訪日外国人向けショッピングサポートアプリ「Payke(ペイク)」を運営する株式会社Paykeは2月27日、「日本の円相場が訪日旅行需要に与える影響に関するアンケート」の結果を発表しました。
本調査の結果から、円高になると訪日旅行をためらう人が一定数いる一方で、全体の約75%が円高であっても訪日旅行をすると回答したことがわかりました。
なおアンケートは、Paykeアプリを繁体字・韓国語・英語で利用するユーザー4,210名を対象に行われました。
関連記事:インバウンドに人気の商品・お土産ランキング【2024年版】「龍角散」や「休足時間」がランクイン、中国・台湾・香港などの市場で1位を独占したのは?
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
約75%が「円高でも訪日旅行をする」と回答
為替相場が訪日旅行を行う判断にどの程度影響するか聞いたところ、25%が「円高であると訪日旅行をためらう可能性がある」と回答しました。
一方で、「円高でも訪日旅行をする」は25%、「円高でも訪日旅行をするが、滞在中の消費を抑える」は49%と、約75%が円高でも訪日旅行をするという結果になりました。
また、訪日旅行回数に関する質問の回答とあわせると、訪日回数が少ない層ほど、「円高であると訪日旅行をためらう可能性がある」と回答する割合が高くなることがわかりました。

また、「円高であると訪日旅行をためらう可能性がある」と答えた回答者に、訪日旅行を延期・中止する水準となるレートについて聞いたところ、以下のような結果となりました。
これらの数字を踏まえ、同社では、「1ドル140円の場合、1ドル160円の場合と比較して、訪日旅行者数には9.1%減少の影響がある」と分析しています。

インバウンド市場への円高影響は限定的か
同社は、現在より一定水準で円高になった場合においては、「訪日旅行者数や消費額へのインパクトは限定的」と予想しています。
また、今回の調査結果やインバウンド消費額のデータを踏まえて、2025年のインバウンド市場について、以下のような見通しを立てています。
年間1ドル150円台のレートで推移した場合
- 訪日客数:4,220万人(前年比+14.4%、2019年比+32.3%)
- 消費額:9兆3,893億円(前年比+15.3%、2019年比+95.0%)
年間1ドル140円のレートで推移した場合
- 訪日客数:3,992万人(前年比+8.2%、2019年比+25.2%)
- 消費額:8兆1,832億円(前年比+0.5%、2019年比+70.0%)
ただし、為替だけの影響で訪日者数や消費額の増減を決定付けることはできません。
同社は、上記を基準とし、好景気や旅客便の増加などのプラス要因や、地政学的リスクや景気後退などのマイナス要因の影響を加味し、総合的な推測を推奨しています。
関連記事:買い物予算は「10万円以上」が6割 台湾人・香港人に調査(ジーリーメディアグループ)
インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
<参照>
株式会社Payke:円高は2025年以降の訪日インバウンド市場にどのような影響を与えるのか?4,200人の声とデータで徹底調査!
【7/9開催】消費額1.7兆円超!最新中国インバウンド市場の攻略ポイント
2024年、訪日外国人による旅行消費額は過去最高の約8兆1,257億円を記録。 そのうち中国は1.7兆円超(全体の約21%)と圧倒的な1位を占めており、宿泊日数や訪問者数でもトップクラスの存在感を示しています。
これだけ市場が大きく、経済インパクトのある中国インバウンド。 いま多くの企業が「中国向けに本格的な戦略を立てるべきではないか?」と検討を始めています。
しかし中国では、Googleをはじめとする多くのサービスに規制があり、中国現地のSNSや地図サービスを活用するなど、独自のカスタマイズされた対策が必要です。
本セミナーでは、インバウンド戦略の基本を押さえた上で、「中国市場の最新動向」と「具体的な対策」について、わかりやすく解説します。
<本セミナーのポイント>
- インバウンド戦略の基本が学べる!
- 中国インバウンド市場の規模と最新トレンドがわかる!
- 中国特有のSNS・地図アプリを踏まえた対応策を学べる!
詳しくはこちらをご覧ください。
→消費額1.7兆円超!最新中国インバウンド市場の攻略ポイント【7/9開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!