訪日中国人の次のトレンドは「見る」:ここまでコト消費が進んでたか…SNSでの投稿量「見る」は「買う」の25倍に!

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訪日中国人観光客の高額商品類における「爆買い」が収束し始めてからもうすぐ1年が経とうとしています。訪日中国人観光客も含め、インバウンド全体が如実に「コト消費」にシフトしつつあることを示すデータが、最近続々と発表されています。

コト消費とは? 訪日外国人の消費行動がサービスや体験に移行

目次コト消費とは「コト消費」はいつから使われ始めた?インバウンドでの「コト消費」の使われ方は?なぜ「コト消費」という言葉が注目され始めたのかコト消費とはインバウンドにおける「コト消費」とは、訪日外国人観光客が旅館やホテルなどでの宿泊、観光地やアクティビティーでの体験など、経験・体験に対して価値を見出す消費行動のことをいいます。インバウンド業界のみならず、一般のニュースにおいても、訪日中国人観光客の「爆買い」というキーワードが騒がせていましたが、為替相場が元安円高傾向にふれるにつれ、訪日中国...

先日、東京海上日動火災保険株式会社は、インバウンドのビッグデータを活用し
た分析として、TwitterおよびWeiboでの投稿を分析した調査レポートを発表しました。

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各地域を訪れる訪日外国人観光客の行動は出身国によって様々です。千葉県は、インバウンドの出身国による嗜好の違いをSNSから調査し「平成27年度 SNSを活用した外国人観光客ニーズ・動向調査事業 調査結果資料」でまとめています。今回千葉県の商工労働部の観光企画化が調査したのは「大韓民国、中華人民共和国、台湾、タイ王国、シンガポール共和国、マレーシア、インドネシア共和国、フィリピン共和国、ベトナム社会主義共和国、アメリカ合衆国、フランス共和国」の11カ国・地域で、対象期間は平成27年9月〜11月...

ディズニーよりUSJのほうが人気!SNS分析でわかったインバウンドの人気観光スポット

先日訪日ラボでもご紹介したナイトレイの「inbound insight(インバウンドインサイト)」を活用した「インバウンドレポート2016 2016年1月〜12月」が、ナイトレイとRJCリサーチの共同調査で発表されました。SNSを活用した位置・移動情報のビッグデータを収集・解析する「inbound insight(インバウンドインサイト)」で見る昨年2016年のインバウンド、つまり「訪日外国人観光客はどこにいっていたの?」はどのようなものだったのでしょうか。インバウンドの中心が関東から関西...

 


【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】

会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。

ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。

東京海上日動火災保険株式会社 ソーシャルビッグデータを活用した、全国インバウンド観光調査を実施

東京海上日動火災保険株式会社が先日ソーシャルビッグデータを活用した、全国インバウンド観光調査レポートを発表しました。同社は、2016年7月より地方創生室を設置しており、インバウンド地方誘致による地方創生促進の取り組みをしています。

その取り組みのなかで、ビッグデータを活用したインバウンド分析のニーズが高まっていることがあったため、株式会社電通と株式会社NTTデータとの協業組織の
「ソーシャル・インサイト・ラボ」の協力により、ソーシャルビッグデータを活用した全国インバウンド観光調査を実施しました。

同調査は、日本全国11エリアでの TwitterおよびWeiboでのSNS投稿データを活用した、外国人観光客の観光動態・嗜好調査を行ったものです。調査期間は2015年11月~2016年10月の1年間で、Twitterの投稿約74万件、Weiboの投稿約10万件、合計約84万件のSNSでの投稿データを分析対象としており、それらを国籍別、日本の地域別、「見る」「食べる」「買う」「体験する」等の分類による嗜好別で分析しています。

 

 

アジア圏および英語圏のインバウンド市場上位10か国の「見る」「食べる」「買う」「体験する」の構成比

本調査の特徴は、 SNSでの投稿データを「見る」「食べる」「買う」「体験する」といった嗜好分類 をした上で、各国ごとに構成比を出している点です。これにより、インバウンドのニーズ、特に「モノ消費」「コト消費」の変化についてデータから読み取ることができます。

中国ではもはや「コト消費」がメインストリーム!?

