観光資源とは「あるもの」ではなく「つくるもの」であることがよく分かる事例集その2:「妖怪」までもが観光資源!?地域の文化を活用した観光地域づくり

観光資源とは「あるもの」ではなく「つくるもの」であることがよく分かる事例集その2:「妖怪」までもが観光資源!?地域の文化を活用した観光地域づくり

観光によって地方創生・地域活性化を行い、観光地域づくりを実践している地域が全国各地に存在しますが、その中でも、地域に伝わる文化、科学技術を観光に活かして観光地域を作っている事例をご紹介しましょう。

地域の文化を観光資源として活用した事例1:山形県 ユネスコ食文化創造都市の推進



地域の文化を観光資源として活用した事例1:ユネスコ食文化創造都市の推進:観光庁より
地域の文化を観光資源として活用した事例1:山形県 ユネスコ食文化創造都市の推進 観光庁より

山形県鶴岡市では鶴岡食文化創造都市推進協議会が中心となり、平成23年度から2年間、文化庁文化芸術創造都市モデル事業の採択を受け、食文化を地域振興に活用する多彩な事業を構築しています。観光客をさらに呼び込むため、「鶴岡ふうどガイド」「鶴岡のれん」「庄内酒まつり」など農林水産物の情報発信を展開しています。

文化面ではレシピ集を発行したり、現場取材とウェブサイトによる発信を行っています。同時に市民への食育、農林水産業への理解促進、交流面では国内外の創造都市との連携を強化しており、ミラノ国際博覧会への出店などにも取り組んでいます。

地域の文化を観光資源として活用した事例2:石川県 歴史的まちなみと伝統工芸、産業郡を活用した創造都市づくり



地域の文化を観光資源として活用した事例2:歴史的まちなみと伝統工芸、産業郡を活用した創造都市づくり:観光庁より
地域の文化を観光資源として活用した事例2:石川県 歴史的まちなみと伝統工芸、産業郡を活用した創造都市づくり 観光庁より

石川県金沢市では、昭和43年に金沢市伝統環境保存条例を制定。これによって旧城下町の歴史的な佇まいを保全し、個性豊かな独自のまちづくりを進めてきました。工芸面では工芸技術の継承発展、地域の文化と産業振興を目指して、金沢美術工芸大学を設立しました。

平成元年には市政100周年を記念し、金沢卯辰山工芸工房を設立。全国から若手工芸家を公募し、工芸家の育成とともに伝統産業の振興を目指しています

地域の文化を観光資源として活用した事例3:長崎県 平戸オランダ商館を活用したまちづくり



地域の文化を観光資源として活用した事例3:平戸オランダ商館を活用したまちづくり:観光庁より
地域の文化を観光資源として活用した事例3:長崎県 平戸オランダ商館を活用したまちづくり 観光庁より

長崎県平戸市では海外と交流があった歴史があることから、平戸オランダ商館を活用し、「歩いて楽しいみなとまちづくり」を全体のテーマとして取り組んでいます。

施策の柱は「復元施設の活用」「温故知食」「町歩きと人づくり」「情報発信」で、季節毎のイベント創造、歴史上の人物に扮装した市民によるおもてなし案内、 外国人による外国語のHP作成 などの取り組みをしています。

地域の文化を観光資源として活用した事例4:静岡県 富士山宝永火口トレッキングガイド



地域の文化を観光資源として活用した事例4:静岡県 富士山宝永火口トレッキングガイド 観光庁より
地域の文化を観光資源として活用した事例4:静岡県 富士山宝永火口トレッキングガイド 観光庁より

静岡県富士市、富士宮市では、登山シーズンの7月中旬、9月上旬の2ヶ月しか行けない富士山頂登山ではなく、6月から10月の5ヶ月間楽しむ事が出来る富士宮口五合目を発着とした宝永火口トレッキングを推進しています。

学習的な内容が多く一般観光客向きでは無かったものを、ルールやマナーを掲載した 日英2カ国語表記のガイドブックにより、同行ガイドなしでも個人で楽しめる事を可能としました 。静岡県、観光協会、観光関係者にPRしたところ大きな反響があり、団体受け入れを開始する仕組みを構築しました。

地域の文化を観光資源として活用した事例5:静岡県 音楽を活かした観光地域づくり



地域の文化を観光資源として活用した事例5:静岡県 音楽を活かした観光地域づくり 観光庁より
地域の文化を観光資源として活用した事例5:静岡県 音楽を活かした観光地域づくり 観光庁より

静岡県浜松市では「音楽の都・浜松」を目指した取り組みをしています。その中で「音楽と通して子供達のゆたかな感性を育む」「音楽文化を担う人材の育成」「音楽文化の蓄積の都市資産としての活用と発信」を掲げ、プロオーケストラによる音楽鑑賞教室、アクトシティ音楽院における一流の講師陣による音楽セミナーやアカデミーの開催、音楽のまちづくりのための「浜松国際ピアノコンクール」をはじめとする音楽文化の蓄積を都市の資産として発信するなどの行動を行っています。

地域の文化を観光資源として活用した事例6:鳥取県 妖怪をモチーフにしたまちづくり



地域の文化を観光資源として活用した事例6:鳥取県 妖怪をモチーフにしたまちづくり 観光庁より
地域の文化を観光資源として活用した事例6:鳥取県 妖怪をモチーフにしたまちづくり 観光庁より

鳥取県境港市では、当地出身の漫画家「水木しげる」作品の妖怪をモチーフにした観光まちづくりを実施しています。妖怪のブロンズ像が並ぶ「水木しげるロード」「水木しげる記念館」などに加え「境港妖怪検定」「妖怪川柳」「境港妖怪ジャズフェスティバル」「妖怪スタンプラリー」など、 "矢継ぎ早の企画の実現"をキーワードに、話題となるイベント、商品づくりにスピード感を持って取り組んでいます

 

 

まとめ

風土や環境、自然など以外に、地域に根ざした文化を観光に活用する方法は色々とありますが、今回例としてご紹介したような様々なまちづくりが全国で行われています。

例えば最後にご紹介した鳥取県の水木しげる氏出身地としての観光まちづくり事例も、現在では「作者の出身地として観光資源化する」というのは、漫画「名探偵コナン」の青山剛昌氏出身地として同じく鳥取県が観光資源化しているように、ある種の定番となっています。

しかしながら、このように漫画家の「出身地」ということで観光資源化できる、と最初にアイディアを出し、そして成功を収めているのは血の滲むような努力があったことでしょう。ここからも、改めて魅力的なまちづくりには、 自らのまちにどのような魅力があるのかを見つめるということが必要 になるということがわかりますね。

<参考>

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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