2024年の訪日韓国人数は881.8万人で国別1位、消費額は前年比30.3%増:韓国市場の最新インバウンドデータを解説【2024年年間】

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日本政府観光局JNTO)が発表した訪日外客統計(年間推計値)によると、2024年年間の訪日韓国人数は881万7,800人で過去最高を記録し、昨年に続いて国・地域別で1位となりました。

また、観光庁インバウンド消費動向調査によると、訪日韓国人旅行消費額は9,632億円で過去最高でした。

本記事では、韓国市場のインバウンド動向について解説します。


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訪日韓国人客数最新データ:年間881.8万人

日本政府観光局JNTO)が発表した訪日外客統計によると、2024年の訪日韓国人数881万7,800人で、コロナ前の2019年比57.9%増*、前年比では26.7%増となり、過去最高を記録しました。

また国・地域別の訪日客数では昨年に続き1位を記録しており、引き続き日本のインバウンドにおいて重要な市場の一つとなっています。

*日韓関係の悪化により2019年の訪日客数が落ち込んでいるため、増加率が大きくなっていることに注意が必要です。

▲訪日韓国人客数の推移(2014〜2024):日本政府観光局(JNTO)より訪日ラボ作成
▲訪日韓国人客数の推移(2014〜2024):日本政府観光局(JNTO)より訪日ラボ作成

2024年は地方路線を含む航空便の新規就航や復便、増便などが続き、訪日需要を支えたようです。

韓国で2024年末に起こった航空機事故の影響で、一時的に旅行意欲の低下もみられましたが、2025年2月現在は旅行需要が回復しており、今後も訪日需要に大きな影響はないと考えられます。

訪日韓国人消費額最新データ:年間9,632億円

続いて、観光庁が発表しているインバウンド消費動向調査によると、2024年年間の訪日韓国人旅行消費額は9,632億円で2019年比で126.8%増*、前年比で30.3%増となり、過去最高を記録しました。

*日韓関係の悪化により2019年は訪日需要が落ち込んでいたため、比較の際は注意が必要です。

▲訪日韓国人消費額の年間推移(2019・2023年比):観光庁 インバウンド消費動向調査より訪日ラボ作成
▲訪日韓国人消費額の年間推移(2019・2023年比):観光庁 インバウンド消費動向調査より訪日ラボ作成

韓国は他市場と比べて「消費単価が低い」と考えられることもありましたが、近年は順調に消費額を伸ばしています。

その背景には、次で解説するように1回当たりの旅行支出が増加傾向にあることが関係していると考えられます。

▲訪日韓国人消費額の推移(2014〜2024):観光庁 インバウンド消費動向調査より訪日ラボ作成
▲訪日韓国人消費額の推移(2014〜2024):観光庁 インバウンド消費動向調査より訪日ラボ作成

1人当たり消費額は10万9,441円

訪日韓国人客の消費額について、さらに詳しく見ていきましょう。2024年年間の訪日韓国人の1人当たり消費額は、10万9,441円でした。

全市場の1人当たり平均消費額(22万7,242円)と比較すると12万円ほど少なくなっているものの、2019年比では43.7%増、2023年比では2.9%増となりました。

消費額の構成をみると、最も大きな割合を占めたのは宿泊費で3万4,495円。次いで飲食費が2万9,621円、買物代が2万9,121円、交通費が9,330円、娯楽等サービス費が6,862円でした。

▲費目別 1人当たり訪日韓国人消費額:インバウンド消費動向調査より訪日ラボ作成
▲費目別 1人当たり訪日韓国人消費額:インバウンド消費動向調査より訪日ラボ作成

費目を問わず、全体的に伸びが大きくなっていることがわかります。

特に買物代については、低価格帯から高価格帯まで、幅広く購買意欲が高くなっているようです。背景には円安の追い風によるハイブランド品の好調もありますが、アニメ漫画などの人気や、日本製品への根強い信頼感も影響していると考えられます。

関連記事:訪日韓国人「消費単価が低い」は昔の話?JNTOソウル事務所長に聞いてみた

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以上、韓国の最新インバウンドデータを解説しました。ほかにも訪日ラボでは、韓国インバウンド動向や韓国人観光客の特徴などをまとめていますので、ぜひご覧ください。

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※本記事では、以下のデータを用いて記事内容・グラフを作成しています。

  • 日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計(※速報値を含む)
  • 観光庁:訪日外国人消費動向調査およびインバウンド消費動向調査(※1人当たり消費額は全目的で算出、速報値を含む)

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<参照>

日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計

観光庁:訪日外国人消費動向調査 / インバウンド消費動向調査

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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