アジア圏インバウンド市場TOP5のSNS投稿データ嗜好分析

アジア圏インバウンド市場TOP5のSNS投稿データ嗜好分析

中国を始めとした、アジア圏のインバウンド市場TOP5の国別SNS投稿データを嗜好別に分析したところ、想像以上に訪日中国人観光客の「コト消費化」が進んでいることがわかります。

「買う」に関する投稿の構成比がわずか2%なのに対し、「体験する」は33%、「食べる」が17%、そして 「見る」に至っては「買う」の約25倍の49% にも及びます。

「SNSに投稿する」という特性上、ランドマークや美しい景観はSNS投稿されやすい傾向にありますが、 他の国と比較しても、訪日中国人観光客の「買う」に関する投稿の少なさと、「見る」に関連する投稿の多さは際立っています

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英語圏訪日客はバランス良く訪日旅行を楽しんでいる模様

英語圏インバウンド市場TOP5のSNS投稿データ嗜好分析

英語圏インバウンド市場TOP5のSNS投稿データ嗜好分析

アジア圏と比較して、従来から「コト消費」的な訪日旅行を楽しんでいた英語圏の訪日外国人観光客は、SNSでの投稿でも特徴的な構成比ではなく、バランス良く訪日旅行を楽しんでいることが伺えます。

意外なのは、訪日中国人観光客はもとより、ショッピングをメインに訪日旅行を楽しんでいると思われているアジア訪日外国人観光客よりも、英語訪日外国人観光客の方が「買う」に関する投稿量が多いこと。

また、「食べる」に関する投稿量もおしなべて高いことから、英語圏訪日外国人観光客の日本食への関心の高さを伺わせるデータとなっています。

訪日外国人の70%が目的にする「日本食」人気ランキングは?

日本を訪れる訪日外国人観光客は、そもそも何を目的に日本を訪れているのでしょうか?日本は海外には珍しい明確な四季、季節とともに移り変わる自然風景、大都市部でのショッピング、豊かな伝統文化などがありますが、実はその中で最も注目を集めているのは日本の料理なんです。インバウンド市場や各国の訪日外国人に関する調査やもっと詳しいインバウンドデータ知るには?訪日ラボがまとめた「インバウンドデータレポート」を詳しく見てみる「調査・リサーチ」の資料を無料でダウンロードする「インバウンドデータ」の資料を無料で...

 

SNS分析でインバウンドの「穴場観光地」が判明

英語圏・アジア圏 上位5か国の日本の観光での「見る」に関する投稿のネガポジ分析

英語圏・アジア圏 上位5か国の日本の観光での「見る」に関する投稿のネガポジ分析

また、本レポートではSNSの投稿を「投稿量(話題量)」×「ポジティブ(肯定的)率」で分析しています。これによって、話題量は少ないものの評価の高い「インバウンドの穴場観光スポット」が明らかになっています。

インバウンドの穴場観光スポット」は、SNSでの観光地に関する投稿について、言語分析して”ポジティブ”、”ネガティブ”判定した上で、そのポジティブ率と投稿数(話題量)をかけ合わせて分析したものです。

これによると、英語圏の5か国では、寺社や城など日本の古い建築物、東京駅SNS上での話題量が少ないものの、ポジティブな評価が高く、アジア圏5か国では、箱根、桜、東京駅について同様の傾向が見えます。

ここから、英語訪日外国人観光客にとってのインバウンド穴場観光スポットは「寺社仏閣」「東京駅」などの歴史を感じさせるもの、そしてアジア訪日外国人観光客にとっては「箱根」「桜」といった体験が出来る見ものスポットであることがわかります。

 

まとめ:インバウンドの流れを掴むべく、常に最新情報のチェックを

今回東京海上日動火災保険株式会社が発表した、ソーシャルビッグデータを活用した全国インバウンド観光調査レポートについてご紹介しました。本レポートによれば、訪日中国人観光客の訪日旅行トレンドが如実に体験型、つまりコト消費に移行していることが見て取れます。

これまでも、インバウンドのトレンドは1〜2年単位で移り変わってきています。今メイントレンドとなっている「コト消費」も東京オリンピックの開催される2020年ごろには、またメイントレンドでなくなっているかもしれません。インバウンド市場の1つめのピークとなる東京オリンピックインバウンド市場を獲得するには、そのトレンド移行の兆しを、最新データをチェックすることで掴み取ることが重要になります。

<参考>

 

【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」

インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。

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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

<こんな方におすすめ>

  • インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
  • 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
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【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。

この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

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「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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