コロナ禍を経て航空需要が回復しつつある中、現在ヨーロッパにおいて賃金交渉を目的とした航空ストライキが相次いでいます。中には大規模なものもあり、インバウンドに影響が出ることが懸念されます。
この記事では海外メディアの情報をもとに、現時点で計画されている航空ストライキの情報をまとめます。
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1. ヨーロッパの航空管制機関が大規模ストライキ計画、数百万人規模での影響懸念
現在ヨーロッパでは、航空管制機関ユーロコントロールの労働組合が賃金引き上げと労働条件改善を目的としたストライキを計画しています。
現時点でストライキの日程は発表されていませんが、英タイムズ紙によると、ストライキが実施された場合ユーロコントロールの管制エリアの3便に1便に影響が出る可能性があり、その場合は数百万人規模での影響が懸念されるということです。
2. イギリス:7月末〜8月初旬にストライキ予定
英ロンドンのガトウィック空港では、LCCの航空会社イージージェットと協力する手荷物取扱業者がストライキを計画していましたが、給与改善の提案を受けて中止されました。
しかし、ブリティッシュ・エアウェイズを含む航空会社のスタッフなどによって計画されているストライキは、7月28日から8月1日まで、そして8月4日から8月8日までの期間で実施される予定です。
イージージェットは航空管制の遅延に対する懸念から7月10日に夏季運航スケジュールの2%を削減しており、これによって18万人に影響が出ました。また同社は7月から9月に運行する便のうち、ガトウィック空港を出発する便を中心に1,700便をキャンセルしたとしています。
3. フランス:年金改革による航空管制ストライキ多発
フランスでは、マクロン大統領の年金受給年齢引き上げ計画に関連して航空管制ストライキが多発しており、全土で航空便の遅延や運行制限が生じています。
4. イタリア:航空管制スタッフのストライキで約1,000便欠航
イタリアでは7月15日、全土で行われた航空管制スタッフのストライキにより約1,000便が欠航となりました。
なお、今回ストライキを行ったイタリア航空管制公団(ENAV)は、7月27日から9月5日まではストライキは行わないとしています。
ストライキでヨーロッパの航空業界に混乱予想、インバウンドへの影響注視
予定されていた便がキャンセルされるなど、すでにヨーロッパ各国ではストライキの影響が出ています。労使間の要件調整には時間を要するため、今後も追加でストライキが計画される可能性があります。
ヨーロッパからのインバウンド需要の低下が懸念されるとともに、現場では急な予約キャンセルやノーショーが相次ぐ可能性もあり、対応を検討しておく必要がありそうです。
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<参照>
The Times: Air traffic control strike dates: will your flight be affected?
Reuters: Factbox: Europe's ongoing strike-related travel disruptions
Reuters: Some workers suspend strikes at London's Gatwick -union
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