大阪万博まであと半年!「インバウンド先進地域」関西エリアの最新動向【セミナーレポート】

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大阪・関西万博の開幕まで、あと約半年となりました。万博の開催地となる大阪を中心に、関西エリア全体で万博を契機としたインバウンド需要を取り込もうとする動きが強まっています。

そんな中でRX Japan株式会社は、インバウンド消費に着目した業界初の展示会として「インバウンド向けグッズEXPO」をインテックス大阪にて9月25日〜27日に開催。展示会内では、トレンド誕生のヒントをつかむ上で役立つセミナーも開催されました。

訪日ラボからは、大阪万博まであと半年!
インバウンド先進地域 関西エリアの最新動向」と題したセミナーに、コンサルティング部部長の川西が登壇。万博へ向けて期待が高まる関西インバウンド動向について解説しました。

本記事では、その内容をダイジェストでお届けします。


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※本記事で紹介するデータや情報は、セミナー開催日:9月25日時点の情報です。

※訪日ラボは、「ライフスタイルWeek」「インバウンド向けグッズEXPO」の公式メディアパートナーです。

最新のインバウンド市場動向

2024年8月の訪日外国人観光客数は293万人で、2024年累計では過去最速で2,000万人を突破しました。

※最新のデータでは、2024年9月までの累計で、すでに2023年年間実績を超えたことが明らかとなっています。

国籍別では中国が前月に続いてトップとなり、復調してきていることがわかります。

2024年4月-6月の訪日消費額の推移については、1-3月期の1兆7,700億円から2兆1,370億円へ大幅な増加となり、2023年の同時期や1-3月期と比較して、全体的に好調となっています。背景には、桜シーズンや中国労働節休暇などが影響していると推察されます。

※最新のデータでは、訪日客数と同様、1〜9月累計で2023年年間実績を超えていることがわかっています。

訪日外国人の消費行動も引き続き活発な状況ですが、直近の円高の状況が今後どうなるかについては、注視が必要です。

関西のインバウンド動向は

関西地域に注目してみると、2024年6月の関西国際空港における国際線旅客数は198万人(2019年同月比92%)で、このうち外国人旅客数は162万人(2019年同月比106%)と、単月最高数値を更新しました。

国別の発着回数・旅客数を見てみると、2023年に引き続き、発着回数・旅客数ともに中国が1位となっています。


2025年大阪・関西万博の影響は

2025年に開催される大阪・関西万博では、来場者総数は約2,820万人と見込まれています。そのうち国内からの来場者は全体の約88%(約2,470万人)、海外からの来場者は約12%(約350万人)と想定されています。

また、大阪観光局の試算によると、2024年に大阪を訪れる外国人観光客数は1,400万人になる見通し。2019年の観光客数を14%上回り、過去最高を更新する見込みとなっています。

月間平均で約120万人が大阪を訪れている中で、万博効果で月間約50万人が上乗せされるとこれまで以上に交通機関や観光地の混雑が予想されるため、受け入れに向けた対策は必須です。

万博の経済効果は大阪以外にも波及

大阪・関⻄万博に来場する訪日外国人が、「万博以外の観光により周辺地域にどの程度の経済効果をもたらすのか」を推計したJTB総合研究所のデータによると、各都道府県の生産誘発額の合計は約3,598.9億円、通常時の観光消費額に対する経済波及効果倍率は約1.30倍と推計されています。

関西地区では京都、奈良、兵庫、和歌山の順番で影響が大きくなるとされているほか、東京、愛知、静岡、山梨、神奈川などにも波及効果があると考えられています。

また、万博期間中、大阪及び関西圏にあるホテルの価格が高騰すると予想されています。

6月の宿泊旅行統計によると、大阪府にあるホテルの予約稼働率は約61%でしたが、該当期間中は90%を超えると想定されていて、会場近くのホテルを押さえること、あるいは長期滞在が困難になると推測されます。

先ほどのデータと合わせて考えると、「万博をきっかけとした観光や宿泊は、大阪以外でも起こる可能性がある」ことから、万博に向けたインバウンド対策は他の地域でも必要である、といえます。

関西圏でインバウンドに人気の観光スポットランキング

セミナーでは、訪日ラボが最新の口コミデータを元に独自調査・発表している『インバウンド人気観光地ランキング』の[大阪府/京都府/兵庫県]編を紹介しました。

本調査では、大阪府/京都府/兵庫県の観光スポット約6,500箇所に寄せられた口コミを調査し、訪日客に人気の観光スポットを分析しています。調査期間は2024年5月1日〜6月10日となっています。

言語別口コミ件数・評価分析

調査期間中に各府県の観光スポットに寄せられた口コミの総数は26,414件で、平均評価は★4.3でした。そのうち、外国語が占める割合は36,2%で、その内訳は英語が46%、次いで繁体字韓国語の順に口コミ数が多くなりました。

また、日本語の口コミは平均評価は★4.1なのに対し、外国語の平均評価は★4.5と日本語よりも評価が高い傾向を示しています。

各府県の日本語外国語比率を見てみると、大阪府が外国語比率44.7%で京都府が55.8%、兵庫県が8.0%と差が見られました。

一方、外国語口コミの内訳に関しては、全府県において、英語繁体字韓国語の順で比率が高くなっています。

インバウンド人気観光地ランキングTOP10

大阪京都兵庫エリアで最も人気がある観光スポットは「サムライ忍者体験ミュージアム(京都府)」でした。また、ランキング上位10スポットは全て、外国語口コミ評価★4.1以上を獲得しました。

11位から30位のランキングは以下の通りとなっています。

商業施設や寺院、商店街など、さまざまなジャンルの観光スポットがランクインしました。

言語別・インバウンド人気観光地ランキング

次に、口コミの言語別でのランキングです。

英語では、「サムライ忍者体験ミュージアム(京都府)」が2位と大きな差をつけて1位となり、繁体字では「難波八坂神社(大阪府)」、韓国語では「ハルカス300展望台(大阪府)」が1位となりました。

次に、フランス語では「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン大阪府)」、簡体字では「通天閣(大阪府)」、ポルトガル語では「梅田スカイビル(大阪府)」がそれぞれ1位となりました。

6言語全てで、1位の施設が異なる結果となりました。


以上、「大阪万博まであと半年!
インバウンド先進地域 関西エリアの最新動向」のセミナーレポートをお届けしました。

次回のライフスタイルWeekは2025年1月に開催!

大盛況のうちに幕を閉じた「ライフスタイルWeek」。

次回以降は2025年1月15日から開催される「第8回 ライフスタイル Week 春」をはじめ、計3回の開催が決まっています。

第8回 ライフスタイル Week 春

第20回 ライフスタイル Week 夏

第6回 ライフスタイル Week 関西

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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