民泊新法 いよいよ来年6月から施行:民泊事業者じゃなくても抑えておきたい民泊新法施行規則のポイントを徹底解説

公開日:2017年10月30日

「住宅宿泊事業法」(民泊新法 の施行の日を定める政令と住宅宿泊事業の実施の制限に関する条例の基準等を定める政令が、2017年10月24日に閣議決定されました。今回の閣議決定により、民泊新法の施行日が 2018年6月15日 に決まりました。

同時に、民泊事業実施にあたって地方自治体が条例を設け、区域ごとに実施してはならない期間などを規定する際の基準を定めた、「住宅宿泊事業法施行令」 も決定しました。これに伴い、各自治体の条例づくりが本格化することが予想されます。さらに、「住宅宿泊事業法施行規則」 及び 「国土交通省関係住宅宿泊事業法施行規則」 が2017年10月27日公布されました。

これにより、政府は「民泊」サービスの適正化を図りながら、観光旅客の来訪・滞在促進を目指します。今回、民泊ホストに関わる部分を抜粋していきます。そして、民泊新法により規制が強まる民泊事業のソリューションをご紹介します。

「住宅宿泊事業法施行規則」概要

人を宿泊させる日数の算定

人を宿泊させる日数の算定は、毎年4月1日正午から翌年4月1日正午 までの期間において人を宿泊させた日数を算定することとなりました。また、正午から翌日の正午までの期間が1日とされます。

届出

届出書に記載主な事項は、以下のものとなります。

  1. 届出住宅の規模等 - 住宅宿泊管理業務を委託する場合には、住宅宿泊管理業者の商号、名称等 - 住宅が賃借物件である場合の転貸の承諾の旨 - 住宅が区分所有建物である場合には規約で住宅宿泊事業が禁止されていない旨

届出書に添付する主な書類は、以下のものとなります。

  1. 登記事項証明書・住宅の図面 - 住宅が賃借物件である場合の転貸の承諾書 - 住宅が区分所有建物である場合には規約の写し(規約に住宅宿泊事業に関して定めがない場合は管理組合に禁止する意思がない(※)ことを確認したことを証する書類)等とする。

※「管理組合に禁止する意思がない」ことは、管理組合の理事会や総会における住宅宿泊事業を禁止する方針の決議の有無により確認する予定。

宿泊者名簿作成、保存の義務化

  1. 宿泊者名簿は正確な記載を確保するための措置を講じた上で作成し、作成の日から3年間保存の義務 - 宿泊者名簿は届出住宅等に備え付ける義務 - 宿泊者名簿に記載する事項は、宿泊者の氏名、住所、職業及び宿泊日のほか、 宿泊者が日本国

内に住所を有しない外国人であるときは、その国籍及び旅券番号。

周辺地域の生活環境への悪影響の防止に関し必要な事項の説明

周辺地域の生活環境への悪影響の防止に関し必要な以下の事項の説明を書面の備付けその他の適切な方法により行わなければなりません。

  1. 騒音の防止のために配慮すべき事項 - ごみの処理に関し配慮すべき事項 - 火災の防止のために配慮すべき事項

標識の様式

家主は民泊営業を示す 「標識」 を、届出住宅ごとに公衆の見えやすい場所に表示しなければいけません。省令では日本工業規格の記号を模した標識デザインの雛型も規定されました。

標識は縦17センチ、横12センチの白い長方形で、ピクトグラムは青線で描かれます。営業形態別に3種類を用意し、自治体が民泊事業者から届出を受けた際に付与される届出番号が明記される仕組みで旅行者が無届けの違法民泊との区別が可能となります。

