Instagram広告を出稿するにあたって最も詳細に把握しておくべきことの一つが費用です。広告の種類や課金方法が複数あるので、「どのくらい費用がかかるの?」と気になる方も多いでしょう。
Instagramは訪日外国人にとって重要な旅行情報源となっており、写真で視覚的にアピールできることから、日本の魅力を伝えるにも適したSNSといえます。とくに広告を活用することで、ターゲットとする国や地域に合わせた配信が可能です。
本記事では、Instagram広告の費用の基礎知識や課金方法、費用対効果を高めるコツを紹介します。
関連記事:Instagram広告の出し方や費用相場などを徹底解説【入門編】
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Instagram広告の費用について
Instagram広告の出稿にかかる費用の基礎知識をまとめました。
Instagram広告の最低出稿金額
Instagram広告の最低出稿金額は1日1ドルです。予算と配信期間を自由に設定して出稿できるので、広告に大きな予算を割けない企業や短期間での利用にもおすすめです。
ただし、Instagramを運営するMeta社は、最低でも予算を1日5ドル以上、期間は6日以上に設定することを推奨しています。この場合、必要な最低出稿金額は「750円×6」で4,500円(※1ドル150円で計算)ほど。
もちろん、150円から広告運用を始めることは可能です。ただし、Instagram広告が最適化(エンゲージメントの高いユーザー層を優先して広告を配信するなど)されるためには最低でも1日5ドル(750円前後)以上、期間は6日以上の予算確保が必要といえます。
Instagram広告の費用相場
Instagram広告の費用相場は、課金方法によって異なります。
- CPM(インプレッション課金):500〜3,000円/1,000imp
- CPC(クリック課金):40〜100円/クリック
- CPI(アプリインストール課金):100〜250円/インストール
- CPV(広告視聴単価):4〜7円/再生
ただし、これらの金額はあくまで一般的な相場であり、業種や商材によって前後するため注意が必要です。
インフルエンサー依頼と比べた費用対効果
影響力のあるインフルエンサーに依頼して宣伝する方法もあります。
インフルエンサー依頼の費用は、おもに「フォロワー数」で決まり、フォロワー単価の相場は2〜4円ほど。フォロワー数が1万人のインフルエンサーに宣伝を依頼する場合、1万人〜のリーチが見込めて2万〜4万円の費用がかかります。
一方、Instagram広告は、CPM(インプレッション課金)の場合1リーチあたり0.5〜1円が目安です。
インフルエンサー依頼とInstagram広告では、アプローチや期待できるエンゲージメントが大きく異なるため、一概にどちらのほうが費用対効果が高いとはいえません。ただし、500円〜1,000円ほどの予算で広告を1,000回表示できることを考慮すれば、Instagram広告の費用対効果は高いといえます。
なお、2023年10月から景品表示法に「ステマ規制」が追加され、インフルエンサーに依頼する際にはこれまで以上に表記等に留意する必要があります。
関連記事:インフルエンサーマーケティングとは?はじめ方と3つのメリット、注意すべき点を紹介
Instagram広告の課金・支払い方法
Instagram広告には、キャンペーンの目的によって下記の4つの課金方法があります。
- CPM:インプレッション課金
- CPC:クリック課金
- CPI:インストール課金
- CPV:広告視聴単価
広告の課金・支払い方法について解説します。
課金方法1:CPM(インプレッション課金)
CPM(インプレッション課金)は、広告の表示回数に応じて課金される方法です。一般的に広告が1,000回表示されるごとに料金が発生します。
クリックやフォローといったアクションが発生しなくても、広告が表示されるだけで課金されるので、コンバージョンよりも認知拡大やブランディングを優先する場合におすすめです。
課金方法2:CPC(クリック課金)
CPC(クリック課金)は、広告がクリックされた回数に応じて課金される方法です。
クリック1回あたりの単価は固定されておらず、オークション形式で決まるのが特徴。競合が多いほどクリック単価も高くなる傾向にあります。オークションによって前後しますが、一般的な相場は40円〜100円ほどです。
