テイクアウトのGoogleビジネスプロフィール活用【エキスパートに聞く!業種別GBP活用講座 vol.8】

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【連載:マーケティング用語・施策の基礎解説】

本連載では、国内外問わず通用するマーケティング施策を取り上げ、インバウンド対策にも役立つヒントをお届けします。

※本記事は、2021年11月16日に掲載した記事を一部修正の上、再掲しています。

各業種におけるGoogleビジネスプロフィールの活用方法について、Googleビジネスプロフィール ダイアモンドプロダクトエキスパートの永山卓也氏とざっくばらんに語る連載企画「エキスパートに聞く!業種別GMB活用講座」。

vol.8の今回は、「テイクアウトを扱っている飲食店Googleビジネスプロフィール活用」について伺います!

【連載】エキスパートに聞く!業種別GBP活用講座

<参照>

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<プロフィール>

永山卓也 - Googleビジネスプロフィール ダイアモンドプロダクトエキスパート/「口コミコム」テクニカルアドバイザー&「訪日ラボ」アドバイザー


ローカルビジネスコンサルティング、店舗マネジメント業を行い、 デジタル、アナログ両面で小売・飲食・宿泊業、観光業に豊富な経験。各都道府県の地方自治体、地域団体などを中心にセミナー、講演実績多数。観光庁 インバウンド地方誘客促進のための専門家。Googleビジネスプロフィールダイアモンドプロダクトエキスパート。Google Maps, Google広告プロダクトエキスパート。東京観光財団 観光おもてなしアドバイザー。株式会社movが運営するお客様の声のDXサービス口コミコム」テクニカルアドバイザー&インバウンド業界最大級メディア「訪日ラボ」アドバイザー。

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テイクアウトのGoogleビジネスプロフィール活用について

編集部:
今回も業種別のGoogleビジネスプロフィール活用について、永山さんとざっくばらんにお話ししていきます。よろしくお願いします!

永山:
よろしくお願いします!

編集部:
今回は、「テイクアウトを扱っている飲食店」のGoogleビジネスプロフィール活用について伺っていきます!

「テイクアウト」で検索結果に表示されるか/どのメニューがテイクアウトなのか

編集部:
テイクアウトを扱っているお店でGoogleビジネスプロフィールを利用する場合、まず基本的なところだと「属性」でテイクアウトの項目にチェックを入れる、そして営業時間の追加で、テイクアウトの営業時間を登録する、という2つが一番最初に思いつきます。

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永山:
そうですね。「テイクアウトは昼だけ」といった制限があるのであれば、「営業時間の詳細」から登録しておきましょう。

ほかにも、ユーザーがどこを見て判断するかわからないのでビジネスの説明文や投稿など、複数箇所で言及するのも効果的です。

編集部:
ただ、テイクアウトの属性や営業時間の詳細については、すでに設定しているという方も多いと思うんですよね…。

他にどういった施策が考えられますか?

永山:
実は、属性設定の「テイクアウト」項目にチェックをいれておけば必ず検索に引っかかる、という仕組みになっているわけではないんです。もちろん基本的かつ重要な項目ではあるんですけれど。

あくまで要素の一つとして考慮されるものなんですよね。

編集部:
えっ、そうなんですか。確実に検索に引っかかると思っていたのですが、そういうわけでもないんですね。

永山:
そうなんですよ。設定しないより引っかかる可能性は高くはなりますが。

なので、テイクアウトビジネスのGoogleビジネスプロフィール活用では、これまでの連載でも何度も取り上げている「キーワード施策」が重要になります。

以前お話しした食べ放題店の活用方法と似ているところが多いですね。

検索に引っかかるかどうかは生命線です。

関連記事:居酒屋のGoogleビジネスプロフィール対策・前編【エキスパートに聞く!業種別GBP活用講座 vol.2】

編集部:
食べ放題と似ているんですね。

飲食店という以外、そこまで共通点があるようには見えなくて、なんだか意外な気もします。詳しく聞きたいです!

