日本政府観光局(JNTO)が発表した2024年年間の訪日外客統計(年間推計値)によると、2024年年間の訪日イタリア人数は22万9,700人でした。
また、観光庁のインバウンド消費動向調査によると、訪日イタリア人旅行消費額は817億円で、訪日客数、消費額ともに過去最高を更新しました。
本記事では、イタリア市場のインバウンド動向について解説します。
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訪日イタリア人客数最新データ:年間23.0万人
日本政府観光局(JNTO)が発表した訪日外客統計によると、2024年の訪日イタリア人数は22万9,700人でした。コロナ前の2019年比で41.1%増、前年比では50.8%増となり、過去最高を記録しました。

JNTOによると、桜や紅葉に対する注目が高かったほかに、年間を通して訪日需要が堅調だったといいます。また直行便の新規就航などによって、訪日しやすい環境が整いつつあることも訪日客数の増加に寄与したと考えられます。
訪日イタリア人消費額最新データ:年間817億円
続いて、観光庁が発表しているインバウンド消費動向調査によると、2024年年間の訪日イタリア人旅行消費額は817億円でした。2019年比で152.4%増、前年比では60.5%増となり、過去最高を大幅に更新しました。
2019年からの伸び率は米国とカナダに次いで3番目に大きく、市場の拡大が顕著です。
また四半期別で見てみると、各期において2019年および2023年を上回っており、特に夏のバカンスシーズンを含む7-9月期が突出していることがわかります。

1人当たりの消費額は35万6,521円
訪日イタリア人客の消費額について、さらに詳しく見ていきましょう。2024年の訪日イタリア人の1人当たり消費額は、35万6,521円でした。全市場の1人当たり平均消費額(22万7,242円)と比較すると13万円近く多くなっています。
消費額の構成をみると、最も大きな割合を占めたのは宿泊費で14万5,934円。次いで飲食費が8万4,210円、交通費が6万4,757円、買物代が4万7,869円、娯楽等サービス費が1万3,751円でした。特に飲食費は全市場の中で最も高く、訪日イタリア人の食に対する関心の高さがうかがえます。

また5つの費目全てで2019年と2023年を上回っており、特に2019年と比較すると宿泊費は6万円以上、飲食費と交通費は3万円以上増加しています。
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以上、イタリアの最新インバウンドデータを解説しました。ほかにも訪日ラボでは、イタリアのインバウンド動向やイタリア人観光客の特徴などをまとめていますので、ぜひご覧ください。
※本記事では、以下のデータを用いて記事内容・グラフを作成しています。
- 日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計(※速報値を含む)
- 観光庁:訪日外国人消費動向調査およびインバウンド消費動向調査(※1人当たり消費額は全目的で算出、速報値を含む)
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<参照>
日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計
観光庁:訪日外国人消費動向調査 / インバウンド消費動向調査
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