【2025年】台湾の祝日・連休カレンダー、インバウンドの傾向

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親日国として知られる台湾は、訪日観光客の割合の多さでも際立っています。2024年は上半期に約300万人が訪日しており、このままのペースでいけば年間で600万人が訪日する可能性があります。これは、台湾国内全人口の4分の1を占める割合です。

今後も継続的な訪日需要が見込まれており、台湾に向けたインバウンド対策が重要となるでしょう。

本記事では、2025年の台湾の祝日や連休カレンダーをもとに、台湾人観光客の動向を把握し、効果的な集客につながるヒントをお届けします。

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【2025年版】台湾の祝日カレンダー

▲2025年の台湾の祝日カレンダー

2025年の台湾の祝日・連休一覧

2025年における最も長い連休は春節旧正月)の9日間で、1月25日(土)から2月2日(日)までです。この大型連休を利用して海外旅行を予定する人も少なくないでしょう。

台湾では土曜日と日曜日が一般的な休日として設定されていて、祝日と組み合わせて3日以上の連休が6回あります。2025年の祝日は以下です。

1月1日(水)

中華民国開国記念日

中華民国臨時政府の成立(1912年1月1日)を記念する日です。

1月25日(土)~2月2日(日)

春節旧正月

春節旧正月)は中華圏の重要な祝祭日で、旧暦にもとづいて祝われます。

2月28日(金)

和平記念日

1947年2月28日に台湾で発生した「二・二八事件」の犠牲者を追悼する日です。

4月4日(金)

児童節

子どもの人格を尊重し、祝う日です。台湾では毎年4月4日に行われます。

4月4日(金)

清明節(民族掃墓節)

中華圏の伝統的な祭りで、先祖のお墓を掃除する日です。二十四節気のひとつで、おもにお墓参りが行われます。

5月1日(木)

労働節(労働者のみ)

労働者の権利を祝う日で、毎年5月1日に行われます。ヨーロッパの春祭り「メーデー」に由来します。

5月31日(土)※5月30日(金)に振り替え

端午節

旧暦の5月5日に祝われる中華圏の伝統的な祭日です。正義や忠誠心を記念します。

10月6日(月)

中秋節

中国ベトナムでも祝われる収穫祭。旧暦の8月15日の満月を祝う日です。

10月10日(金)

国慶日

「双十節」とも呼ばれ、中華民国の建国記念日です。1911年の「武昌起義」を記念し、後に中華民国の成立につながった清朝崩壊を祝います。

※2025年の台湾における祝日日程は、台湾(中華民国)の行政院が発表したものを参照しています。

2025年の連休はいつ?

台湾における、2025年の3日以上の連休は次の通りです。

  • 春節:1月25日(土)~2月2日(日) 9日間
  • 和平記念日:2月28日(金)~3月2日(日) 3日間
  • 児童節・清明節:4月3日(木)~6日(日) 4日間
  • 端午節:5月30日(金)~6月1日(日) 3日間
  • 中秋節:10月4日(土)~6日(月) 3日間
  • 国慶日:10月10日(金)~12日(日) 3日間

その他、5月1日(木)の労働節はいわゆる「飛び石連休」となるため、2日(金)に有給休暇を取得すれば4連休にすることが可能となっています。また、10月7日(火)から9日(木)までの3日間に有給休暇を取得すると、中秋節と国慶日をつないで9連休になり、春節と並ぶ大型連休になります。

これらの連休中には訪日台湾人が増加することが予想されます。祝日カレンダーを把握し、しっかりとインバウンド対策を行うとよいでしょう。

企業の休暇・就労について

台湾の企業における休暇や就労制度には、公休日に関する法的な規定はありませんが、労働基準法により週休二日制が定められています。一般的には、上でも述べた通り土曜日と日曜日が休日となります。

また、有給休暇制度も設けられており、傷害や病気による休養、慶弔休暇とは区別されています。有給休暇の日数は、日本と同様に雇用年数に応じて増加します。たとえば、勤続6か月以上1年未満の場合は3日、勤続1年以上2年未満では7日が付与されます。その後も年数に応じて増えていき、最大で30日まで付与されます。

訪日台湾人のインバウンドの特徴

日本政府観光局JNTO)の「外国旅行の動向(台湾)」によると、台湾の経済成長や所得向上に伴い、2010年以降、台湾人の海外旅行者数は年々増加していて、2012年にははじめて1,000万人を突破しました。その勢いは衰えず、2019年には約1,710万人と過去最高を記録。台湾の人口約2,360万人に対して出国率は72.5%に達し、海外旅行が台湾人のライフスタイルに根付いていることがうかがえます。

台湾人のおもな旅行先としては、日本、中国香港の3つが圧倒的に人気で、全体の約7割を占めています。とくに日本は、コロナ禍前の2019年までは6年連続で訪日台湾人数が増加し、2019年には489万602人と、500万人に迫る勢いでした。パンデミックによって一時的に減少したものの、2023年には420万2,400人まで回復し、コロナ前の水準に近づいています。