永山:
まず、いつも言っていることですが「テイクアウト」で検索した時に引っかかりますか?という話ですね。

引っかからないのであれば、Googleビジネスプロフィールでその語句できちんとアピールしたり、口コミを集めたり、Webサイトにもその語句で記載すると良いでしょう。

また、食べ放題店は「ビュッフェ」「バイキング」とも検索されますが、テイクアウトも別の用語があります。

編集部:
あっ、もしかして「持ち帰り」とかですか…?

永山:
そうです!

なので、「テイクアウト+料理名」「持ち帰り+料理名」などで検索に引っかかっているかも確認しましょう。

あと、テイクアウトだけ商品名が違う場合もありますよね。特に、持ち帰りの商品を「弁当」と表現していることが多いと思います。

なので、場合によっては「お弁当」といったキーワードも当てはまる場合がありますね。

編集部:
なるほど。

永山:
他に、「どのメニューが食べ放題なのか」「お店の業態が、食べ放題だけの店なのか」「単品注文もできる店なのか」などの情報が、ざっくりとしか載ってないこともありますよね。

同様に、テイクアウトを扱っているお店も、専門店なのか、イートインも設置しているのかによって利用方法は変わってきます。

それに、店舗内での食事メニューと持ち帰るメニューが混在している店舗も多くあると思います。テイクアウトできるメニューがどれなのかといった情報も事前に知っておきたいですよね。

どのような業態のお店なのか、そしてどのメニューがテイクアウトできるのかをきちんと記載すると、利用者が検索をする際に判断しやすくなるでしょう。

編集部:
確かに、食べ放題とテイクアウトの施策って似てますね。面白いです!

意外と伝えられていない「注文する側が気になる」情報

永山:
店舗によっては、テイクアウトの窓口を別で用意している場合もありますよね。

編集部:
ありますね!店内に入らなくても、注文と受取ができるので良いですよね。

永山:
はい。店内に入って持ち帰りを頼むというのをなんとなく躊躇してしまうというお客様にとっては、利用しやすいと感じると思います。

この場合、「テイクアウトの専用窓口がありますよ」というのを発信した方がいいですよね。

こういった、「あまり店側は発信できていないけど、注文する側としては気になる」情報は他にもあります。

例えば、商品の見た目ですね。

編集部:
確かに、通常のメニューとテイクアウトメニューの見た目が全然違うことってありますよね。お弁当の容器に入っていたりとか。

永山:
そうなんです。

容器がどういうもので、見た目がどういうものかというのは、店側が思っているよりも、消費者としては気になるんですよね。

Googleマップ上ではどんな形で提供されるのかがわからない状態になっていることが多いんですが、写真を付けて、きちんと商品の見た目がわかるように登録したほうがわかりやすいです。

特に、持ち帰り料理の見た目にもこだわっているお店は、もったいないです。

結構このあたり、きちんと伝わってなくてがっかりされてしまう場合も多いんですよね。

編集部:
そういったがっかり体験のせいで、低評価な口コミが入ってしまったら嫌ですもんね…。

永山:
はい。こういった運用に限らず伝える情報を気にしていただいたり、配慮や工夫があるとリピーターにも繋がり、良いサイクルに繋がります。

ちょっと余談で、Googleビジネスプロフィールとはちょっと離れた話なのですが、テイクアウトでは「容器」は重要な要素です。もちろん価格との兼ね合いはあるとは思いますが。

編集部:
なるほど。少し値段の高いお弁当だったりしたら、味の美味しさに加えて見た目も綺麗であってほしいですね。

永山:
容器には「見た目」と「機能」があります。

見た目は単純に盛りをキレイに見せたり高級感を演出できたり、満足感を高めます。

基本的に店内で食べるものよりチープに見えることが多いテイクアウトだからこそ、この「見た目」は重要な要素になります。

寿司屋さんなどであるような「あとで回収に来るような容器」から、使い捨ての容器まであるお店は、そのあたりも言及しておくといいです。

また「機能」というのは、電子レンジ対応などのことです。

どのような形で提供されるのかも含めて、伝える必要があります。

ラーメンなどはその特性から、こういった部分をきちんと伝えないとなかなかテイクアウトしてもらえません。

編集部:
なるほど!

