JNTO海外プロモーション部長に、主要市場からの誘客戦略を聞く

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日本政府観光局JNTO)が毎月発表する訪日外客統計では1年以上に渡り、訪日外国人旅行者数が単月や過去最高数を更新しています。一方でオーバーツーリズム地方誘客促進などの課題も残る中で、今年度どのような誘客活動を計画しているのか、海外各市場に対する戦略的訪日プロモーションを統括するJNTO海外プロモーション部の太田吉信部長に話を聞きました。

日本政府観光局(JNTO)海外プロモーション部長 太田吉信氏:訪日ラボ撮影
▲日本政府観光局(JNTO)海外プロモーション部長 太田吉信氏:訪日ラボ撮影

取材・文/萩本良秀(地方創生パートナーズネットワーク)

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地方周遊促進を最重要ミッションに、市場ごとにプロモーション戦略を実施

――まず海外プロモーション部がどのような活動をしているのか、JNTOにおける役割についてお聞かせください。

太田氏「海外プロモーション部は、名前の通り海外事務所と一緒に各市場へのプロモーション方針や事業計画を立てて、誘客活動を実施していく部署です。具体的には市場別のマーケティング戦略策定、プロモーション事業の計画と実施、市場を横断した事業や二国間連携事業の実施、海外事務所が行うプロモーション事業の管理監督を行っています」

日本政府観光局(JNTO)海外プロモーション部長 太田吉信氏:訪日ラボ撮影
▲日本政府観光局(JNTO)海外プロモーション部長 太田吉信氏:訪日ラボ撮影

――感染症の分類が5類に変わり国際間の移動が自由になって2年が経過しましたが、昨年度1年間の主要市場をはじめとする訪日旅行マーケットをどのように捉えていますか。

太田氏「私たちは観光立国推進基本計画に定められた目標を達成すべく活動しており、訪日外国人旅行者数や訪日旅行消費額の増加と、特に地方誘客を促進していくことに注力しています。全体は順調に伸びていますが市場別に見ていくと、昨年の中国タイ訪日外国人旅行者数は、2019年の実績まではまだ回復していません。また外国人延べ宿泊数においては、地方部での宿泊数は伸びていますが、三大都市圏と比べて宿泊数全体に占める地方部での宿泊比率は2019年実績を割り込んだままです」

――『2023年3月に策定された第4次観光立国推進基本計画では3つの柱「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」が示されるとともに、旅行消費額・地方部宿泊数等に関する新たな政府目標が掲げられているところ、これらの実現に向けて、市場動向を綿密に分析しながら、戦略的な訪日旅行プロモーションに取り組んでいく』という文章が毎月「訪日外客統計」の表紙サマリーに書かれていますが、昨年度はどのような活動実績を挙げ、今年度はどのような狙いで誘客活動を行っていくのか、両年度にわたってお話を伺っていきます。まずは、訪日客数や消費額の多い主要市場について概況をお聞かせください。

太田氏「概況の前に政府目標や戦略的な訪日プロモーションの言及がありましたので、それについてお話しさせていただきます。まず訪日外国人旅行者数が2019年実績に届いていない市場は過去の実績超えを目指します。これらの市場は2025年に入り2019年と同等以上に回復してきており、さらなる伸びにつながるように引き続きプロモーションを実施していきます。その他、伸びが小さな市場もありますが、総じて昨年、今年とも旅行者数が増加していますのでこれを継続していけるようにしていきたいです。インバウンドの効能は、日本人旅行者が減少する平日に旅行需要を創出する点にあり、これが需要の平準化、そしてサステナブルな旅行ビジネスにもつながります。消費という点では単に日本で消費してもらうということでなく、いかに地方への訪問に結びつけて消費してもらえるかがポイントだと考えています。そのため地方部での外国人宿泊数増に向けては即効性の高い施策、具体的には販促を支援する事業を実施します。単に訪日を促すというだけでなく、日本のどこに誘致してどう消費してもらうのか、といった情報発信がとても大切だと認識しています」


太田氏「市場についてですが、東アジア市場については訪日リピーターも多く、地方への誘客が最重要ミッションで、とりわけ中国では市場開拓していくことでさらに旅行者数を増やしていくことも期待しています。「明日の日本を支える観光ビジョン」で掲げられた目標(訪日外国人旅行者数6,000万人、訪日外国人旅行者地方部延べ宿泊数1億3,000万人泊、訪日外国人旅行消費額15兆円等)を達成していくためには、東南アジア市場の拡大は不可欠であるため、市場別のプロモーションに加えて、「アジア市場のリピーター層向け大規模キャンペーン」などを通じて訪日旅行の土台づくりを行っています。欧米豪に対しては、常に認知度向上といった市場の掘り起こしが求められている一方で、高付加価値旅行者も多く、滞在期間も長いことから地方訪問と消費額拡大が期待されており、訪日そして地方訪問につながる販促まで幅広く事業展開を行っています」

この続きから読める内容

  • 「アジアにおける大規模キャンペーン事業」、今年度は東南アジアをより重視
  • プロフィール:日本政府観光局(JNTO)海外プロモーション部長 太田吉信氏
  • 著者プロフィール:萩本 良秀
  • 日本の魅力ある商品を在日外国人インフルエンサーとつなげるマッチングプラットフォーム「trial JAPAN」
  • 【2/19開催】”効率重視"のAI時代だから考えたい、本質的なVOC活用法:大手レストランが実践する口コミ活用術を紹介
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この記事の筆者

萩本良秀

萩本良秀

地方創生パートナーズネットワーク 事業支援ディレクター。民間企業や関東広域DMOなどインバウンド観光関連事業で、多言語ウェブサイトやInstagramなどSNSを活用したデジタル・マーケティング担当を歴任。全国通訳案内士(英語)として150名以上の外国人旅行者をガイド。観光庁「地域周遊・長期滞在促進のための専門家派遣」など、観光庁や文化庁事業の委員、自治体や観光団体のイベントでの講演、大学ではホスピタリティ科目の講師も務める。

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