観光立国実現に向けたクレジットカード業界としての取り組み

THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ- アーカイブ無料配信中
完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

~店頭でのクレジットカード利用可能表示によるインバウンド売上の変化~

[日本クレジットカード協会]

日本クレジットカード協会(略称JCCA)は、観光立国実現に向けた取り組みとして、「しもきた商店街(東京都世田谷区)におけるアクセプタンス向上に係る実証実験」また「地域のクレジットカード利用環境向上の課題把握・解決策検討のための地方関連団体ヒアリング」を実施いたしました。しもきた商店街での実証実験では、店頭にクレジットカードの利用が可能であることを表示することにより、表示する前に比べ「外国人の集客力が上がり、これらの店舗が集客した外国人はクレジットカードを利用し、購入単価も従前より高くなっていた」ことが分かりました。このようにインバウンド消費等の取り込みには、クレジットカードの利用環境の整備が重要な要素であることを再認識しました。

日本クレジットカード協会(略称JCCA、会長北嶋 信顕 ユーシーカード株式会社 代表取締役社長)は、昨年、一昨年に実施した観光立国実現に向けた日本クレジットカード協会としての取り組みを踏まえ、「商店街におけるアクセプタンス向上に係る実証実験」また「地域のクレジットカード利用環境向上の課題把握・解決策検討のための地方関連団体ヒアリング」を実施し、調査報告書として取りまとめました。主な要点は以下のとおりとなっております。

1.アクセプタンス実証実験

商店街におけるアクセプタンス向上に係る実証実験は、しもきた商店街(東京都世田谷区)において、店舗におけるクレジットカードの利用可否や利用可能表示の有無などのアクセプタンスの状況によって、どの程度来訪者の消費行動が変化するかを把握・分析したものである。

[実証実験から得られた示唆]
クレジットカード利用可能の店外表示により、インバウンド集客が進み、その売上が向上する
実証実験結果から、新たに利用可能の店外表示をした店舗、具体的には国際ブランドロゴシールを通りから見える店頭に貼るなどをした店舗では、外国人の集客力が上がったことがわかった。また、これら店舗が集客した外国人はクレジットカードを利用し、購入単価も従前より高くなっていた(図表1)。

図表 1 店外表示がインバウンド客に与えた効果

多言語対応免税対応とその店外表示、またクレジットカード決済対応により、インバウンド誘客が進み、売上が向上する

実証実験結果から、多言語対応免税対応に表示などにより6割~7割の外国人に対して、誘客が進む効果があることがわかった。また、カード決済が可能な場合は、外国人の半数が、より高額の買い物を行うことや現金よりカードでの決済を選ぶと回答した(図表2)。

図表 2 アクセプタンス向上による誘客、単価向上効果

[参考 実証実験の概要]
しもきた商店街(117店舗を対象)において実施。全国で展開されているクレジットカード利用促進関連施策が実施されていること、一定のインバウンド観光客が来街していること、さらに取りまとめ団体(商店街組合)がインバウンド振興に熱心であり定常的に組合店舗とやり取りをしていることから選定。
クレジットカード利用環境、アクセプタンスの状況により店舗を4グループに分類。実証実験期間中にアクセプタンス向上(店外表示の実施)に取り組んだグループ③に着目し、実証実験期間前後の集客、売上等を「店舗アンケート調査」により把握・分析。
また、来街外国人(61人を対象)に対して、アクセプタンス向上が購買行動に与える影響を「来街者ヒアリング調査」により把握・分析。

図表 3 実証実験の対象店舗

2.地方ヒアリング調査

インバウンド振興に向けた地方の課題を把握するため、さまざまな地域単位でインバウンド振興に取り組む関連団体へのヒアリング調査を実施した。

[地方ヒアリング調査から得られた示唆]
地域とりまとめ団体は、当初はクレジットカード利用環境向上をあまり意識していないが、高山市のようなインバウンド振興が進み、誘客が実現している地域の団体、あるいは商店街という決済に直結している団体では、クレジット利用環境の向上についての課題認識が進んでいる。
地方ヒアリングをおこなった地方自治体(妙高市、高山市)あるいは商店街(奈良市もちいどのセンター街)の事例より、これらの地域取りまとめ団体がインバウンド観光振興に力を入れることで、補助金の確保や機運醸成がなされ、クレジットカード利用環境の向上が加速化する可能性が示唆された。