親日国として知られ、リピーター率80%超え

観光庁の「訪日外国人消費動向調査(2019年)」によると、台湾は親日国として高い再訪率を誇り、リピーターの数で突出しています。2019年に観光目的で再訪日した台湾人は349.4万人で、これは全市場の約4分の1を占めています。

台湾人観光客の約9割が2回以上の訪日経験があり、そのなかでも4回以上訪れている台湾人観光客は全体の6割を超えるほどです。とくに30代から40代の女性は再訪率が高く、その割合は約20%に達しています。

リピーターの多さは、日本が台湾人にとって魅力的な旅行先であり続けている証といえるでしょう。

日本が台湾人に支持され続ける理由

日本が台湾人旅行者に根強く支持される背景には、地理的な近さだけでなく、安全で快適に旅行できるという条件が整っている点が挙げられます。たとえば治安の良さや清潔な環境、効率的な交通インフラが、はじめての旅行者でも安心して楽しめる要因となっています。

また、漢字を使用する文化圏であることが親しみやすさを生み、四季折々の美しい景色や、豊かな食文化、温泉、ショッピングといった多彩な観光資源が、旅行者を何度も引き寄せているようです。

さらに、近年では格安航空会社LCC)の急速な発展に伴い、日台間のフライトが大幅に増加し、訪日旅行がこれまで以上に手軽になりました。こうした航空路線の拡充は、今後も台湾人旅行者が日本を訪れるきっかけを増やし、観光需要のさらなる拡大に貢献するでしょう。

4月〜7月にかけて訪日台湾人が増える傾向

▲月別訪日台湾人数:(2003年〜2023年)

JNTOが発表している2019年までのデータによると、訪日台湾人の数が最も増えるのは4月から7月の間です。春から夏にかけての時期が、とくに人気を集めていることがわかります。

台湾では、1月から2月にかけて旧正月の大型連休があることで知られていますが、4月には児童節や清明節など単発の祝日がある程度です。それにもかかわらず4月以降に観光客が増える理由としては、桜の季節に合わせた旅行や、温暖で旅行に適した気候が影響していると考えられます。

7月に訪日客が増えるのは、台湾の学校が夏季休暇に入ることが大きく関係していると考えられます。台湾では小学校・中学校・高校の夏季休暇が7月上旬から8月下旬の約60日間にわたって設定されています。

観光庁の「訪日外国人消費動向調査(2019年)」によると、台湾人観光客の旅行形態は家族旅行が圧倒的に多く、全体の49.4%を占めています。親子旅行や三世代での旅行も多く見られることから、これが夏の訪日数増加の一因ではないかと推測されます。

また、データを見る限り、訪日台湾人の数が最も減少するのは12月から1月にかけてですが、年間を通してそこまで大きな変動は見られません。連休の有無にかかわらず、日本への関心の高さがうかがえます。

消費額はコロナ前よりも大幅に上昇

観光庁の「インバウンド消費動向調査(2024年4-6月期)」によると、訪日台湾人の旅行消費額は2,639億円に達し、全体の12.4%を占めました。これは中国(4,420億円)、米国(2,781億円)に次いで3位で、台湾が主要な消費国のひとつであることを示しています。

なお、前年同期(2023年4-6月期)と比較すると、消費額は1,746億円から大幅に増加しており、その成長は著しいものとなっています。

費目別で最も多いのは「買い物代」

費目別で最も多くの支出があったのは買い物で、合計1,001億円に上りました。次いで、宿泊費が703億円、飲食費が610億円となっており、台湾人観光客は買い物を中心に訪日旅行を楽しんでいる様子がうかがえます。

また、同調査の2024年1-3月期では、訪日台湾人が最も購入している品目は「菓子類」で、購入率は78.7%に達しました。ほとんどの台湾人が旅行中にお菓子を買っていることがわかります。次に人気のある品目は「医薬品(49.1%)」「衣類(47.2%)」で、「その他食料品・飲料・たばこ(39.0%)」が続いています。

台湾人観光客にとって人気の高い買い物スポットはコンビニドラッグストアで、多くの台湾人が日本滞在中にこれらの店舗を訪れていることを示しています。

2025年、台湾の祝日を活かしたインバウンド戦略を

海外旅行は台湾人にとって欠かせないライフスタイルの一部といえます。親日国として知られていることから、日本へは非常に高い関心を持っています。

2025年の祝日や大型連休、夏季休暇のスケジュールをしっかりと把握し、訪日台湾人が増えるタイミングに合わせた対策を講じましょう。

台湾人観光客は年間を通じて日本を訪れています。春節旧正月)だけでなくほかの時期にも注目し、そのニーズに応じたサービスプロモーションを展開することが大切です。

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<参照>
日本政府観光局(JNTO):外国旅行の動向(台湾)
日本政府観光局(JNTO):国籍/月別 訪日外客数(2003年~2024年)
観光庁:訪日外国人消費動向調査
観光庁:インバウンド消費動向調査2024年4-6月期

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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