Agoda(アゴダ)はシンガポール発のOTA(Online Travel Agent)で、アジアを中心に広く利用されています。日本でも5万軒以上の宿泊施設が登録されており、多くの旅行者の間で認知が拡大しています。
また、近年では東南アジアも含めて多くの外国人旅行者が日本を訪れており、Agodaに宿泊施設を掲載することが、集客力を向上させる有効な手段として注目されています。
この記事では、Agodaがどのようなサイトなのか、そして掲載時に注意するポイントなどを解説します。
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Agodaとは
Agodaはオンラインで宿泊や航空券の予約ができるサービスです。オンライン旅行会社のブッキング・ホールディングスのグループ会社で、本社はシンガポールにあります。アジアを中心に世界へ事業展開しており、日本語を含む39の言語に対応しています。
また、取り扱う宿泊施設はホテルや旅館以外にも貸別荘、プライベートヴィラ、バンガローなど種類が豊富で、どんなスタイルで泊まりたいかを軸に選べる仕組みです。
まずはAgodaのおもな特徴を3つ紹介します。
特徴 1. アジア圏のユーザーが多い
Agodaの特徴のひとつはアジア圏の宿泊施設や航空券が多数掲載されている点です。
いわゆる大都市やリゾート地だけでなく、東南アジアの小さい町や秘境など、他のサイトでは取り扱いが少ないローカルな地域の情報まで掲載されています。
特徴 2. 最低価格保証がある
Agodaでは「最低価格保証」を導入しています。他の予約サイトでAgodaと同じ内容かつ安価なプランがあった場合は、差額を返金する制度です。
申請するにあたり、Agodaで予約が確定していることや、他サイトのプラン内容(宿泊施設、宿泊期間、キャンセルポリシーなど)が一致しているという条件は伴いますが、このシステムにより他社サイトへの流入を防げます。
特徴 3. 会員限定価格がある
Agodaで無料会員登録をするとさまざまな特典を受けられます。メンバー限定の割引は通常価格の5~30%となり、格安で予約できます。このような割引サービスについては、メンバーに対してメールで案内が届くため、情報を逃すこともありません。
メンバー限定のタイムセールの割引などもあり、メンバーにとって有益なサービスが多く提供されています。
特徴4. Agodaの販売促進制度「プロモーション」
Agodaでは露出強化によって予約増加を図ることを目的とした「プロモーション」として、「早割プラン」や「連泊プラン」など特別なプランを提供しています。
- シーズンプロモーション:特定の行事や連休に旅行するユーザーをターゲットにしたプロモーション
- 重要なプロモーション:ニーズに合わせて内容をカスタマイズできるプロモーション
- 対象を絞ったプロモーション:5つのカテゴリーに基づいて、特定のユーザー層をターゲットにしたプロモーション(プロダクト、ロイヤルティ、地域、プラットフォーム、Beds Network)
これらのプロモーションを行うことで、集客力アップが期待できます。
特徴 5. Agodaのポイント制度「ポイントマックス」
Agodaで予約するごとに、提携企業のマイルやポイントが得られる特典プログラムがあります。それが「ポイントマックス」です。
提携先は2024年12月時点で46社あり、JALやユナイテッド航空といった航空会社のマイルや、WAON POINTなどショッピングで使えるポイントとして還元されるため、旅行や旅行以外の用途にも有効活用できます。
各提携企業のマイレージプログラムやポイントプログラムへの付与は、宿泊日から2~8週間程度で行われます。
Agoda掲載時に注意したいポイント7つ
Agodaへ掲載する際に注意したい点を解説します。国内外で450万軒以上のホテルや旅館が登録されているため、他の施設に埋もれずに閲覧数を上げる施設ページ作りが重要です。
1. 概要欄にはホテルの注目ポイントを
個別パージの概要欄には、数ある施設からユーザーに選んでもらうために、施設利用に関するメリットをアピールしましょう。
たとえば、サウナや露天風呂、朝食ビュッフェ、こだわりの寝具など、ライバルと差別化できるポイントを記載する工夫が大切です。
2. 魅力的な写真掲載を
魅力的な画像は非常に重要であり、ユーザーへの露出強化や、予約の促進、評価の向上には欠かせません。
宿泊施設の外観やロビー、人気施設の写真を優先的に選ぶようにしましょう。
3. 宿泊プラン内容は細かく
宿泊プランは、部屋の広さや人数、設備、Wi-Fi環境など細かく記載します。
サイトで見た印象と到着後のイメージがかけ離れることがないように、写真を複数載せるとギャップを軽減できます。
4. 施設・設備で幅広いユーザー層をターゲットに
各部屋の備品やレストラン、館内施設など、ユーザーが利用するものをもれなく掲載します。
また、外国人観光客や障がいのある方、お年寄りや小さい子ども連れにも安心してもらえるように、対応言語の種類や、バリアフリー設備、ファミリールームの有無などについても明確に記載しましょう。
各項目に画像を添付し、イメージを伝えることもできます。世代や国籍問わず利用してもらうためには、情報の充実化が重要です。
5. 細かいホテル情報まで
エキストラベッドの利用や子ども料金での食事提供、禁煙ポリシー、チェックインやチェックアウトの時間、送迎サービス、駐車場の有無といった付加情報を記載します。
ユーザーの混乱を招かないように、各項目について適用年齢や必要な料金なども正確に明記しましょう。細かな情報を載せることで、予約を促進するだけでなく、予約後の問い合わせや到着後のフロントでの応対もスムーズに進められます。
6. 口コミ投稿を促す
Agodaは掲載されている口コミ件数が多く、口コミから施設を選びやすい点もユーザーにとって魅力です。
具体的には、施設の清潔さやロケーション、サービスや料金といった軸での評価と総合評価、コメントが閲覧でき、スコアやキーワードで絞り込むこともできるようになっています。
ホテル側からの情報では見えづらい実際の使用感など、利用者の視点からの評価が可視化され、施設への信頼度も高まります。まずは口コミ件数を増やし、施設ページを活性化させることが重要です。
7. 地図機能も活用
施設ページのマップは、地図上に施設の位置がマークされているだけでなく、周辺の人気スポットの情報も合わせて表示されます。
「観る」「遊ぶ」「買う」といったカテゴリーごとに、スポットの名称や写真、施設からの距離も掲載され、施設を起点とした移動や観光をイメージできるようになっています。
Agoda掲載でより集客につなげるために
最後に、集客を最大化するために実施したいポイントを2つ紹介します。
施設の情報を随時更新
重要なのは、掲載後も常に施設情報を最新の状態に保つことです。
たとえばシーズン毎に変わる料金やサービス内容の誤りはトラブルの原因になり、予約の際のリクエストとフロントの対応にずれがあったりキャンセルが適用されていなかったりすると、不満につながって評価が下がる傾向にあります。
また、ホテルスタッフは問い合わせに対応できるよう、掲載内容を把握しておくのが望ましいでしょう。
批判的な口コミにも真摯に対応
口コミの中には、施設に対する批判も含まれます。これはAgodaに限らずどの予約サイトでも同様ですが、掲載する以上、ネガティブな口コミが寄せられることも覚悟しなくてはなりません。
万が一このような口コミが寄せられた場合は、軽視せずに投稿者への謝罪やホテル側の対応見直しなど改善を図り、より満足度の高いサービスにつなげるといったアクションが大切です。
Agodaの特徴を見極めたうえで有効活用しよう
Agodaを含め、予約サイトに掲載するということは、認知度向上や集客につながるなどのメリットもあれば、情報を適宜メンテナンスするなど新たに生じる作業もあります。Agodaならではの安さやアジア圏での強さ、掲載できる情報量の多さなどの特徴と、自社のターゲット層を比較し、ツールとして有効活用することが大切です。
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