こんにちは、Ad Arch(アドアーチ)の白川です。現在、インバウンド動画プロモーションは世界中どこからでもアクセスのできるWebでの展開が主になっています。今回は動画プロモーションを行うにあたり、タイトルの重要性を紹介したいと思います。
【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】
はじめに:動画タイトルと検索の関係性
Web動画サービスと言えば、「YouTube」が有名です。YouTubeは今やgoogleに次いで、訪問者が世界で二番目に多いサイト とされています。※Alexa TOP500 sites on the web2017年8月現在 (http://www.alexa.com/topsites)
昨今では、通常のキーワード検索と同様にYouTubeで動画を検索する人も増えてきました。これは 訪日旅行に興味のある潜在的訪日外国人観光客も同様 です。そこで、動画のタイトル=検索キーワード となる構図が出来上がり始めています。
動画タイトルにおける海外在住ターゲットとのコミット
YouTube動画を海外向けに展開する際、動画タイトルの翻訳機能を追加することが有効 とされています。※自分の動画のタイトルと説明を翻訳する((https://support.google.com/youtube/answer/6289575?hl=ja)[https://support.google.com/youtube/answer/6289575?hl=ja])
言語やインターネット環境の異なる諸外国に向けてのローカライズは、インバウンドプロモーションとしての動画施策においても非常に重要な項目となっています。ゆえに、YouTube動画はアップロードするだけではなく、各国の動画視聴者に向けて情報発信することが必要 となります。 細かなローカライズ設定を加えることで、諸外国からの検索リーチを高める ことができます。
動画は最後まで見なければ内容がわからない。だから、内容をアシストするのがタイトル
そして、動画タイトル内容についてです。
動画を展開する際に、まず知っておくべきことの一つに 「動画は最後まで見なければ伝わらない」 ことが挙げられます。ほぼ全ての動画が、オープニングからエンディングまでのストーリーをもとに、「最初から最後まで視聴して理解が完成する」ように制作されているため、途中離脱・途中からの視聴では情報を100%伝えることができません。
そこで重要となってくるのが、動画のタイトルです。動画タイトルに基礎となる情報を組み込むことで、
- 何を紹介しているのか?
- 動画がどんな興味深い内容なのか?
- 視聴者に関係ある情報か?
などを視聴前の段階で、ある程度伝えることができます。
これらは、私たちが映画やドラマ・テレビ番組を見る際に、普段から何気なく行っている、視聴前情報(「題名」「出演者」「ジャンル」「なんとなく面白いかどうか」など)をもとに視聴を判断する行動のように、動画そのものの視聴判断の手助けを行うことに繋がります。
そして、日本についての情報を求めてweb検索をかけている、訪日外国人観光客に向けて発信する情報として「事前情報」は非常に大切な項目 となります。
動画タイトルの良例:How to Eat Sushi: You’ve Been Doing it Wrong
冒頭でご紹介した「YouTubeが世界で二番目に多い検索サイト」として挙げられる事例をもとに、訪日外国人観光客の検索方法を想像することが大切です。例えば、日本食で人気の「寿司」です。
日本人にとって生まれながらに馴染みのある寿司ですが、文化的違いや鮮度の違いから、「生」で魚を食べる国は多くありません。そんな彼ら訪日外国人観光客にとっての寿司は未知の食であります。
そのため、彼らが検索を掛ける際に考えうるキーワードは 「how to eat」(どうやって食べる) や、「best sushi in 行き先地域」(行き先地域でBestな寿司) などが考えられます。
実際に、YouTube内で「how to eat sushi」で検索をしてみましょう。
これでみてみると、まさしく動画タイトルに「how to eat sushi」が入っている動画が検索1,2位にランクインしています。1位にランクインされている動画、「How to Eat Sushi: You’ve Been Doing it Wrong」では、動画公開後3年間で1,000万再生を超えています。これがあなたのインバウンドビジネスに関する動画だとしたら、相当息の長い施策となると思いませんか?
「How to Eat Sushi: You’ve Been Doing it Wrong」が如何に動画タイトルとして素晴らしいのかを解析
さて、1位の「How to Eat Sushi: You’ve Been Doing it Wrong」を詳しく見てみましょう。
動画の内容は、日本人寿司職人が寿司について説明するといったもの。前半では醤油やわさび、ガリの説明や巻きずしを作りながらの説明が続きます。そして後半では寿司の正しい醤油への付け方を解説しています。このような動画のタイトルとして、「How to Eat Sushi: You’ve Been Doing it Wrong」は非常に良いタイトル付けがされています。
まず タイトル冒頭の「How to Eat Sushi」(寿司の食べ方)で、この動画全体のテーマについて 触れています。そして、寿司の正しい食べ方を説明するという内容を表すために 「You’ve Been Doing it Wrong」(いままであなたは間違えていた)というサブタイトルをつけ、Youtubeの検索結果を見た人の興味を煽っています。
この動画タイトルでは、「検索に引っかかる動画全体のテーマ説明タイトル」+「興味を煽るサブタイトル」⇒クリック≒再生数 という図式ができあがっています。このように、訪日外国人観光客が知りたい情報を得られる、かつ「コト」消費に対するキッカケとなる動画アプローチを作ってあげることが重要 です。
逆に、動画タイトルの悪い例としては、「Sushi Restaurant+店の名前」や「Sushi in 地名」など、情報として不完全なタイトルが挙げられます。まず検索結果に引っかかること、そして、その検索結果を見て「この動画では情報をより多く集められそうだ」と思ってもらうことを大切にしたタイトル付けが理想 だと考えられます。
さいごに。動画プロモーションの要は、動画内容×タイトル×ターゲット国へのローカライズ
今回はインバウンド動画におけるタイトルの重要性について紹介しました。インバウンド動画の発信においては、動画内容に注目が浴びがちですが、それだけではなくタイトル・ローカライズの対策を行うことで、より幅広い層へのアピールが可能ではないかと考えられています。
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
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詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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