「温泉文化」の文化遺産登録を目指して 全国で広がる取り組みと今後の展望

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日本国内のみならず、訪日外国人旅行者にとっても特別な体験として注目される、温泉

近年、全国の温泉施設や関連企業・団体が連携し、2028年に「温泉文化」のユネスコ無形文化遺産登録を目指す取り組みが進められています。

本記事では、無形文化遺産登録による国内外の影響や、登録に向けて国内で行われている取り組み、今後の流れについて解説します。

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ユネスコ無形文化遺産とは

ユネスコ無形文化遺産は、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)が設けた登録制度です。芸能や伝統工芸技術、祭礼行事など、形のない文化的所産を保護し、次世代に継承していくとともに、これらの文化を世界的に尊重する機運を高めることを目的としています。

2013年に和食、2024年に伝統的酒造りが登録

日本では2008年に能楽、人形浄瑠璃文楽、歌舞伎が無形文化遺産に認められて以降、多くの伝統文化が世界的な評価を受け、登録されています。

2013年には「和食」が登録され、「自然の尊重」という日本人の精神を体現した、食に関する社会的慣習が高く評価されました。

また、2024年には「伝統的酒造り」が新たに登録され、日本酒、焼酎、泡盛などで使用される独自の技術が世界的に評価されました。この登録により、酒蔵ツーリズムの活性化や日本酒の輸出促進など、さらなる発展が期待されています。

関連記事:「伝統的酒造り」無形文化遺産に登録 インバウンド人気の高まりにも期待

登録によって世界から注目を集めることも

無形文化遺産への登録は、その文化の価値を世界に発信する絶好の機会となります。たとえば2013年の「和食」登録後は、海外の和食レストラン増加や日本食材の輸出拡大など、大きな経済効果をもたらしました。

農林水産省の発表によると、和食の無形文化遺産登録や、2015年のミラノ国際博覧会の開催などにより、海外において日本食・食文化への関心が大きく高まっています。これにより、海外の日本食レストランの店舗数は、2013年の約5.5万店から2019年には約15.6万店と、6年間でおよそ3倍にまで増加しました。

このように無形文化遺産への登録は、文化の保護や継承だけでなく、観光業をはじめとする関連産業の発展にも大きく貢献する可能性を秘めています。

温泉はインバウンドからも高い関心

今回、無形文化遺産登録を目指す温泉も、海外において、日本ならではの文化体験として高い人気を誇っています。

観光庁が発表した2023年訪日外国人消費動向調査(現:インバウンド消費動向調査)によると、「訪日前に期待していたこと」(複数回答)で、26.5%が「温泉入浴」を挙げています。次回の訪日で期待する体験においても、「日本食」(67.9%)に次ぐ2位(48.2%)に入っており、大きな関心を寄せられていることがわかります。

また、日本政策投資銀行と(公財)日本交通公社が共同実施した「DBJ・JTBF アジア欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査 (2024年度版)」では、新型コロナ収束後(2022年10月以降)の訪日旅行において、アジア居住者の「温泉のある日本旅館」利用率が44%となっており、2019年以前(37%)と比べて増加しています。

関連記事:【温泉地のインバウンド対策】外国人の温泉に対する反応は?成功事例3選も紹介

「温泉文化」の無形文化遺産登録を目指して

重要な観光資源である温泉を世界に発信するため、全国の温泉地や関係団体が連携し、無形文化遺産登録に向けた取り組みを進めています。

「温泉文化」ユネスコ無形文化遺産全国推進協議会が設立

2022年11月には、無形文化遺産登録の早期実現を目指し、「温泉文化」ユネスコ無形文化遺産登録を応援する知事の会が発足。現在は44道府県(2025年1月現在)が参画しています。

そして2023年4月には、「温泉文化」ユネスコ無形文化遺産全国推進協議会が設立されました。この協議会には、全国各地の温泉施設や関連企業・団体が参画し、一丸となって登録に向けた活動を展開しています。

協議会の主な取り組みとして、温泉文化の保護と継承に対する国民的な理解と支持を示すため、100万筆を目標とした署名活動を行っています。また、「ONSEN」を世界共通語として定着させることを目指し、温泉文化の価値を国内外に広めるための広報活動を積極的に実施しています。

この続きから読める内容

  • 全国各地でさまざまな取り組み
  • 【群馬県】動画PRや、湯めぐりフェアを開催
  • 【石川県】山中温泉でシンポジウムを開催
  • 2026年に候補地が決定、2028年の登録を目指す
  • 日本の魅力ある商品を在日外国人インフルエンサーとつなげるマッチングプラットフォーム「trial JAPAN」
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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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