先月末10月31日、インバウンド業界を盛り上げるニュースが発表されました。国土交通省は、今年1月からの累計訪日外国人観光客数が、10月30日に2000万人を超えたことを発表しました。このペースで行けば2016年は2500万人弱の訪日外国人観光客数を望め、東京オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年に4000万人という目標に向けて着々と増加しつつあります。
しかしながら、訪日中国人観光客の伸びが鈍化していたり、為替相場に影響され日本円ベースでの訪日外国人消費額の減少などが騒がれており、受け入れ体制の未整備などの問題など、インバウンドにおける課題はまだまだ少なくはない状況です。
そのような状況の中、いかに訪日外国人観光客の客数増加・消費額増加を促すかは、インバウンド業界において最も重要な課題であり、様々なインバウンドマーケティング手法がうまれつつあります。
今回は、最近インバウンドマーケティングで話題となっている「旅マエ」「旅ナカ」「旅アト」についてまとめて解説していきます。
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旅マエ・旅ナカ・旅アトとは?
現在、インバウンドマーケティングにおいては、訪日外国人観光客の行動について 「旅マエ」「旅ナカ」「旅アト」 、すなわち 訪日旅行前、訪日旅行中、訪日旅行後 にフェーズわけをした上で、 それぞれの段階ごとに適切なアプローチ をすることが重要となってきています。
旅マエとは?
【旅マエ編】インバウンドで話題の旅マエ・旅ナカ・旅アトを徹底解説
年々、訪日外国人観光客が増えるにつれて、インバウンドビジネスに参画する企業も増えつつあり、それにともない、インバウンド業界におけるマーケティング手法が確立しつつあります。現在、インバウンドマーケティングにおいては、訪日外国人観光客の行動について「旅マエ」「旅ナカ」「旅アト」、すなわち訪日旅行前、訪日旅行中、訪日旅行後にフェーズわけをした上で、それぞれの段階ごとに適切なアプローチをすることが重要となってきています。今回は、その「旅マエ」「旅ナカ」「旅アト」のうち、 「旅マエ」 について徹底解...
旅マエ とは、インバウンドマーケティングにおいては、訪日外国人観光客の 訪日旅行前のおおまかな訪問地を選んだり、宿泊先を探したり、訪問地での観光名所やショッピングスポットを検索したりしている段階 のことを指します。期間としては訪日旅行の 1〜4ヶ月前 です。
旅マエは、更にプレ旅マエ、旅マエと分けることができます。 プレ旅マエ は「 どこの国に行こうか決める期間 」で、おおよそ訪日旅行の 4ヶ月以上前 、そして、 旅マエ は旅行先を日本と決めた上で「 日本に行ったら何をしようか考える期間 」で、おおよそ訪日旅行の 1〜3ヶ月前 が、その期間にあたります。
旅ナカとは?
【旅ナカ編】インバウンドで話題の旅マエ・旅ナカ・旅アトを徹底解説
年々、訪日外国人観光客が増えるにつれて、インバウンドビジネスに参画する企業も増えつつあり、それにともない、インバウンド業界におけるマーケティング手法が確立しつつあります。現在、インバウンドマーケティングにおいては、訪日外国人観光客の行動について「旅マエ」「旅ナカ」「旅アト」、すなわち訪日旅行前、訪日旅行中、訪日旅行後にフェーズわけをした上で、それぞれの段階ごとに適切なアプローチをすることが重要となってきています。今回は、その「旅マエ」「旅ナカ」「旅アト」のうち、 「旅ナカ」 について徹底解...
旅ナカ とは、訪日外国人観光客の訪日旅行中の、 観光地をめぐり、ショッピングを楽しみ、ホテルや旅館などの宿泊施設に泊まるなどして旅行を満喫している段階 のことを指します。期間としては訪日旅行中の 5〜10日間 程度です。
旅アトとは?
【旅アト編】インバウンドで話題の旅マエ・旅ナカ・旅アトを徹底解説
年々、訪日外国人観光客が増えるにつれて、インバウンドビジネスに参画する企業も増えつつあり、それにともない、インバウンド業界におけるマーケティング手法が確立しつつあります。現在、インバウンドマーケティングにおいては、訪日外国人観光客の行動について「旅マエ」「旅ナカ」「旅アト」、すなわち訪日旅行前、訪日旅行中、訪日旅行後にフェーズわけをした上で、それぞれの段階ごとに適切なアプローチをすることが重要となってきています。今回は、その「旅マエ」「旅ナカ」「旅アト」のうち、「 旅アト 」について徹底解...
旅アト とは、母国に帰国し、 訪日旅行の余韻にひたる期間です。お土産を配ったり、旅行の様子や感想をまとめてSNSなどに投稿したりする段階 です。期間としてはおおよそ訪日旅行後 1ヶ月間程度 になります。
なぜ旅マエ・旅ナカ・旅アトといったフェーズに分けるのか?