[参考 地方ヒアリング調査の概要]

当協会では、これらの調査結果を踏まえ、今後クレジットカード利用環境の整備を関係団体と連携を図りながら、”世界で最もクレジットカードが使いやすい国”の実現、ひいては”観光立国”実現に向けた取り組みに一層注力していくものです。

なお、詳細な調査結果は、当協会のホームページ(http://www.jcca-office.gr.jp/index.html)にて掲載しております。

<本件に関する照会先>
〒105-0004 東京都港区新橋2-12-17 新橋I-Nビル1階
日本クレジットカード協会  山口、菱沼、板橋
電話:03-6738-6621

【10/21開催】今こそ見直したい、EC・店舗のカスタマージャーニーの重要な3つのフェーズ 〜集客・購買・リピート施策をアップデート〜


顧客が商品を知り、購入し、継続的に選び続けてもらうまでの一連の体験(カスタマージャーニー)には、フェーズごとに異なる課題と有効なアプローチがあります。

本ウェビナーでは、「実店舗・ECへの集客」「シームレスな購買体験の提供」「ロイヤル顧客の育成」の3つの重要フェーズに着目。小売企業が今注力すべき施策と、その成果につなげるためのポイントをわかりやすく解説します。

マーケティング・販促・デジタル推進に携わる皆さまにとって、課題解決のヒントとすぐに実践できるアイデアが得られる内容です。ぜひご視聴ください!

<セミナーのポイント>

  • Googleサービスと在庫情報を連携させ、“実店舗・ECどちらにも送客できる最新手法”が学べる!
  • 実店舗とECの購買データを統合し、“チャネルをまたいだシームレスな購買体験”の設計方法がわかる!
  • 購入者を“ロイヤル顧客”へと育てるための、導線設計とコンテンツ施策が学べる!

詳しくはこちらをご覧ください

【10/21開催】今こそ見直したい、EC・店舗のカスタマージャーニーの重要な3つのフェーズ 〜集客・購買・リピート施策をアップデート〜

【10/24開催】インバウンド好調の流れはこのまま続くのか?今後の見通しと、今やるべきこと


かつてない好調ぶりを見せているインバウンド。2025年の訪日外国人客数は4,000万人超と予測されていますが、「今後もこの流れは続くのか」「今と同じ戦略でビジネスを伸ばせるのか」懸念を抱いている人は少なくないでしょう。

そこで本セミナーでは、これまでのデータからインバウンド市場の今後を予測し、いま取るべき行動や準備すべきことを解説します。

インバウンド事業に携わる皆さまにとって、ご自身のビジネスに役立つヒントが得られる内容です。ぜひご視聴ください!

<セミナーのポイント>

  • 最新のインバウンド動向と今後の見通しがわかる
  • 専門家3名による議論から、インバウンドの今後の動きに対してやるべきことがわかる
  • 短期的に役立つ施策の話から、中長期的に考えていかなければならない戦略の議論まで、幅広く聴くことができる

詳しくはこちらをご覧ください。

【10/24開催】インバウンド好調の流れはこのまま続くのか?今後の見通しと、今やるべきこと

訪日ラボ主催「THE INBOUND DAY 2025」アーカイブ配信中!

訪日ラボを運営する株式会社movが8月5日に開催した、日本最大級のインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」のアーカイブ動画が公開中です。

アーカイブ配信では、元大阪府知事の橋下 徹氏と大阪観光局理事長の溝畑 宏氏による基調講演のほか、脳科学者の茂木 健一郎氏、日本文学研究者のロバート・キャンベル氏、アパグループ 社長兼CEOの元谷 一志氏などの貴重な講演の様子を一挙公開(一部を除く)。

参加できなかった方はもちろん、もう一度議論を見直したい方も、ぜひご覧ください。

視聴はこちら(無料)

【インバウンド情報まとめ 2025年10月前編】中国の大型連休「国慶節」8日に終了、2025年も日本人気が続く ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。

この記事では、主に10月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

中国の大型連休「国慶節」8日に終了、2025年も日本人気が続く ほか:インバウンド情報まとめ【2025年10月前編】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに