デジタルマーケティングとは?具体的な10の施策や戦略の立て方をわかりやすく解説

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デジタルマーケティングとは、デジタル技術を活用して集客や購買促進を行うマーケティング手法です。「対面営業や店舗での売上が伸び悩み、これからはデジタルマーケティングに注力したい」と考える担当者も増えているでしょう。

インバウンド需要が高まる中で、デジタルマーケティングの重要性はますます高まっています。多くのインバウンド客が訪問先の情報収集や予約をデジタルプラットフォームで行うため、効率的かつ効果的にアプローチする手段として欠かせません。

しかし、デジタルマーケティングにはさまざまな施策があるため、自社の課題に合わせて最適なものを活用することが重要です。

そこで今回は、デジタルマーケティングのメリットや具体的な施策、戦略の立て方などについて分かりやすく解説します。

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デジタルマーケティングとは

そもそもデジタルマーケティングとは、どのような取り組みのことを指すのでしょうか。ここでは、デジタルマーケティングの意味やWebマーケティングとの違いについて解説します。

デジタルマーケティングの意味

デジタルマーケティングとは、デジタル技術を活用して集客や購買促進を図るマーケティング手法のことで、たとえば以下のような手法が挙げられます。

  • WebサイトやSNSで商品の魅力を発信する
  • 来店データや検索履歴を収集し、顧客ニーズを探る
  • 顧客の関心度に合わせて、最適な文面のEメールを送る

近年は誰もがインターネットを通じて、商品の口コミや価格情報などを収集している時代です。

また、ARやVRデジタルサイネージなど、新たな広告媒体も次々に浸透し始めています。だからこそ企業としてもマスメディアだけに頼らず、デジタル施策を通じて顧客とより幅広い接点を持つ必要があるといわれています。

Webマーケティングとの違い

デジタルマーケティングと似た言葉に、「Webマーケティング」があります。

Webマーケティングとは、名前のとおりWebを通じて顧客にアプローチするマーケティング手法を指します。たとえばWebサイトやWeb広告、SNSSEO対策、ローカルSEOMEO)、アフィリエイトが代表的です。Web上のコンテンツを充実させることで集客したり、商品の購入へつなげたりという施策を意味しています。

一方のデジタルマーケティングは、上記に挙げたWeb上の施策に加え、デジタル技術全般を活用します。たとえばスマートフォンアプリ、MA(マーケティングオートメーション)、AR・VRデジタルサイネージなどが代表例です。

そのためデジタルマーケティングは、Webマーケティングよりも包括的なマーケティング手法といえます。

デジタルマーケティングのメリットとは

デジタルマーケティングに取り組むことで、企業にどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは大きく3つのメリットについて解説します。

1. アプローチできる層が広がる

デジタルマーケティングによって、集客のチャネル(媒体)が広がる点は大きな魅力です。近年は誰もがスマートフォンを持ち、インターネットを使って情報収集しています。

そのため、検索結果に連動させて広告を表示させたり、SNSで情報を発信したりすることでより幅広い顧客層にアプローチが可能です。

2. 顧客のニーズに合わせてアプローチできる

デジタルマーケティングの特徴は、顧客に関するビッグデータを活用できる点です。

たとえば見込み顧客の「年代」や「性別」、「使用したデバイス」「閲覧したサイト」「ページに訪問した回数」など、商品購入にいたるまでの履歴をリアルタイムに把握できます。こうしたデータからブランドに対する顧客の関心度を把握し、最適なタイミングと手法でアプローチをかけることが可能です。

顧客のニーズに合わせて商品をPRできるため、より効果的に集客や購入促進を図りやすくなるでしょう。

3. コストの削減・生産性アップにつながる

従来の集客手法では、営業が1件1件電話をかけたり、チラシを投函したりと多くのリソースが必要でした。ただ、デジタルマーケティングはおもにオンライン上で施策が完結するため、省人化を図りやすいのが特徴です。

たとえば、AIチャットボットを活用すれば24時間顧客の問い合わせに自動で対応でき、ECサイトから商品の購入につなげることも可能です。結果として、人件費の削減や社内の生産性向上にもつながります。

デジタルマーケティングのおもな施策10選

デジタルマーケティングには、具体的にどのような施策があるのでしょうか。ここでは、代表的な10の施策について解説します。

1. オウンドメディア

オウンドメディアとは自社で運営するウェブサイトやブログのことで、自社が得意とする特定の情報を発信に使われています。

有益な情報を発信して専門性をアピールすることで、顧客との信頼関係を構築します。

2. SEO対策

SEOとはSearch Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略で、自社のWebサイトを検索結果の上位に表示させことを目指した取り組みを指します。

適切なキーワード選定やコンテンツ作成、内部リンクの最適化を行うことで、オーガニック検索からの流入を増やします。

3. ローカルSEO(MEO)

ローカルSEO(MEO)とは一般的に、Googleマップなどで上位表示されるための施策を打ち、ユーザーの目にとまる機会を増やして店舗集客の向上を目指す施策のことを指して使われることが多くなっています。

Googleでは「地名+料理名」(または単に料理名)で検索すると、近隣にある飲食店の情報がGoogleマップ上に表示されます。自社の店舗がGoogleマップ上に表示されることで、多くの見込み顧客に店舗を知ってもらい、来店につなげることが可能です。店舗型ビジネスを展開する企業にとっては、必須の対策といえるでしょう。

