はじめまして。Vpon Japanの木ノ内と申します。Vponという会社をご存知ない方が大半かと思いますので、まずは簡単に会社紹介をさせていただきます。
Vponはアジアに4つの拠点を持ち、約9億以上のモバイル端末から取得可能な様々なデータを活用し、訪日確度の高い旅マエユーザー及び旅ナカ、旅アトユーザーに最適な広告を配信するソリューションを提供しております。
インバウンド関連の様々なレポートや統計データがリリースされる中、本日はVponが得意とする領域である、”モバイルデータ”から見る中華圏観光客の特徴についてご紹介します。
【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】
中華圏訪日客のモバイルデバイスへの依存度はますます強くなっており、中国人観光客には特にこの傾向が強く見られる
ご存知の通り 中華圏は日本以上にモバイル依存度の高い国 となり、今後も更にモバイルへの依存度、重要性は増していくと考えております。人口の多い中国の伸びは著しく、日本への旅行を考える中華圏訪日客に対するインバウンドプロモーションにおいても、モバイルは重要なコンタクトポイント というのがデータからも一目瞭然かと思います。
中華圏モバイルユーザーデータから見えるのは「中華圏訪日客=流行に敏感な層」という特徴
下記グラフにて中華圏訪日客の、自国でのモバイルインターネット接続状況について触れたいと思います。
国によって若干の違いはあるものの、旅マエ(自国)でも 朝起きてから夜寝るまで、基本的には常にインターネットに接続している 様子が伺えます。筆者も先日上海に出張して来ましたが、老若男女肌身離さずモバイルを持ち歩き、日本以上にチャット、決済、公共サービスなどでスマートフォンを使いこなしていた ように感じました。
また、中華圏訪日客の属性を更に細かく分類してみると美容好き、オンラインショッピング好き、ライフスタイル&料理愛好家など 流行に敏感な人のカテゴリに属する割合が高い 事が分かっております。一括りに「訪日客」としてアプローチするのではなく、今後は、更に訪日客の興味関心に応じてアプローチしていく ことも重要となってくると思います。
旅ナカの中華圏訪日客は、早朝や21時以降に能動的にスマホで情報収集する
続いては旅マエと旅ナカでのモバイル利用率の違いについて見ていきましょう。
グラフは旅ナカユーザーのモバイル利用率が、旅マエ時と比べ時間単位でどの程度差があるかを表しております。常時接続している傾向はあるものの、訪日前に比べ 訪日中は日中〜夕食時の利用率は下がる 傾向にあり、観光やショッピング、食事等を楽しんでいる事が分かります。逆に 早朝や21時以降は旅マエ時に比べより能動的に情報を収集している時間 となるため、情報提供や広告出稿などは時間帯に応じてアプローチして見るのも一つの手法かも知れません。
中華圏訪日客が旅ナカで使うアプリ:中国・香港はニュースアプリ、台湾は動画などのエンタメ系
続いて日本旅行中に利用しているアプリの特徴について触れてみます。もちろん、ソーシャルアプリやチャット関連アプリの利用率は高いのはご存知かと思いますがそれ以外のアプリでどのようなアプリが使われているかご存知でしょうか?
以下が利用率、時間の長いアプリカテゴリです。
中国、香港の方はニュースアプリ等を多く活用しており、台湾人旅行客は動画や掲示板、小説などエンタメ系アプリを多用する という傾向が分かります。SNSでのアプローチはもちろんですが、SNS以外のアプリ/Web利用時も、旅ナカユーザーに対しアプローチ可能な貴重なタイミングとなります。
まとめ:ターゲットとする訪日客の行動を把握し、適切なアプローチを
アプローチの一つであるモバイル広告においてもいくつか特徴があるため、最後に簡単にこちらもご紹介します。
左の図は旅ナカと旅マエでモバイル広告に対する反応率(CTR)の比較となります。各国現地にいる場合(旅マエ)と訪日中(旅ナカ)を比較すると、どの国でも 旅ナカの方が広告に対する反応率が上がっており、訪日中の方がより日本の情報に関して興味を示している 事が見て取れます。
また右の図の様に、旅マエと旅ナカで同一の広告を出すのではなく、旅ナカはディスカウントやクーポン、特別なプロモーションを打ち出した広告などを配信することで、より効果を出しやすい 傾向が出ております。
皆さまいかがでしたでしょうか。今回はモバイルデータから見る中華圏訪日客の特徴についてご紹介させて頂きました。次回は「データ」を活用した効果的なプロモーション方法についてご紹介できればと考えております。
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
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→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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