Googleが検索トレンドを発表!訪日観光「 ここで何する?」六本木、お台場、秋葉原に関心アップ

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先日、インターネット検索エンジン世界最大手のGoogle(グーグル)の日本法人が、検索データから見るインバウンド旅行のトレンドに関するレポートを公表しました。

インターネット検索で使われた「検索キーワード」は、その時のトレンドを如実に表すものであり、今のインバウンド、さらには今後のインバウンドを推測していくためにも非常に役立ちます。

今回は、なぜインターネット検索での検索キーワードを知ることがインバウンドプロモーションにおいて大事なのか、そしてGoogleのレポートを活用してここ数年のインバウンド市場のトレンドを見ていきましょう。

 

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なぜ検索キーワードのトレンドを知る必要があるのか

最近では、さまざまな媒体を活用したインバウンドプロモーションが登場しています。そのなかでも2大巨頭といえるのが、SNSとインターネット検索を活用したプロモーションでしょう。

SNSでのインバウンドプロモーションは、訪日外国人目線で言えば 消極的な情報接触、つまり「目に入ってきた情報」 という特徴があります。

対して、検索を見越したSEM(サーチエンジンマーケティング:SEOを含めたインターネット検索に関するマーケティング全般)やWEBプロモーションは、 積極的な情報接触、つまり「知りたいと思ってたどり着いた情報」 という特徴があります。

よって、SNSプロモーションは「新規顧客の創出」、インターネット検索を活用したプロモーションは「潜在顧客の獲得」が得意であり、どちらかに偏ることなくバランス良く施策を打っていくことが重要になります。

検索キーワード=トレンドそのもの インバウンドでも然り

そのインターネット検索で使われた「検索キーワード」は、まさしく顧客が知りたがっている・欲しいと思っている情報であり、これをSEMで活用するのはもちろんのこと、単純にトレンド把握に活用することもできます。

世界でQRコードは使われているのか?Googleトレンドから見る海外の二次元コード普及推移

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これはインバウンドでも同じことが言え、たとえば上記の記事のようにインバウンドでの知名度について知ることができます。

また、検索キーワードの今のトレンド、さらには過去からの推移を見ていくことで、 今のインバウンドトレンドは何なのか、そして今後のインバウンド市場がどのような変貌を遂げていくのか を考えることに役立ちます。

 

2015年までの検索トレンド概観:世界、英語検索

2008年から2015年までのインバウンド関連検索キーワードトレンド推移:Googleブログより

2008年から2015年までのインバウンド関連検索キーワードトレンド推移:Googleブログより

世界での「日本」に関するインターネット検索量は増加傾向に有ります。訪日旅行の注目度向上に比例して特に「訪日観光」、つまり インバウンド関連のインターネット検索はおよそ30%の成長率で上昇 し続けているとのこと。

特に 「食」に関する検索量が顕著に伸び ており、日本食のインバウンド需要における注目度が非常に高いことを伺わせます。

訪日外国人の70%が目的にする「日本食」人気ランキングは?

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また、上図青線が 「観光」に関する検索量の推移ですが、前年比伸び率においてはNo.1に輝いています。近年のインバウンドコト消費化を、検索キーワードからも確認することができる結果となっています。

コト消費とは? 訪日外国人の消費行動がサービスや体験に移行

目次コト消費とは「コト消費」はいつから使われ始めた?インバウンドでの「コト消費」の使われ方は?なぜ「コト消費」という言葉が注目され始めたのかコト消費とはインバウンドにおける「コト消費」とは、訪日外国人観光客が旅館やホテルなどでの宿泊、観光地やアクティビティーでの体験など、経験・体験に対して価値を見出す消費行動のことをいいます。インバウンド業界のみならず、一般のニュースにおいても、訪日中国人観光客の「爆買い」というキーワードが騒がせていましたが、為替相場が元安円高傾向にふれるにつれ、訪日中国...

