ホテルや旅館など一般的な宿泊施設を利用するよりも安価であることや、インターネットの普及、シェアリングエコノミー型サービスの流行などを理由に、世界的でAirbnbなど民泊サイトを活用する人たちが増えています。
300万人の訪日客が利用:国内で普及が進む民泊サービスAirbnbの利用実態をわかりやすくご紹介
2016年11月2日、日本政府観光局(JNTO)により、2016年1月から10月までの訪日外国人観光客数が2,000万人を超えたとの報道発表がありました。訪日外国人観光客数が異例のペースで増えている中、国内ではインバウンド向け宿泊施設の不足が問題となっていますが、最近では訪日外国人観光客の間で世界最大の民泊サービスであるAirbnbの普及が日本においても進んでいます。Airbnb Japan株式会社のプレスリリースによると、2016年1月から10月の間にAirbnbを利用した訪日外国人観光...
2017年2月15日の米フォーチュン誌によると、民泊サービス最大手であるAirbnbは、2020年までに35億ドル(日本円でおよそ3500億円)の年間売上を達成する見込みとのこと。
民泊はAirbnbだけじゃない!ホスト必見の海外で有名な民泊サイトまとめ9選
ホテルや旅館など一般的な宿泊施設を利用するよりも安価であることや、インターネットの普及、シェアリングエコノミー型サービスの流行などを理由に、世界的で旅行時に「民泊サービス」を活用する観光客が増えています。2017年2月15日の米フォーチュン誌によると、民泊サービス最大手であるAirbnbは、2020年までに35億ドル(日本円でおよそ3500億円)の年間売上を達成する見込みとのこと。このように世界的規模で見ても大きなマーケットになっている「民泊」。民泊サービスというと真っ先に思い浮かぶのが先...
このように世界的規模で見ても大きなマーケットになっている「民泊市場」。今まででは、民泊ゲストとして観光客が主なターゲットでしたが、最近では新たな層にもスポットライトがあたり始めています!
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Airbnb、新機能「出張対応」を追加!
米Airbnbは、2017年4月28日、既存の民泊物件の検索フィルターに、新たな物件ジャンルとして「Business Travel Ready(以下、出張対応)」機能を追加しました。
Airbnbの新たなターゲットは「ビジネスマン」に!?
出張対応機能は、出張などで国内外に渡航する出張者を対象にした機能です。
出張対応機能は、法人向けの出張支援プログラムAirbnb for businessとして約2年前から始まっていたものですが、今回検索フィルターにも同ジャンルを追加することで、さらなる出張者の民泊利用を促進しようとしたものと思われます。
今回ご紹介している出張対応機能は、具体的にどのようなものなのでしょうか?
出張対応の特徴は、ホテル並みのおもてなしを民泊で提供できる点!
Airbnbが提供する出張対応の特徴は、以下の取り。
Airbnbが提供する出張対応機能の特徴は、
- 門限なしのセルフチェックイン:日中も深夜も24時間体制でチェックインが可能
- Wi-Fi完備:仕事に支障を来さないために24時間のフリーWi-Fiを提供
- まるまるシェア:民泊物件を独り占め。もしくは同僚でシェアできる
- ワークスペースの提供:仕事に集中できる空間を提供
- アメニティ完備:ホテルで提供されるようなアメニティを完備(ヘアドライヤー、ハンガー、シャンプー、アイロンなど)
出張などで民泊サイトを活用するビジネスマン向けのサービスが整っている点が特徴です。
また、出張対応物件を提供するホストは、一般的に返答率と責任遂行率が高いとされ、24時間以内にゲストからのメッセージに返答する可能性は90%。満点となる5つ星レビューが一般的な民泊物件よりも多い(最低でも60%)傾向にもあります。
このように、従来であればゲストとして観光客が主なターゲットでしたが、最近では出張などで宿泊場所が必要になる出張者にも、ターゲットを拡大しています。
先述の通り、Airbnbはビジネスマン向けのサービスを約2年前から提供していました。しかし、収益面から見るとあまりうまくはいっていなかったことが伺えます。
Airbnbの収益のうち観光客ではなく出張者から得られたものはわずか10%に…
英エコノミスト誌では、”Home-sharing sites are targeting business travellers(民泊サイトは、今後出張者をターゲットとする)”と題して、ビジネスマンにもターゲットを拡充していくAirbnbについて取り上げています。
同記事によると、
アメリカにおいて全旅行出費のうち(観光も含む)1/3が、出張によるものであるにもかかわらず、世界中にユーザーを獲得しているAirbnbの出張から得られた収益額はわずか10%を記録するにとどまっている。―エコノミスト誌より 一部抜粋して和訳
とされています。出張時に人々は多くのお金を出費するにもかかわらず、Airbnbは、そこをうまく活用できていない現状があることが伺えます。
今回のアップデートは、そういった現状を打破し、単なる観光客だけではなく、ビジネスマンにもターゲットを買う徴していくためのものであることが予測できます。
しかし、そもそもAirbnbが、出張向けの民泊物件をリスティングすることに需要があるのかを疑問視する声もあります。
海外では、新規ユーザー層開拓は難しいのでは?との声も
同エコノミスト誌の記事によると、
> 既にネット上ではワンクリックで予約できる出張向け宿泊施設が多く存在していることに加え、多くの企業が出張時に民泊サイトを利用しないように暗にほのめかしているという事例もある。多くのビジネスマンにとって、Airbnbを出張時に利用することはトレンドにはならないだろう。―エコノミスト誌より 一部抜粋して和訳
としており、民泊サイトが出張者をターゲットにするのは難しいのではとしています。
また、同記事では、AmTrav Corporate Travel社の社長Craig Fichtelberg氏の意見も掲載しており、同氏は、
ビジネスマンは、Airbnbの提供することができない「一貫性」を欲している。世界中のホテルは、ビジネスマンを引き付けるための、ある種の基準をすでに構築している。―エコノミスト誌より 一部抜粋して和訳
としており、やはり出張者をターゲットとした民泊事業は難しいのではとの意見を提示しています。
ただ、多くの出張者は信頼性・安定性という観点からホテルを利用するかもしれませんが、出張による長旅の疲れを癒すのは、案外、民泊ホストや近隣の住民とのコミュニケーションや温かい人柄かもしれません。
まとめ:Airbnbのビジネスマンをターゲットとした新サービスにこれからも注目!!
米Airbnbは、2017年4月28日、既存の民泊物件の検索フィルターに、新たな物件ジャンルとして「出張対応」機能を追加しました。
文字通り、出張者・ビジネスマンを新規のターゲットに見据えるための施策ですが、なかには民泊の出張先の宿泊場所としての活用を推進する動きに疑問を呈する声もあります。
いずれにしよ、民泊が観光客のみならず出張者・ビジネス上でも使われる日がやってくるかもしれません。これからのAirbnbの動きに注目です。
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<参照>
- THE VERGE:Airbnb adds a new search filter to cater to business travelers
- The Economist:Home-sharing sites are targeting business travellers
- Tnooz:Airbnb’s new business travel program offers all the comforts of home
- Airbnb ホームページ:出張対応ホーム
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