日本政府観光局(JNTO)が発表した2024年年間の訪日外客統計(年間推計値)によると、2024年年間の訪日ロシア人数は9万9,300人でした。
また、観光庁のインバウンド消費動向調査によると、訪日ロシア人旅行消費額は317億円で過去最高を記録しました。
本記事では、ロシア市場のインバウンド動向について解説します。
訪日ロシア人客数最新データ:年間9.9万人
日本政府観光局(JNTO)が発表した訪日外客統計によると、2024年の訪日ロシア人数は9万9,300人でした。2019年比で17.3%減、前年比では136.6%増となりました。

訪日客数がコロナ前の水準に達していない要因としては、ウクライナ侵攻の影響や、ロシアに対する各国からの制裁が続いていることなどが挙げられます。また、コロナ禍以降日本への直行便の運休が続いていることも、訪日客数の回復に影響を与えていると考えられます。
訪日ロシア人消費額最新データ:年間317億円
続いて、観光庁が発表しているインバウンド消費動向調査によると、2024年年間の訪日ロシア人旅行消費額は317億円でした。2019年比で45.7%増、前年比では192.5%増となり、過去最高を記録しました。

一部のデータが公開されていないため正確な比較はできませんが、四半期別で見ても2024年の伸びは高くなっています。
訪日客数がコロナ前の水準に達していないにもかかわらず消費額が増加しているのは、次で解説するように、1人当たりの消費額が大幅に増加しているためです。

1人当たりの消費額は32万5,538円
訪日ロシア人客の消費額について、さらに詳しく見ていきましょう。2024年年間の訪日ロシア人の1人当たり消費額は、32万5,538円でした。全市場の1人当たり平均消費額(22万7,242円)と比較すると10万円近く多くなっています。
消費額の構成を見ると、最も大きな割合を占めたのは宿泊費で121,455円。次いで飲食費が7万4,731円、買物代が6万9,857円、交通費が4万4,588円、娯楽等サービス費が1万4,906円でした。

5つの費目全てで2019年と2023年をを上回っており、特に2019年と比較すると宿泊費は5万円以上増加しています。
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以上、ロシアの最新インバウンドデータを解説しました。ほかにも訪日ラボでは、ロシアのインバウンド動向やロシア人観光客の特徴などをまとめていますので、ぜひご覧ください。
※本記事では、以下のデータを用いて記事内容・グラフを作成しています。
- 日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計(※速報値を含む)
- 観光庁:訪日外国人消費動向調査およびインバウンド消費動向調査(※1人当たり消費額は全目的で算出、速報値を含む)
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<参照>
日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計
観光庁:訪日外国人消費動向調査 / インバウンド消費動向調査
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