インバウンドマーケティングにおいて、旅マエ・旅ナカ・旅アトという3つのフェーズにわけるのは、それぞれのフェーズごとによって 訪日外国人観光客の行動が異なり、適切なプロモーションのアプローチが異なる ためです。以下でそれぞれのフェーズごとのポイントを見ていきましょう。
プレ旅マエ・旅マエのポイント
タイトル | 内容 |
キーポイント | 訪日旅行のブランディング、事前予約・手配が必要なもの |
訪日外国人観光客の行動 | 「どの国に行こうか」「日本に行ったら何をしようか」といった事前の調査や手配・予約をする |
プロモーション | 広告、SNS、口コミといった情報拡散施策 |
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旅ナカのポイント
タイトル | 内容 |
キーポイント | 現地で決められる・手配できるもの、おもてなし |
訪日外国人観光客の行動 | 日本現地で「どの店が美味しいかな」「この商品はどこにあるのだろう」「なにかおもしろい観光地やイベントはないかな」といった調査・比較・選定・手配をする |
プロモーション | 広告、SNS、O2Oや多言語対応といった満足度向上施策 |
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旅アトのポイント
タイトル | 内容 |
キーポイント | SNS拡散、リピーター化、行動分析 |
訪日外国人観光客の行動 | 訪日旅行の余韻にひたり、訪日旅行の感想や写真をSNSなどに投稿・シェア、または旅ナカで買いそびれたもの、旅アトに発見した日本の製品を越境ECで購入 |
プロモーション | SNS、口コミなどの次の訪日需要喚起施策、越境ECなどの母国からの購買換気、行動分析 |
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旅マエ・旅ナカ・旅アトプロモーションの最近の流れは?
近年の訪日中国人観光客の旅マエ・旅ナカでの行動の変化に伴い、各フェーズの重要度に変化が起きています。
従来、訪日中国人観光客は団体旅行での訪日がほとんどでした。団体旅行では、ツアー会社によってスケジュールが決められており、ゆっくりショッピングを楽しむ時間や、自由時間に制限がありました。そのため、限られた自由な時間で超効率的に買い物をしていくために、旅マエの段階で入念な調査、買い物リストの作成をしていました。
このような背景があったため、旅マエの準備・調査段階でいかに訪日外国人観光客に認知してもらうか、買い物リストに入るかが重要課題とされていました。
しかしながら、FIT(個人旅行)の比率が上がってきて自由な時間が増えた≒日本の現地でしらべたり悩んだりすることができるようになった、日本の情報をスマホで調べられる訪日情報サービスの続出、リピーター化の重要性向上に伴う満足度向上施策の重要性の高まりといった要素により、旅ナカでのプロモーション施策が重要視されるようになってきています。
また、越境ECの登場や、前述のリピータ化の重要性向上などがあり、従来情報の分析に終止していた旅アト施策において、そのプロモーション施策にも変化が生じてきています。
インバウンドビジネスに成功しているところは、言葉の登場前に「旅マエ・旅ナカ・旅アト」を意識していた!?
旅マエ・旅ナカ・旅アトという言葉の登場前から、それぞれのフェーズごとに適切なプロモーションを仕掛けていた企業はインバウンドビジネスに成功しています。その代表例がドン・キホーテでしょう。
- 旅マエ
- 海外国際観光見本市での出展、商品の訪日前予約
- 旅ナカ
- ようこそマップ、多言語対応、免税店対応、ポイントカード、決済対応
- 旅アト
- ポイントカード会員登録者への越境EC、売上分析
上記のように、それぞれの施策がバランス良く旅マエ・旅ナカ・旅アトに当てはまることができ、理想的なプロモーションを行っているため、現在のインバウンドビジネスの成功を収めているのだと考えられます。
まとめ:旅マエ・旅ナカ・旅アトのフェーズ分けはインバウンドプロモーションの設計に活用
購買行動にかかわるマーケティングは、古くは「AIDMA(消費行動は注意、興味、欲求、記憶、行動のプロセスを経るという考え方)」、そして「AISAS(注意、興味、検索、行動、共有)」、最近では「SIPS(共感、確認、参加、共有拡散)」などに代表されるように、消費者の行動の変化に伴い、その手法・分析方法も変化していきます。
従来のインバウンドマーケティングでは、例えば多言語対応やSNS広告に終始しているなど、総合的に訪日外国人観光客を分析する考え方はほとんどありませんでした。旅マエ・旅ナカ・旅アトという概念の登場により、インバウンドマーケティング手法がますます洗練されてきています。
まずは、自ビジネスが、ターゲットとしている国や地域の訪日外国人観光客にたいして、旅マエ・旅ナカ・旅アトにおいてどのような施策ができているか、そしてどのような施策ができていないかを考えることから始めてみてはいかがでしょうか。
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
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詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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