旅ナカの中華圏訪日客が活発に情報収集する時間は「早朝」や「21時以降」:モバイルデータから見る中華圏観光客の特徴

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はじめまして。Vpon Japanの木ノ内と申します。Vponという会社をご存知ない方が大半かと思いますので、まずは簡単に会社紹介をさせていただきます。

Vponはアジアに4つの拠点を持ち、約9億以上のモバイル端末から取得可能な様々なデータを活用し、訪日確度の高い旅マエユーザー及び旅ナカ旅アトユーザーに最適な広告を配信するソリューションを提供しております。

インバウンド関連の様々なレポートや統計データがリリースされる中、本日はVponが得意とする領域である、”モバイルデータ”から見る中華圏観光客の特徴についてご紹介します。


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中華圏訪日客のモバイルデバイスへの依存度はますます強くなっており、中国人観光客には特にこの傾向が強く見られる

vpon Big Data Groupより

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ご存知の通り 中華圏は日本以上にモバイル依存度の高い国 となり、今後も更にモバイルへの依存度、重要性は増していくと考えております。人口の多い中国の伸びは著しく、日本への旅行を考える中華圏訪日客に対するインバウンドプロモーションにおいても、モバイルは重要なコンタクトポイント というのがデータからも一目瞭然かと思います。

中華圏モバイルユーザーデータから見えるのは「中華圏訪日客=流行に敏感な層」という特徴

下記グラフにて中華圏訪日客の、自国でのモバイルインターネット接続状況について触れたいと思います。

vpon Big Data Groupより

vpon Big Data Groupより

国によって若干の違いはあるものの、旅マエ(自国)でも 朝起きてから夜寝るまで、基本的には常にインターネットに接続している 様子が伺えます。筆者も先日上海に出張して来ましたが、老若男女肌身離さずモバイルを持ち歩き、日本以上にチャット、決済、公共サービスなどでスマートフォンを使いこなしていた ように感じました。

また、中華圏訪日客の属性を更に細かく分類してみると美容好き、オンラインショッピング好き、ライフスタイル&料理愛好家など 流行に敏感な人のカテゴリに属する割合が高い 事が分かっております。一括りに「訪日客」としてアプローチするのではなく、今後は、更に訪日客の興味関心に応じてアプローチしていく ことも重要となってくると思います。

旅ナカの中華圏訪日客は、早朝や21時以降に能動的にスマホで情報収集する

続いては旅マエ旅ナカでのモバイル利用率の違いについて見ていきましょう。

vpon Big Data Groupより

vpon Big Data Groupより

グラフは旅ナカユーザーのモバイル利用率が、旅マエ時と比べ時間単位でどの程度差があるかを表しております。常時接続している傾向はあるものの、訪日前に比べ 訪日中は日中〜夕食時の利用率は下がる 傾向にあり、観光やショッピング、食事等を楽しんでいる事が分かります。逆に 早朝や21時以降は旅マエ時に比べより能動的に情報を収集している時間 となるため、情報提供や広告出稿などは時間帯に応じてアプローチして見るのも一つの手法かも知れません。

中華圏訪日客が旅ナカで使うアプリ:中国・香港はニュースアプリ、台湾は動画などのエンタメ系

続いて日本旅行中に利用しているアプリの特徴について触れてみます。もちろん、ソーシャルアプリやチャット関連アプリの利用率は高いのはご存知かと思いますがそれ以外のアプリでどのようなアプリが使われているかご存知でしょうか?

以下が利用率、時間の長いアプリカテゴリです。

vpon Big Data Groupより

vpon Big Data Groupより

中国香港の方はニュースアプリ等を多く活用しており、台湾人旅行客は動画や掲示板、小説などエンタメ系アプリを多用する という傾向が分かります。SNSでのアプローチはもちろんですが、SNS以外のアプリ/Web利用時も、旅ナカユーザーに対しアプローチ可能な貴重なタイミングとなります。

まとめ:ターゲットとする訪日客の行動を把握し、適切なアプローチを

アプローチの一つであるモバイル広告においてもいくつか特徴があるため、最後に簡単にこちらもご紹介します。

vpon Big Data Groupより

vpon Big Data Groupより

左の図は旅ナカ旅マエでモバイル広告に対する反応率(CTR)の比較となります。各国現地にいる場合(旅マエ)と訪日中(旅ナカ)を比較すると、どの国でも 旅ナカの方が広告に対する反応率が上がっており、訪日中の方がより日本の情報に関して興味を示している 事が見て取れます。

また右の図の様に、旅マエ旅ナカで同一の広告を出すのではなく、旅ナカはディスカウントやクーポン、特別なプロモーションを打ち出した広告などを配信することで、より効果を出しやすい 傾向が出ております。

皆さまいかがでしたでしょうか。今回はモバイルデータから見る中華圏訪日客の特徴についてご紹介させて頂きました。次回は「データ」を活用した効果的なプロモーション方法についてご紹介できればと考えております。

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2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

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  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生

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この記事の筆者

Vpon JAPAN株式会社

Vpon JAPAN株式会社

Vpon JAPAN 株式会社マーケティングコミュニケーション室シニアマネージャー有田 元則。「ビッグデータがインバウンドに革新をもたらす」をテーマに台湾中国などからの訪日旅行客(インバウンド)にフォーカスして情報発信しています。

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