コンビニだと「チンしてさらに美味しい」みたいなシールがお弁当に貼ってあったりしますが、それがテイクアウトの商品でも伝えられたらいいですね。

永山:
はい。ここまでをまとめると、テイクアウトの窓口や容器など、実体験に基づいた「気になる情報」「先に知ってたら買うのにな、と思う情報」は書いておきましょう。

テイクアウトメニューの魅力を伝えられているか?

永山:
通常のメニューと同じくらい、テイクアウトメニューの魅力を伝えられていますか、というのも述べておきたいですね。

そもそも、消費者はテイクアウトだと味が落ちると思っていることが多く、店で食べる料理とテイクアウトで食べる商品は違うものとして捉えられているんです。

編集部:
確かに、その場で食べた方が美味しいだろうな、とは思っちゃいますね…。

永山:
それでも、できるだけ美味しくなるよう、たゆまぬ努力を続けているお店もあります。

例えばラーメン店だったら、伸びにくい麺を開発されているところがありますよね。

お店で食べる状態にできるだけ近づけ、「テイクアウトは味が落ちる」というイメージを覆そうとしているわけです。

こうした工夫をどうすべきかという話までしてしまうと、もう商品開発の領域なので省略します。今日お話することはほぼこれに集約されるのですが、「せっかく工夫されているのであれば、それが伝わらなかったらもったいないよね」という話です。

Googleビジネスプロフィール、ホームページなどを通した情報発信はあった方がいいでしょう。

編集部:
なるほど。「お店で食べるのと同じ美味しさです!」って書いてあったら、テイクアウトしたくなりますね。

永山:
そこまで言い切れるなら、ぜったい書いたほうがいいですね。

ただまあ、テイクアウトに対するイメージが「本当はお店で食べたいけど食べられないから、味が落ちるテイクアウト商品を食べる」という状態のままだと、もったいないですからね。

テイクアウト商品の魅力を作っていくというのは戦略を立てるうえで割と最初の部分にあるのですが、どう魅力を伝えるかや、どんな人に喜んで貰えるか等を考えずに商売を続けてしまっているお店もたくさんあります。

特に新型コロナウィルス流行で業態変更を強いられてしまったが故に、練り込めていない場合もあるでしょう。

だいぶ話がズレてしまったんですが、このあたりの情報整備と一緒に商品作りも再度振り返ってみるといいでしょう。

デジタル・アナログ両面で施策を回していく

永山:
あとは、流入経路の話ですね。

Webからの流入もありますが、例えばたまたまお店の前を通りかかった際に「テイクアウトやってます」ののぼりを見て買いたくなる、というようなアナログの流入もあります。

看板やチラシなどの見直しも、場合によっては効果的です。

デジタルだけやっていればいいというわけではなく、デジタル・アナログ両面で施策を回していくことが重要ですね。

編集部:
デジタル・アナログ両面…なるほど…!

永山:
あとはこれも商品開発みたいな話になってきますが、テイクアウトをやることが目的になっていて、他店との差別化ができていなかったり、お店の強みとリンクしていない、内部的にはリンクしていても、消費者には伝わっていない といった状態になっていたりすることがよくあります。

具体的に言うならば、焼肉店がテイクアウトで「のり弁」を始める、みたいな話です。

これは極端な例かと思いきや、こういった事例は沢山あります。

先程お話したとおりコロナ禍で業態変更を迫られ、とりあえず始めてみたという状態で、戦略がついていっていない場合もあるんですよね。

編集部:
Googleビジネスプロフィールやホームページなどデジタルでの情報発信に加えて、アナログでの発信や、そもそも提供するテイクアウト商品の差別化といったところまで、戦略的に進める必要があるということですね!


編集部:
今回、別の回とリンクする話が多かったですね。

Googleビジネスプロフィール以外の戦略について聞けたのも興味深かったです。

永山:
そうですね。

コロナ禍で初めてテイクアウトに対応したという飲食店の方もいらっしゃると思うので、あえてGoogleビジネスプロフィール以外の施策にも応用できる形で、話を広げてみました。

編集部:
そうした方々にとって、この記事が一助となれば嬉しいですね。

永山さん、次回もよろしくお願いいたします!

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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