日鉄興和不動産株式会社とNSKREホスピタリティ株式会社(日鉄興和不動産グループ)は3月12日〜13日、東京・上野に新たにオープンするレジデンシャルホテル「&Here TOKYO UENO」の記者説明会・内覧会を実施しました。
開業前にもかかわらずすでに予約は好調で、海外からのインバウンド客の予約が8〜9割を占めているといいます。今回はそんな「&Here」の戦略や客室のこだわり、インバウンド対応などを取材しました。

【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
レジデンシャルホテル「&Here TOKYO UENO」とは
「&Here TOKYO UENO」は、日鉄興和不動産が初めて開発・運営を手掛ける長期滞在対応型ホテルです。2024年3月15日に新規オープンするこのホテルは、ファミリー層やアクティブシニア層、そして急回復中であるインバウンド(訪日旅行者)の宿泊・長期滞在を想定して設計された施設となっています。
「&Here(アンドヒア)」のブランド名は、旅の大きな要素である「たのしむ=ENJOY」と「くつろぐ=RELAX」、そして、家族や友達などゲストが大切にしている方たちと過ごす大切な時間など、多くの大切なものを「引き寄せ、結びつける=&」場所となることを願い、生まれた名称なのだそうです。

北側は上野公園の自然に面する風光明媚なエリア(FOREST SITE)、南側は江戸時代からの伝統工芸などを取り扱う老舗店などが軒を連ねるエリア(CULTURE SITE)となっており、それぞれのエリアのイメージに合わせて外観・客室がデザインされています。
2020年、コロナ収束見すえ「&Here」計画開始。その戦略は
3月13日には記者説明会・内覧会、そして開業を記念するテープカットセレモニーが行われました。

記者説明会では日鉄興和不動産株式会社 代表取締役社長 三輪正浩氏、NSKREホスピタリティ株式会社 代表取締役社長 大谷宗徳氏が登壇し、「&Here」の事業戦略と施設概要について説明しました。


足元では訪日外国人が急回復しており、約半数が3名以上のグループ、そして約8割が滞在日数4日以上となっている一方、主要都市において3名以上で宿泊できる客室が全体の4%程度にとどまっていることや、長期滞在できる宿泊施設の少なさなどを課題として挙げました。
これらの課題に対応すべく、「&Here TOKYO UENO」では長期滞在を想定した4名定員の客室(ファミリータイプ)を主軸に設定。ツインタイプが38室、ファミリータイプが100室、スイートが7室の構成となっています。

日鉄興和不動産が「&Here」の計画を本格化させたのは、コロナ禍真っ只中の2020年。なぜこのタイミングで思い切った決断ができたのかと記者から問われると、「コロナ禍がこのままずっと続くとは考えづらく、コロナ禍が明ければインバウンドの旅行者が復活するだろうと想定し、早い段階から事業計画を進めていた」と回答しました。
インバウンドの受け入れ対応は
「&here」は、先述の通りコロナ禍に計画された施設でありながら、インバウンドを主要ターゲットに据えているのが特徴。多言語対応しているホテルの少なさも課題となる中で、「&here」では多くの言語に対応できるよう、多様な国籍のスタッフを採用しています。また「街の案内所」としての役割を掲げ、周辺の豊富な観光スポットをホテルスタッフが積極的に案内していくとしています。
また、一度利用された植栽を再利用する「ロスプランツ」の導入や、上野本社の企業と連携したオリジナル朝食の提供など、インバウンドが旅行の際に意識することが多いと言われる「サステイナブル」な取り組みも行われています。

実際に開業前からすでに海外からの予約状況は好調で、全体の8〜9割を占めており、特に台湾・香港を中心としたアジアからのお客様が多いといいます。ただし、コロナ禍のように海外客が急速に減る現象が再度起きる可能性も考えられることから、インバウンドを重視するものの一本足ではなく、日本国内の需要も取り込んでいくとしています。
今後は国内のアクティブシニア層やファミリー層、「女子旅」など友人同士の利用も促進し、最終的には海外客:国内客=7:3の割合を目指しているということです。

内覧会:客室や大浴場の様子
内覧会では客室や大浴場の様子を見学。ホテルは上野公園のすぐ近くに位置しており、客室からも上野の街を一望できます。

上野公園側のお部屋なら、桜の季節には室内からお花見も楽しめそうです。

客室デザインも、洋室だけでなく畳のある和洋折衷のお部屋を用意し、さまざまなニーズに応えます。

中央にカウンターキッチンを配した豪華なつくりのプレミアスイートは、1泊15万円ほど。一見かなりの高価格帯ですが、客室の広さや設備を考えると割安だそうで、すでに海外客から連泊の予約も入っているとのこと。


大浴場は一面が窓になっており、不忍池を中心とした上野の景色が見られます。事前に実施した試泊では、この大浴場が最も好評だったそう。


上野公園では、例年桜のライトアップも行われます。大浴場から見る夜桜はまさに絶景となることでしょう。
今後は難波、新宿、浅草にも開業予定
日鉄興和不動産は、今後も需要の高まりに備えたホテル開業を進める予定で、3都府県で8棟のホテル建設を計画しているとのこと。
なかでも2025年4月には万博の開催に合わせて大阪難波に開業、さらに2025年7月に新宿、2026年1月に浅草でも開業を予定しているということです。
「&Here TOKYO UENO」公式サイト:https://andherehotels.jp/tokyoueno/
インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
【7/16開催】【Next Food Vision 2025】食の最新トレンドを発信〜大型オンラインイベント〜※好評につき再放送※
外食店舗、支援サービス、業界のトップ企業が集結!
さらに、有名飲食店や外食産業を牽引する企業による特別基調講演も開催。
成功企業のリアルな戦略や、これからの外食業界を生き抜くヒントがここに詰まっています!
最新のトレンドを知り、トップ企業の成功ノウハウを学びたい方、
業界の最前線で活躍する企業とつながり、新たなビジネスチャンスを掴みたい方にぴったりのイベントです。
今こそ、業界の未来を共に創る一歩を踏み出しませんか?
皆さまのご参加をお待ちしております!
<応募者特典>
-
イベント登壇企業の各種お役立ち資料
※口コミアカデミー内でのアーカイブ配信は予定しておりません -
本イベントのアーカイブ動画(1週間)
<本セミナーのポイント>
- 有名飲食店&業界をけん引する企業の基調講演 - 成功企業の戦略や実例を直接学べる貴重な機会!
- 外食業界の最新トレンド&成功ノウハウが手に入る - 変化の激しい市場で勝ち残るための最前線情報をキャッチ!
- 外食業界を支える最新サービス&ソリューションの紹介 - 飲食業界の課題解決につながるアイデアが満載!
- トップ経営者や専門家が語る「成長の秘訣」と「業界の未来」
- 業界をリードする企業が実践するプロモーション戦略やDX事例を公開!
- 効率化や売上向上につながる最新ツール・サービスを知るチャンス
詳しくはこちらをご覧ください。
→【Next Food Vision 2025】食の最新トレンドを発信〜大型オンラインイベント〜※好評につき再放送※【7/16開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!