5月19日からの3日間にわたって広島で開催されたG7サミット(主要7カ国首脳会議)が、21日の午後に閉幕しました。
各国首脳がそろって広島の広島平和記念資料館(原爆資料館)を訪れて原爆死没者慰霊碑に献花したほか、ウクライナのゼレンスキー大統領も緊急来日。まさに歴史的な瞬間となりました。
本記事では各社報道をもとに、G7での主要なできごとやインバウンドへの影響などをまとめます。

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G7サミットとは?焦点となったのは
2016年に開催された伊勢志摩サミット以来、日本では7年ぶりの開催となったG7広島サミット。G7は“Group of Seven”の略でフランス、米国、英国、ドイツ、日本、イタリア、カナダ(議長国順)の7か国と欧州連合(EU)で構成されます。G7サミットには7カ国のトップのほか、G7メンバー以外の招待国や国際機関などが参加することもあります。
今回の広島サミットにはインドと韓国、豪州、ブラジル、アフリカ東部のコモロ、太平洋地域のクック諸島、インドネシア、ベトナムの8カ国が招待されました。
開催期間中、特に注目を浴びたのは、G7首脳が広島平和記念資料館(原爆資料館)を訪れ、原爆死没者慰霊碑にそろって献花した瞬間。岸田首相は閉幕後の記者会見で、「平和の誓いを共有できた」と述べました。
ゼレンスキー大統領の緊急来日に世界が注目
G7広島サミットの2日目となる20日には、ウクライナのゼレンスキー大統領が緊急来日したことでも話題を呼びました。当初はオンラインによる参加で合意を得ていましたが、ゼレンスキー大統領の強い希望によりオフラインでの参加が実現。広島平和記念資料館(原爆資料館)を訪れ、岸田首相とともに献花した様子が報じられました。

ゼレンスキー大統領とインドのモディ首相との会談にも注目が集まりました。ロシアにとってインドは最大の武器輸入国としても知られています。また、欧米諸国がロシアに対して次々と厳しい制裁を科すなか、インドはロシア産原油の輸入を拡大してきました。
ロシアのウクライナ侵攻以降、モディ首相とゼレンスキー大統領が会談するのは今回がはじめて。モディ首相は会談で、「この問題を解決するためインドはできる限りのことをする」と明確に伝えたと報じられています。今後のインドの動向にも注目が集まりそうです。
G7広島サミットの成果は?
G7広島サミットの最終日にあたる21日、議長を勤めた岸田首相が今回のサミットの成果について記者会見を行いました。ウクライナ情勢や中国への対応でG7首脳らが結束したことを説明するとともに、「核兵器のない世界」に向けて取り組んでいく決意を改めて共有。G7としてはじめての、核軍縮に焦点を当てた「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」を発出することができたと発表しています。
また、77年間の核兵器不使用の重要性について一致するとともに、「核戦争に勝者はなく、核戦争は決して戦ってはならないこと」を確認したことも強調。被爆地を訪れ、被爆者の声を聞き、被爆の実相や平和を願う人々の想いに直接触れたG7首脳がこのような声明を発出することに、歴史的な意義を感じるとしています。

G7サミットが与えるインバウンドへの影響
世界が注目していた今回のG7広島サミット。広島はもともとインバウンド人気が高い観光地で、中国を含む東アジア圏だけでなく、欧米豪からの増加が顕著なエリアとしても知られています。とくに人気の観光スポットは、今回のG7広島サミットでも話題になった「広島平和記念資料館(原爆資料館)」です。

訪日外国人消費動向調査・訪日外客統計より訪日ラボが推計したデータによると、コロナ禍前の2019年のデータでは、訪日観光客数のうち欧米圏だけで全体の50%を超える結果に。東京や大阪などの主要な観光地では中国や韓国、台湾、香港などの東アジア圏からの訪日客が全体の50%以上を占める中、顕著な例だと言えます。
ロシアによるウクライナ侵攻後はさらに大きな注目を集めていて、開館前にインバウンド客で行列ができることも珍しくないそう。今回のG7広島サミットでも多くの関心を集めたスポットだけに、今後は欧米豪以外の国からも多くの観光客が訪れることが予想されます。
なかでも期待されるのは、G7広島サミットの参加国のひとつである英国との友好関係です。岸田首相との会談の際、スナク首相は友好の証として広島カープのロゴ入り靴下を履いていて、これがSNSを中心に話題になりました。
このサプライズに、広島カープの大ファンである岸田首相とともに笑顔で写真撮影している様子がTwitterに投稿されています。
また、渋谷横丁で食事をする様子をツイートし、日本文化を楽しむ様子も紹介されています。
ツイートには日本国内にとどまらず、海外のTwitterユーザーからもリプライが飛び交っています。スナク首相の粋な計らいによって世界中で関心が集まったことから、英国はもちろん、世界各国から旅行者が訪れることが予想されます。
広島には「広島平和記念資料館(原爆資料館)」のほか、世界遺産にも登録されている「厳島神社」など多くの観光資源があります。また、広島風お好み焼きなど独自の食文化を有していることもインバウンド視点では追い風となっています。
アクセスの良さも特筆すべき点で、広島には国際線が就航する広島空港があるほか、東京や名古屋、福岡などからも新幹線で行けるなど好アクセス。多様な観光資源はもちろん、アクセスの良さが広島のインバウンド人気を後押ししているといえます。さらに今回のG7広島サミットで世界中から注目を浴びたことで、今後も多くのインバウンド集客が見込めそうです。
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外務省:G7に関する基礎的なQ&A
時事通信:帰国便で「ありがとう日本」 ウクライナ大統領、7月平和会議も
時事通信ニュース:献花するゼレンスキー大統領と岸田首相
首相官邸:G7広島サミット 議長国記者会見
※本記事の画像は、SUMMIT PHOTO 2023 内の無料、著作権フリーのサミットフォトを使用しています。
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