住宅宿泊事業者の報告

住宅宿泊事業者は、2ヶ月ごとに届出住宅に人を宿泊させた日数等以下の4つの項目の報告が義務化されました。

  1. 届出住宅に人を宿泊させた日数 - 宿泊者数 - 延べ宿泊者数 - 国籍別の宿泊者数の内訳

「国土交通省関係住宅宿泊事業法施行規則」概要

住宅宿泊事業関係 宿泊者の安全の確保を図るために必要な措置

宿泊者の安全の確保を図るために必要な主な措置は、以下の項目となります。

  1. 届出住宅に、非常用照明器具の設置 - 避難経路を表示 - 設備の使用方法に関する外国語を用いた案内 - 移動のための交通手段に関する情報の外国語を用いた提供 - 災害が発生した場合における通報連絡先に関する外国語を用いた案内

「厚生労働省関係住宅宿泊事業法施行規則」概要

宿泊者の衛生の確保を図るために必要な措置

宿泊者の衛生の確保を図るために必要な措置は以下の2つなります。

  1. 居室の床面積は、宿泊者1人当たり3.3平方メートル以上の確保 - 定期的な清掃及び換気

自治体の上乗せ条例 〜新宿区の場合〜

新宿における民泊の適正な運営に向けた 「新宿区ルール」 の骨子案が判明しました。内容は住居専用地域においては、月曜から木曜日までは民泊営業の実施を禁止 するものです。この場合、年間の民泊営業日数の上限は 156日程度 となり、民泊新法で定められた「180日規制」より制限が厳しくなる上乗せ条例という形になります。

新宿はパブリックコメントを経て骨子を最終化し、民泊条例を定めていく方針です。このように各自治体で上乗せ条例の検討会議やパブリックコメントの募集が行われていくでしょう。

現状、宿泊施設の不足を懸念する政府と、民泊に起因する住民の生活環境の悪化を懸念する各自治体、といった構図になっています。民泊事業を行う予定の自治体がある場合は、その地域の動向には注目しておくといいかもしれません。

今後の流れとソリューション

条例の制定基準が明確になったことで 各自治体による条例の検討が活発化 することが予想されます。

そして2018年3月15日から民泊事業者の申請・登録開始が始まり、同年6月15日に住宅宿泊事業法が施行される流れとなっています。加えて、民泊新法以外にも先の通常国会で成立せず、継続審議中の旅館業法改正案や民泊新法の対象となる民泊施設の取り扱い条件や自動火災報知器の設置条件など詳細も含めた消防法といった 民泊に関わる法整備が進んでいきます。 民泊新法後の民泊事業では現在と比べ180日規制や宿泊者名簿の作成や保存、自動火災報知器の設置といった様々な対応コストの増加が発生します。

その中でmatsuri technologies株式会社では180日規制のソリューションである 二毛作民泊の「nimomin」自動宿泊者名簿の作成、保存から本人確認を行うことができる「m2m Check-in」 といった民泊新法に対応したツールを提供し、合法民泊を始める民泊事業者を後押しします。今後、民泊新法に対応した民泊事業をスムーズに始めるために今のうちから情報を集めておくといいかもしれません。

まとめ

今回民泊事業者に関わる内容を中心に抜粋していきました。民泊新法施行にあたって民泊の日数の算定や宿泊者名簿の作成、保存といった民泊新法への対応が求めらていきます。

また、各地方自治体や民泊に関わる法整備にも注目が必要です。今後も法規制が強まると予測される民泊において、関連省ひいては自治体の動向は益々重要となってくるでしょう。いち早く情報を取得し、迅速な対応を取る事が、これからの民泊事業者の命運を握る鍵となるかもしれません。

最終更新日 2017/10/29 19:00

【参考URL】最終閲覧日 2017/10/29

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この記事の筆者

matsuri technologies株式会社

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Matsuri ​technologies株式会社代表吉田と広報企画担当河田2名にて執筆中。法人利用数No.1の民泊物件管理ツール「m2m ​Systems」,民泊メッセージ代行サービス「m2m ​Basic」,「民泊+短期賃貸」の組み合わせで貸し出しを行う集客支援ツール 「nimomin」などを自社サービスとして運営しており民泊運営から得たノウハウを中心に情報発信していきます。