具体的な施策としては、Google ビジネス プロフィールに正確な店舗情報を入力したり、口コミを集めたり、店舗・施設情報と紐づけられるWebサイト上の情報を充実させたりといったものがあります。

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4. デジタル広告

デジタル広告とは、デジタル媒体で掲載する広告のことをいいます。

たとえばYouTubeのような動画サイトで配信する「動画広告」、自社サイトを検索結果の上位に表示させる「リスティング広告」、サイト離脱後のユーザーを追いかけて再度訪問を促す「リターゲティング広告」などが代表的です。

見込み顧客の属性や行動履歴に応じ、最適な内容の広告を表示させることで、スムーズにサイトへの集客を図れます。

5. SNSマーケティング

SNSマーケティングとは、X(Twitter)やFacebook、InstagramなどのSNSを活用するマーケティングのことです。たとえば自社の公式アカウントでこまめにキャンペーン情報を発信し、集客やファン獲得につなげる方法があります。

また、SNSタイムライン上に広告を掲載し、商品をPRすることも可能です。普段多くの人に利用されているSNSだからこそ、上手に活用すれば多くの見込み顧客と接点を持てるでしょう。

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6. アプリマーケティング

スマートフォンやタブレット向けのアプリを通じてユーザーとつながり、利用促進や購買につなげる方法です。具体的には、アプリを活用して特典やセール情報をタイムリーに配信したり、アプリ限定のクーポンを提供するなどの施策が効果的です。

アプリ内で顧客の行動に基づく広告を表示することもできます。また、アプリ利用を促進するためのポイントや特典を提供するロイヤルティプログラムも考えられます。

ユーザーのスマホに直接リーチできるため、高いエンゲージメントを期待できるのがメリットです。

7. メールマーケティング

メールを通じて顧客とコミュニケーションを図る手法です。新商品やサービス、キャンペーン情報を提供したり、顧客の購入履歴や行動データをもとにパーソナライズされたメールを個別に送信することで顧客との関係性を築きます。

見込み顧客の関心レベルに合わせて、メールの頻度や内容、タイミングを最適化できるため、低コストで高いROI(投資対効果)を実現することが可能です。

8. マーケティングオートメーション(MA)

マーケティングオートメーション(Marketing Automation)とは、専用のソフトウェア(MAツール)を導入してマーケティングの作業を自動化することです。

たとえば「顧客情報の管理」や「顧客属性の分析」「顧客へのDMの送信」などをツールで自動化できます。

9. IoT活用

IoTデバイスを通じて顧客データを収集・活用し、マーケティング活動に反映する手法です。

おもな施策としては、スマート家電のデータやウェアラブルデバイスとの連携により、顧客の行動データを分析し、パーソナライズドサービスを提供することが挙げられます。リアルタイムでデータ収集が可能で、個別化された体験の提供ができるでしょう。

10. その他

その他、デジタルマーケティングの手法には、以下のようなアプローチがあります。

  • IT技術の活用
  • AI技術の導入(AIチャットボット、パーソナライズド広告、ビジュアル検索)
  • ビッグデータの分析
  • AR、VR技術の導入
  • フィンテック活用
  • 位置情報やGIS(地理情報システム)の利用

AI技術を活用することで、デジタルマーケティングはより効率的でパーソナライズされた顧客体験を提供できます。これにより、顧客満足度を向上させつつ、企業の収益拡大にもつなげられます。

デジタルマーケティング戦略の立て方とは

デジタルマーケティングを進めるときには、どのように施策を決めればよいのでしょうか。ここでは、デジタルマーケティングの戦略の立て方を4つのステップで解説します。

1. デジタルマーケティングの目的を明確にする

デジタルマーケティングを始める際は、いきなり施策を選ぶのではなく、目的を明確にすることが大切です。たとえば「見込み顧客を開拓する」「見込み顧客を顧客化し、商品の売上を伸ばす」などが考えられます。

最初に目指すゴールを決めておくことで、戦略も立てやすくなります。

2. ターゲットの行動を設計する

「見込み顧客が商品を知り、購入するまでの流れ」を視覚化したものをカスタマージャーニーマップと呼びます。施策を選ぶ前に、カスタマージャーニーマップでターゲットの行動を想定することも大切です。

具体的には「認知」→「情報収集」→「比較検討」→「購入」などに分け、見込み顧客の行動や企業との接点を考えます。あらかじめ導線を設計しておくことで、必要な施策も決めやすくなるでしょう。

関連記事:カスタマージャーニーとは?概要や作り方、メリットを紹介

3. 施策を組み合わせる

ターゲットの想定行動に合わせて、複数の施策を組み合わせます。

一例として、「認知」のフェーズでは動画広告、「情報収集」のフェーズではリスティング広告、「比較検討」のフェーズでは自社サイトの充実化といった具合です。施策を単体ではなく一連の流れで考えると、より高い効果を得やすくなります。

4. KPIを決める

施策を実行する前には、KPI(達成すべき目標)を定めておくことも重要です。

たとえばデジタルマーケティングの施策全体では「受注件数◯件」、リスティング広告であれば「クリック率xx%」というように設定します。あらかじめ目標を決めておくことで、効果の振り返りや改善につなげやすくなるでしょう。

まとめ

デジタルマーケティングの手法は、業界やビジネススタイルによって異なります。たとえば店舗型ビジネスであれば、より消費者にとって身近なGoogleマップやSNSなどの施策から始めるのも有効です。

自社の現状やターゲットの導線も考慮し、施策を考えるようにしましょう。

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訪日ラボ編集部

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