インバウンド地名検索における2015年→2016年の激変

さて、インバウンドではコト消費化にともなって地方誘致が進みつつあることが話題となっていますが、インターネット検索の検索キーワードからも、やはりその傾向を伺わせるデータが出ています。

2015年のインバウンド観光地検索ランキング:Googleブログより

2015年のインバウンド観光地検索ランキング:Googleブログより

2015年のインバウンドにおける観光地地名検索ランキングでは「Tokyo(東京)」が1位、そして2位には「Ginza(銀座)」が入っています。

やはり、 2015年は主に訪日中国人観光客による「爆買い」が隆盛を極めた年であったこともあり、お買い物スポットである「銀座」が上位に食い込む結果に。

その他を見渡すと、都道府県レベル(東京、広島、大阪、京都、福島、沖縄など)や、有名観光地(横浜、富士山、名古屋など)の検索が多く、 地名については大雑把な検索のされ方 がされていることがわかります。

2016年のインバウンド観光地検索ランキング:Googleブログより

2016年のインバウンド観光地検索ランキング:Googleブログより

しかしながら、2016年は地名検索ランキングに激変がおきています。 中国語(繁体字)での検索ランキングでは、2015年と違って「銀座」がランキング圏外 になっています。

また、伸び率に注目してみると、 英語・中国語(繁体字)・韓国語ともに、「東京」の伸び率よりも「大阪」の伸び率が高い ことがわかります。

近年、インバウンドの「西高東低」化、つまりインバウンドの玄関口が関西に移行していることが、インターネット検索からもうかがえる結果となりました。

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“Things to Do in (地名)”=(地名)でなにしたらいいの?という検索が急増

またさらに、 訪日旅行中(旅ナカ)での地名に関する検索においては”Things to Do in(日本の地名)”、つまり「(日本の地名)ですべきことは?」という検索キーワードによるインターネット検索が急増 しています。

2015年から2016年にかけて、この”Things to Do”検索は37%増加しており、このような検索のされかたからも「コト消費」つまり体験を求めた訪日旅行にトレンドが移行していることがわかります。

インバウンドの日本滞在中の “Things to Do in

インバウンドの日本滞在中の “Things to Do in" 検索の成長率(2015年-2016年):Googleブログより


具体的な地名を含めた検索では「Things to do in Roppongi(六本木でするべきこと)」が前年比76%成長、「Things to do in Odaiba(お台場でするべきこと)」が71%成長、「Things to do in Akihabara(秋葉原でするべきこと)」が59%成長しています。

対して、もっと大雑把な検索の仕方である「Things to do in Tokyo(東京でするべきこと)」、「Things to do in Japan(日本でするべきこと)」も伸びているものの、その成長率は20%程度に留まっています。

これらのことから、旅ナカにおいては、より具体的な地名での体験(コト消費)に関する情報が求められている、ということがインターネット検索の検索キーワードからも読み取ることができます。

【旅ナカ編】インバウンドで話題の旅マエ・旅ナカ・旅アトを徹底解説

年々、訪日外国人観光客が増えるにつれて、インバウンドビジネスに参画する企業も増えつつあり、それにともない、インバウンド業界におけるマーケティング手法が確立しつつあります。現在、インバウンドマーケティングにおいては、訪日外国人観光客の行動について「旅マエ」「旅ナカ」「旅アト」、すなわち訪日旅行前、訪日旅行中、訪日旅行後にフェーズわけをした上で、それぞれの段階ごとに適切なアプローチをすることが重要となってきています。今回は、その「旅マエ」「旅ナカ」「旅アト」のうち、 「旅ナカ」 について徹底解...

 

まとめ:訪日外国人観光客が「知りたい!」と思ったタイミングで適切なプロモーションを

昨今のインバウンドプロモーションではSNSやアプリ、WEBなど様々な手法が登場していますが、その中でも2大巨頭といえるのがSNSとWEB(SEOを含めたSEM)です。

それぞれ以下のような特徴があります。

  • SNS

    • 「目に入ってきた情報」=消極的な情報収集
    • 旅マエのプロモーションに最適
  • WEB(検索)

    • 「知りたいと思ってたどり着いた情報」=積極的な情報収集
    • 旅マエ〜旅ナカのプロモーションに最適

特に、最近では旅ナカでの”Things to Do in〜”検索が増えていることから、このような検索がされたタイミングで適切に検索に当たるように、SEOや検索広告を含めたSEM(サーチエンジンマーケティング)をしていくことで、インバウンド顧客の効率的な集客が望めるでしょう。

<参考>

  • Googleブログ:2015 年の旅行業界の検索動向を発表 http://apac.thinkwithgoogle.com/intl/ja_ALL/articles/traveltrend-2016.html
  • Googleブログ:検索データから見るインバウンド旅行トレンド http://apac.thinkwithgoogle.com/intl/ja_ALL/articles/traveltrend-2016.html

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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