九州インバウンド 過去最高の単月40万人を達成:背景には訪日韓国人の厚い支持・前年比117%増

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国土交通省九州運輸局が、6月に九州を訪れた外国人数の確定値、また7月に九州を訪れた外国人数の推定値を発表しています。これによると、九州を訪れた外国人の数は単月で過去最高となる40万人を突破したとのことです。詳しく見ていきましょう。

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九州の訪日外国人観光客入国者数は、単月で過去最高となる40万人を突破

法務省の出入国管理統計の発表を受け、国土交通省九州運輸局が九州への外国人入国者数の推移をとりまとめたところ、6月の船舶観光上陸(クルーズ船)を含めた確定値は、426,303人(前年比+47.5%)となり、初めて40万人を突破。 2007年以降、単月として過去最高を記録しました。船舶観光上陸を含まない7月(速報値)では、272,743人(前年比+52.8%)となり、引き続き前年同月比を上回りました。

2017年上半期(1月~6月)の外国人入国者数は、2,314,937人(前年比+38.8%)となり、昨年の上半期(1,667,883 人)を大きく上回り過去最高を記録しました。

国土交通省九州運輸局「九州への外国人入国者数の推移について」より引用

国土交通省九州運輸局「九州への外国人入国者数の推移について」より引用

九州インバウンドの主な市場別の動向

九州インバウンド動向:韓国市場

韓国ではLCC格安航空会社)の新規就航及び増便等により個人旅行を中心に引き続き増加傾向にあります。しかし減便となる路線も存在し、今後の動向については引き続き注視が必要です。

主な新規就航及び増便

  • 平成 28 年 12 月ジンエア 釜山~北九州線及び、ソウル~北九州線就航
  • 平成 29 年 2 月チェジュ航空 ソウル~福岡線増便/ジンエア ソウル~北九州線増便
  • 平成 29 年 4 月ティーウェイ航空 熊本~ソウル線就航。
  • 平成 29 年 5 月ジンエア ソウル~北九州線再増便/ティーウェイ航空 ソウル~大分線及びソウル~佐賀線の増便
  • 平成 29 年 6 月チェジュ航空 釜山~福岡線増便
  • 平成 29 年 7 月チェジュ航空 ソウル~福岡線増便

減便となった路線

  • 平成 29 年 6 月チェジュ航空 ソウル~福岡線減便
  • 平成 29 年 7 月エアソウル ソウル~長崎線減便/ジンエアー ソウル~北九州線減便

九州インバウンド動向:中国市場

旅行形態が団体旅行から個人旅行へ急速に変化する中、クルーズ船以外の通常入国者については、一昨年同月比は減少するものの前年同月比は増加しています。大部分が中国発と想定されるクルーズ船については、前年同月比、一昨年同月比ともに増加傾向。

九州インバウンド動向:台湾市場

昨年10月のVエア(LCC)の福岡線運航停止や、チャイナエアラインの宮崎線減便の影響は残るものの、平成29年6月からタイガーエア台湾LCC)の台北~佐賀線定期チャーター便就航もあり前年同月比、一昨年同月比ともに増加しています。

九州インバウンド動向:香港市場

平成29年3月鹿児島~香港線増便、7月福岡~香港線増便(ともに香港エキスプレス)などにより好調。前年同月比、一昨年同月比ともに増加しています。

九州インバウンド動向:タイ市場

昨年10月のジェットスターアジア航空(LCC)のシンガポール~バンコク~福岡線の撤退等により、引き続き前年同月比、一昨年同月比ともに減少となっています。

主要国・地域別では韓国出身の外国人の数が圧倒的市場

九州福岡空港、熊本空港、大分空港いずれも韓国からの入国者の割合が非常に高く、LCCの就航、増便に加え、各種訪日プロモーションの取組により、テレビ等によるメディアの情報発信や旅行商品の造成により、訪日旅行需要が高まったことが今回の結果に繋がったと言えます。平成28年度は、韓国市場 におけるビジットジャパン事業として、FIT向け鉄道旅行情報発信事業、九州オルレマスコミ・旅行社招請事業などを実施していました。

FIT向け鉄道旅行情報発信事業」に関しては、韓国の若い女性に人気の高い「写真」をテーマに、鉄道旅行の魅力を発信 するため、韓国の旅行雑誌において、レアな撮影スポットを絡めた九州の魅力を発信。インターネット上においてフォトコンテストを実施しています。

九州オルレマスコミ・旅行社招請事業」に関しては韓国発祥の人気トレッキングである「オルレ」が九州でも楽しめることをPRするため、九州オルレ新コースオープンに合わせて、九州オルレをメインテーマとした九州観光情報を現地のマスコミや旅行会社に紹介するなどの取組みをしています。

国土交通省九州運輸局「九州への外国人入国者数の推移について」より引用

国土交通省九州運輸局「九州への外国人入国者数の推移について」より引用

台湾・香港と比較した場合、伸び率が悪い中国市場

2016年6月から2016年7月にかけての伸び率を見ていくと、九州に最も多く訪れている韓国人の伸び率は117% で、その次に伸び率が大きい 香港が42.3%、台湾34.9% に対し、中国の伸び率は僅かに2.3% となっています。これは2016年6月だけではなく、2016年1月〜6月のデータと2017年1月〜6月を比較しても同様です。

まとめ:大きな伸びを見せる韓国人旅行者のためのサービス充実が必要市場

国土交通省九州運輸局のデータからも、九州を訪れる韓国人が急増していることが良くわかります。ホテル、レストラン、民泊事業者などサービス提供者側も、英語中国語だけではなく、韓国語での対応、韓国語での対応をサポートしてくれるサービスを導入するなどの対策が求められていくと言えるでしょう。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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