「伝統的酒造り」無形文化遺産に登録 インバウンド人気の高まりにも期待

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日本時間の12月5日、「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産への登録が決定しました。国内での登録は、2022年の「風流踊(ふりゅうおどり)」に続き23件目です。

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「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に

パラグアイにて開かれたユネスコ無形文化遺産保護条約第19回政府間委員会にて、「伝統的酒造り」が無形文化遺産に登録されることになりました。

「伝統的酒造り」とは、杜氏(とうじ)や蔵人(くらびと)などの職人がこうじ菌を用い、日本各地の気候風土に合わせて築き上げてきた技術のことで、500年以上前に原型が確立したといわれています。この技術は、日本酒、焼酎、泡盛、みりんなどの製造に受け継がれています。

伝統的酒造りの工程には「並行複発酵(糖化と発酵を同時に進行させる発酵形式)」が用いられており、世界的にも珍しい発酵技術とされています。

世界的に珍しい技術、世界に発信するきっかけに

今回の無形文化遺産登録にあたり、関係団体はメディア向けに記者発表を実施しました。

日本の伝統的なこうじ菌を使った酒造り技術の保存会 会長 小西氏は、「こうじという、稀に見る技術を世界に認めてもらい非常に嬉しく思う。保存会では技術の伝承を軸にして、日本の魅力を世界に発信する努力をしていきたい」と喜びを述べました。

日本酒造組合中央会 理事 宇都宮氏は、「こうじに興味を持つ海外のソムリエやバーデンダーの方は多い。酒蔵見学などを行うことで、日本の酒造りへの姿勢を見てもらいたい。国によってさまざまな規制はあるものの、海外流通も少しずつ増やせればと思う」とコメントしました。

また外国人観光客へのさらなる広まりの期待について、小西氏は、「観光庁の支援を受けて酒蔵ツーリズムもやってきた。来年は大阪万博もある。今回の無形文化遺産登録をきっかけに、全国各地の酒蔵に興味を持ってもらいたい」とコメント。「こうじは(外国人にとって)理解しづらいかもしれないが、逆に神秘的で面白い、勉強してみたいという方も増えてくるのでは」とも述べました。

▲「日本の伝統的なこうじ菌を使った酒造り技術の保存会」小西氏(左)、「日本酒造組合中央会」宇都宮氏(右):訪日ラボ編集部撮影
▲「日本の伝統的なこうじ菌を使った酒造り技術の保存会」小西氏(左)、「日本酒造組合中央会」宇都宮氏(右):訪日ラボ編集部撮影

日本酒輸出量は400億円以上 インバウンドでさらなるブームなるか

訪日ラボは、酒蔵ツーリズム」を推進する、日本酒蔵ツーリズム推進協議会 事務局長 杉野氏にも取材を行いました。

杉野氏は、「海外では日本酒に関心が高い方が多く、今回の無形文化遺産登録により、さらなるブームを巻き起こすことは間違いない。まずは各国の日本食レストランで日本酒体験してもらい、その上で、日本で各地域の郷土料理とともに日本酒を楽しんでいただけたら、ますますファンは増えていくと思う」とコメントしています。

訪日外国人消費動向調査」によると、インバウンドが訪日前に期待することとして「日本の酒を飲むこと」が5位にランクインしています。2023年度の日本酒輸出総額は約411億円で、10年前に比べて約4倍、輸出相手国も過去最高の75か国にのぼり、今後も人気の高まりが期待されます。

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文化庁:

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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