年々増え続ける訪日外国人観光客の増加を受け、日本国内の各企業、自治体は訪日外国人観光客誘致の取り組みを行っています。
訪日外国人観光客の訪日目的として、「日本食を食べること」「ショッピング」「日本の歴史・伝統文化体験」などが多い傾向にありますが、最近ではスキーや、登山、海水浴などを楽しむために訪日する訪日外国人観光客も増え、スポーツを観光資源とした旅行形態である「スポーツツーリズム」が脚光を浴び始めています。
京急グループの羽田京急バス株式会社(以下、羽田京急バス)は、アルピコ交通東京株式会社と共同で、スポーツツーリズムに関連した新たなインバウンド向けサービスを展開します。
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2010年頃から、観光庁による取り組みがスタートし、近年、注目を集めているスポーツツーリズム。2020年の東京オリンピック、パラリンピックに向け、さらに盛り上がっていくことが予想されます。今回は、日本におけるスポーツツーリズムの動向、対象となる訪日外国人観光客などをご紹介します。 目次スポーツツーリズムとは古代オリンピックから存在する歴史の長い旅行形態スポーツツーリズムに関する日本の動向日本が目指すスポーツツーリズムのあり方とは他の観光資源と組み合わせ、独自性の強い地域づくり主な対象は韓国...
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12月中旬より新路線「羽田空港~長野県白馬村」の運行を開始:ウィンタースポーツで有名な地域
羽田京急バスは、アルピコ交通東京株式会社と共同で、2016年12月17日から2017年3月5日まで、京急リムジンバスの新路線「羽田空港~白馬線」の運行を行います。(認可申請中)
長野県白馬村は、スキー、スノーボードなどウィンタースポーツで有名なエリアで、訪日外国人観光客にもとても人気の高いスポットです。
羽田空港国際線ターミナルから白馬村まで乗り換えなし:車内にはWi-Fi完備+多言語対応も充実
今回、羽田京急バスが運行を開始する新路線「羽田空港~白馬線」によって、訪日外国人観光客は羽田空港国際線ターミナルから出発し、白馬地区まで直通での移動が可能になります。
所要時間は片道おおよそ5時間30分。運賃は大人9,000円、小児7,000円です。
また、車内にはWi-Fiが完備してあり、多くの訪日外国人観光客の乗車を見込んで、通訳用のタブレット導入、車内モニターでの英語案内など言語対応も実施。
このように羽田京急バスは長野県白馬村までの新路線を展開することで、インバウンド収益増加を図ります。それでは、羽田空港からの到着地として長野県白馬村が選ばれた背景には何があるのでしょうか?
約80,000人の訪日外国人観光客が白馬村に訪問:主にオーストラリアからの訪日客を中心にウィンタースポーツによるスポーツツーリズムが好評
白馬村のホームページ内の観光統計には、年度ごとに白馬村に宿泊した訪日外国人観光客の数が記載されています。
「平成26年中における外国人観光客宿泊者数」を確認すると、合計で77,724人の訪日外国人観光客が白馬村に宿泊していることがわかります。その前年である平成25年度には60,556人となっているため、比較すると対前年30%増を記録しています。
平成26年年度の白馬村に宿泊した訪日外国人観光客数を出身国別に見ていくと、アジア圏からの訪問者数が22,839人、ヨーロッパ圏からの訪問者数が5,817人、アメリカ大陸からの訪問者数が4,409人です。
ここで特筆すべきは、オーストラリアなど オセアニア圏からの白馬村への訪問者数が全体の56%を占める43,797人を占めている 点です。
観光庁よりリリースされた「平成26年度観光白書」によると、平成26年におけるオーストラリアやニュージーランドからの総訪日外国人観光客は、約240,000人となっており、これは総全体比で見たときにわずか2.4%にとどまります。にもかかわらず、その6分の1もの観光客が白馬村に流れています。
ここからわかることは、白馬村の提供するスキー、スノーボードを中心としたスポーツツーリズムがオーストラリアなどオセアニアを主とした訪日外国人観光客に好評であるということです。
また、以前訪日ラボで「インバウンドカレンダー」としてご紹介したとおり、12月、1月はスノースポーツ需要とオーストラリアの夏休みが重なる最大の訪日シーズンと鳴っています。
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今回、羽田京急バスが、羽田空港から白馬村までの新路線の運航を開始した背景として、白馬村のウィンタースポーツを通じたスポーツツーリズムが訪日外国人観光客の間で人気となっている事実があるということが予測されます。
まとめ:白馬村のスポーツツーリズムの人気から空港まで直結の新路線の運行が開始
白馬村のスポーツツーリズムは、訪日外国人観光客に好評であり、結果的に毎年多くのインバウンド誘致を実現しています。
羽田京急バスは、そのような状況を活かし、羽田空港から白馬村までの新路線の運行を開始しています。
交通業界にとって、常にインバウンド需要に対してアンテナを張っておくことは重要です。今回の羽田京急バスのインバウンド対策は理にかなったものといえるため参考になります。
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2022年10月からついに入国者数の上限撤廃、短期滞在者のビザ免除等が実施され、訪日観光が本格的に再開されました。
未だ"完全回復"には至っていないものの、観光地によってはすでに多くの訪日外国人観光客が訪れているところもあり、「インバウンド対策」への関心が急速に高まっています。
では、今やるべきインバウンド対策とはなんでしょうか。そしてそれを国・地域別に見ると、どういった違いがあるのでしょうか。
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