空、ロンドンから米4都市へ路線開設

ノースアトランティック航空は2023年夏に、ロンドン(ガトウィック)とアメリカ4都市を結ぶ路線を開設します。

ワシントンへ6月1日から週6往復、ロサンゼルスへ6月30日から1日1往復、サンフランシスコへ7月1日から週3往復、ボストンへ9月2日から週5往復を運航します。

なお同社のロンドン発着便はすでに、5月25日からオーランド線、翌26日からフォートローダーデール線が運航を開始する予定で、8月に運航を開始したニューヨーク(ジョン・F・ケネディ)線を合わせ3路線に拡大しています。

スイス スイス・インターナショナル・エアラインズ、チューリッヒ〜上海線の運航再開

スイス・インターナショナル・エアラインズは中国本土の水際措置緩和に伴い、3月3日からチューリッヒ〜上海(浦東)線の運航を再開しました。

同社は2022年4月に、この路線を貨物専用便に切り替えていました。

フランス エールフランス航空、カンヌ国際映画祭でニース〜LA線の特別便

エールフランス航空は、5月に開かれるカンヌ国際映画祭に合わせて、特別便を運航します。

アメリカ西海岸からの需要に対応するため、ロサンゼルス~ニース線を3便運航します。

さらに6月19日~23日に開催されるカンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバルに合わせて、ニューヨーク(ジョン・F・ケネディ)〜ニース線の特別便を4便運航します。


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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