クリックされた分だけ料金が発生するので、コンバージョンを目的とした広告配信におすすめです。
課金方法3:CPI(インストール課金)
CPI(インストール課金)は、アプリがインストールされた回数に応じて課金される方法です。アプリのインストールをコンバージョンとする場合、インストールされた分しか料金が発生しないので費用対効果は高くなります。
課金方法4:CPV(広告視聴単価)
CPV(広告視聴単価)は、動画の再生回数に応じて課金される方法です。動画を通してビジュアル的に訴求するほうが魅力が伝わりやすい商材に向いています。単価が安く、費用対効果は高い傾向にあります。
Instagram広告の課金方法の選び方
Instagram広告には4つの課金方法があるので、どれを選べばいいか分からないことも。課金方法の選び方を解説します。
Instagram広告出稿の「目的」で選ぶ
Instagram広告の目的に応じて課金方法を選ぶのも一案です。
広告の目的が認知向上やブランディングならCPM(インプレッション課金)、コンバージョン獲得が目的ならCPC(クリック課金)が最適です。動画クリエイティブを活用するならCPV(広告視聴単価)を選ぶのもいいでしょう。
Instagram広告の「種類」で選ぶ
Instagram広告の課金方法は、広告の種類を選ぶことで自動的に決まります。
「どの課金方法がいいかよくわからない」という方は、目的に合った広告の種類を選ぶことで、課金方法も自動的に最適化されるので安心です。
「予算」で選ぶ
最適な課金方法は、予算によっても変わります。CPM(インプレッション課金)の場合、予算を「5万円」と決めておけば、予算内で広告配信が最適化されるので、予算オーバーの心配はありません。もし仮にクリック率が高くても、費用は一定です。
一方で、CPC(クリック課金)の場合、クリックされた回数に応じて課金されるため、クリック率が高いと費用が割高になることも。インストールごとに課金されるCPIや、動画再生回数に応じて課金されるCPVについても同じことがいえます。
クリック率はクリエイティブや競合の多さなどによって大きく前後することもあり、Instagram広告ではCPM(インプレッション課金)が主流です。
Instagram広告の費用対効果を高めるコツ
最後に、Instagram広告の費用対効果を高めるコツをふたつ紹介します。
ターゲットを明確にする
Instagram広告は、自社が想定するターゲットユーザーにしっかり表示させることが大切です。ターゲットが不明確だと、Instagram広告の強みであるターゲティングを活かせません。
また、投稿が表示されても飛ばされてしまったり、クリックされても途中で離脱されてしまったりと、効果が薄まってしまうことも考えられます。
商品に興味関心を持ってくれそうなユーザーに広告を表示できるように、ターゲットは明確にしておきましょう。
ただし、ターゲットをあまりにも細かく絞りすぎると逆効果になることもあります。広告を配信できるユーザーの母数を確保できず、表示回数が増えなかったり、クリック単価が高騰したりする可能性があるので注意しましょう。
魅力的なCTAを用意する
Instagram広告をコンバージョンにつなげるには、魅力的なCTA(コールトゥアクション)を用意することが大切です。
CTAは、広告に興味を持ってくれたユーザーを「商品購入」「予約」「資料請求」など、次のアクションへつなげる大切な役割をもっています。ユーザーがアクションを起こしたくなるような魅力的なCTAを設置することで、コンバージョンへとつなげやすくなります。
また、動画広告の場合は、最後まで見てもらえないことが多いため、CTAを動画の途中に設置することも効果的です。
Instagram広告の費用を理解して運用しよう
Instagram広告は、少ない費用で広告を出稿できるのが魅力のひとつです。広告の目的に合わせて課金方法や予算を決めることで、より高い効果が期待できます。
本記事を参考にInstagram広告費用を理解し、運用体制を整えていきましょう。
運用に必要なハッシュタグの使い方などについては、「Instagram活用がインバウンドに効果的な3つの理由と4つのハッシュタグ活用法」の記事で紹介しています。こちらもあわせてご覧ください。
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