960万回再生されている佐賀市のインバウンド向けプロモーション動画「Surf Slow SAGA, Japan 4K」:実際の誘致に繋げるあと一歩とは

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佐賀市が作成したインバウンド動画 「Surf Slow SAGA, Japan 4K (Ultra HD) - 佐賀市」 が大きな話題を読んでいます。佐賀市はこちらの動画をYoutube上に公開しており、通常日本の観光地を紹介した動画の再生回数は多くても数十万回のところ、佐賀市が作成した「Surf Slow SAGA, Japan 4K (Ultra HD) - 佐賀市」は、2017年9月時点で 960万回も再生 されています。何が外国人を引きつけているのか、またこの動画制作の狙いとはなんだったのでしょうか?

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佐賀市がインバウンド動画を制作した狙い

佐賀市は豊かな自然を有し、日本の原風景の佇まいをみせる都市です。訪日外国人にとっても、日常を忘れて自然を堪能出来、佐賀市のことをより良く知る事が出来るという事を目指して動画は作られています。

佐賀市は今回のプロモーション動画によって得られた 国別の視聴状況、動画視聴者のセグメント情報(年代や興味・関心等)を分析することで、佐賀市により興味があると推定されるターゲット層を洗い出し、今後の観光施策に活用していくと** しています。この動画は佐賀市訪日外国人観光客向けにPRするための動画として初めて制作したもので、公開から僅か6日で再生回数200万回 を突破しました。

佐賀県観光客動態調査結果によると、佐賀を訪れる訪日外国人観光客は増加しており、平成27年(1月~12月)に佐賀県を訪れた訪日外国人数347,000人 となっており、これは 対前年比では240%近い成長 となっています。延べ宿泊客数も同様に増加しており、同じく平成27年(1月~12月)に佐賀県に宿泊した訪日外国人数191,000人泊 で、こちらも 対前年比で210%近い成長 となっています。

訪れているのは中国台湾韓国からの観光客が多く、市では今までの外国語パンフレットではPR効果を計測しにくいということで、ネットを使用する方針に変更。台湾香港韓国タイアメリカ、オランダの6カ国と地域で、ネットの閲覧履歴から日本や旅、食に興味がありそうな人たちの目につきやすいように、今回のインバウンド動画が「広告」として表示されるよう、3600万円の事業費 をかけています。

動画を見た外国人からも賞賛のコメントが相次ぐ

佐賀市がYoutubeで公開している「Surf Slow SAGA, Japan 4K (Ultra HD) - 佐賀市」の再生回数は現時点で 960万回 に達しているのは、冒頭にお伝えしたとおりですが、この動画に対する「イイね」も、既に 2,700件 を超えています。動画についてのコメントも非常に好意的なものが目立ちますが、そのいくつかをご紹介しましょう。

  • 「Youtubeで見た中で、最も最高の広告動画だった。」
  • 「Youtubeで見た広告の中で、初めて一度もスキップもミュートもせずに最後まで見てしまった。最高の音楽と映像ね。」
  • 「スキップしなかった初めての広告。音楽も最高だね」
  • 「この映像からは、佐賀の美しい景色がよく分かるわ。この広告を見た後に佐賀に行きたくなっちゃった。」
  • 「もう3回も繰り返し見ちゃった。広告みたいな感じではないよね。」
  • 「今ニューヨークに住んでいるんだけど、この映像を見た後すぐに佐賀に移住したくなった。ここで英語教師の仕事とかあるのかな?生活費はどれくらいかかるんだろう?誰か教えてくれたら嬉しいんだけど。。」
  • 「動画を見ていて初めて広告を見たくないと思わなかった。それに見終わった後に、この映像を家族と友人にシェアしちゃった。」
  • 「この音楽と映像は本当に最高。日本大好き!」

動画を視聴した外国人が、さらに佐賀の事を良く知る事が出来るような特設サイトも準備

佐賀市はYoutubeの動画説明に、さらなる情報を提供する特設サイトのリンクを付けています。こちらのサイトでは、動画の中に登場する「熱気球」「多布瀬川」「かじかの里公園」「三瀬ルベール牧場 どんぐり村」「佐賀県でのサイクリング」「佐賀市三瀬村のカフェ」「肥前名尾和紙」「佐賀牛」「佐賀城」「佐賀県護国神社」などに関する検索リンクをまとめています。

英語での検索結果にリンクするという簡単な作りではありますが、「動画で出てきた場所がどんなところなのかさらに知りたい!」と思った外国人の心理を上手く突いた作り だと言えます。

まとめ:映像による魅力の訴求と合わせて観光ルートなどの提案を

今回大きな話題となっている佐賀市が作成したインバウンド動画「Surf Slow SAGA, Japan 4K (Ultra HD) - 佐賀市」ですが、Youtube上での再生回数、コメント数も継続的に増えており、プロモーション動画としての効果は大きかったと言えます。あと一歩のところで言うと、この動画で注目を集めた後に、訪日外国人観光客が実際の旅行プランを立てる事が出来るような観光ルート、モデルコースを提案するサイト、サービスなどへ直接誘導出来ていないのが勿体無い とも言えます。

理想的にはこの動画でPRをした後のランディング先として、佐賀市観光協会ポータルサイトの英語版ページへと誘導、トップページには動画に登場した場所をめぐる事が出来る観光ルート、モデルコースの紹介があるというのが良いでしょう。今回のケースでは、注目を集めるための入り口はしっかりとあるが、注目を集めた後に訪日外国人観光客に実際に佐賀市に訪問してもらうにはどうするか? という視点がやや不足していたと言えるかもしれません。

ただ、今まで映像やイメージを積極的なブランディング戦略をとることが少なかった日本の地方が、このようなプロモーション手法を用い、また実際に外国人からの反響を得た、という点は非常に評価できます。今後のインバウンド向け地方周遊プロモーションにおいては、このような映像を用いた戦略が主要なものとなってくるでしょう。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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